【無料】ベトナム人の笑いのツボは、日本人とここまで違う飲み会でウケる下ネタ、雑談で外さないボケ方、そして日本人が勘違いしやすい“笑いの感覚”
ベトナムで長く生活していると、日本人とベトナム人では「笑いのツボ」がかなり違うと感じる場面があります。
これは、ベトナム人が面白くないという話ではありません。
逆に、日本人の方が偉いという話でもありません。
単純に、笑いの文化が違うという話です。
日本は、かなり特殊なくらいお笑い文化が発達している国だと思います。
漫才。
コント。
大喜利。
ひな壇バラエティ。
ドッキリ。
モノマネ。
ラジオのトーク。
ネット上のボケ。
SNSのノリ。
サブスク番組の深い笑い。
芸人同士の高度な掛け合い。
日本人は、普段からかなり多様な笑いに触れています。
しかも、日本のお笑いは「間」「フリ」「回収」「裏切り」「空気の読み合い」「言葉遊び」みたいなものがかなり細かいです。
だから、日本人同士で笑いを取ろうとすると、意外と難しい。
分かりやすく言いすぎると寒い。
ひねりすぎると伝わらない。
普通すぎるとつまらない。
タイミングを外すと滑る。
相手との関係性を間違えると失礼になる。
日本の笑いは、かなり繊細です。
一方で、ベトナムでの笑いは、日本人の感覚からするとかなり分かりやすいです。
もちろん、ベトナムにも面白い人はたくさんいます。
頭の回転が速い人もいます。
場を盛り上げるのがうまい人もいます。
言葉遊びがうまい人もいます。
ただ、日常会話や飲みの場で笑いを取るという意味では、日本ほど複雑に考えなくても笑いが起きる場面が多いです。
僕の感覚で言うと、ベトナムで少し笑いを取りたいなら、日本で使う笑いのレベルを少し落とすくらいでちょうどいい。
悪い意味ではありません。
ベトナムは、日本ほど日常的に高度なお笑い文化に触れている人が多くない。
だから、控えめなボケや、分かりやすいジョークでも、意外とちゃんと笑いになります。
今回は、僕がベトナムで長く生活してきた中で感じた、
ベトナム人のお笑いの感性と、日本人との笑いのツボの違い
について書いてみます。
⸻
まず前提:ベトナムで笑いを取るには、場の空気がすべて
最初に言っておきたいのは、ベトナムで笑いを取る時に一番大事なのは、ネタのレベルよりも場の空気です。
これは日本でも同じですが、ベトナムでは特に大事です。
誰と話しているのか。
相手は男性か女性か。
年齢はいくつくらいか。
仕事の場なのか。
飲みの場なのか。
家族がいる場なのか。
初対面なのか。
すでに仲が良いのか。
目上の人がいるのか。
周りがどれくらい砕けた空気なのか。
ここを間違えると、同じ冗談でも全然違う受け取られ方をします。
特に下ネタはそうです。
ベトナムの人、とくに年配の男性の中には、本当に下ネタが好きな人がいます。
これはかなり本当です。
ただし、だからといって、どこでも下ネタを言えばいいという話ではありません。
仕事の真面目な場。
女性が多い場。
家族がいる場。
初対面の場。
相手との距離がまだできていない場。
こういう場所でいきなり下ネタを入れるのは危ないです。
あくまで、飲みの場。
ある程度くだけた空気。
相手がそういう冗談を受け入れるタイプ。
周りも笑える関係性。
こういう条件がそろった時に、ベトナムの年配男性はかなり下ネタで笑います。
ここを間違えて、
「ベトナム人は下ネタ好きなんだ」
とだけ覚えると失敗します。
正しくは、
ベトナムの年配男性は、飲みの場で、距離感ができている時の下ネタがかなり好き
くらいの理解がちょうどいいです。
⸻
ベトナムの飲み会でウケる下ネタは、直接より“言い換え”が強い
僕の経験上、ベトナムの飲み会でウケやすい下ネタは、あまりにも直接的なものより、少し言い換えたものです。
物を別の意味に変える。
普通の話を、少しそっち方向にずらす。
真面目な顔で話し始めて、最後だけ下ネタに落とす。
シリアスな空気を作ってから、しょうもない方向に切り崩す。
こういうのがかなりウケます。
たとえば、誰かが真面目な意見を言ったとします。
そこでいきなり、
「僕は違いますね。その意見には反対です」
と少し強めに入る。
周りは、
「あれ、何か真面目な反論が始まるのかな」
と思う。
そこで、最後にしょうもない下ネタに落とす。
この落差がかなり好きな人が多いです。
少しシリアスな空気を作って、実はくだらない話だった。
真面目に聞かせて、最後は飲み会の下ネタだった。
相手が少し身構えたところで、一気にゆるくする。
この形はかなり強いです。
日本でやると、
「雑だな」
「そんな落とし方かよ」
と思われるかもしれません。
でも、ベトナムの飲みの場では、こういう分かりやすい落差がけっこうウケます。
特に年配男性は、こういう冗談が好きな人が多いです。
ただし、繰り返しますが、これは場を選びます。
下ネタは、距離感を間違えると一瞬で下品になります。
でも、距離感が合っている場では、一気に打ち解ける武器にもなります。
ここが難しくて面白いところです。
⸻
女性相手の笑いは、日本よりかなり分かりやすくていい
次に、女性に対しての笑いです。
これは僕の感覚ですが、ベトナム人女性に対して笑いを取りたい時は、日本で使う笑いのレベルを3つくらい落として考えてもいいと思っています。
これも、ベトナム人女性が面白くないという意味ではありません。
そうではなく、日本人が普段触れている笑いが、かなり細かすぎるということです。
日本では、少しひねった冗談、遠回しなボケ、空気を読んだツッコミ、あえて言わない笑い、共通認識を使った笑いなどが普通にあります。
でも、ベトナムではそこまで複雑にしなくても笑いが取れます。
むしろ、ひねりすぎると伝わりません。
ベトナム人女性と話している時に大事なのは、分かりやすさです。
少し大げさに言う。
ちょっと自分を落とす。
表情をつける。
リアクションを大きめにする。
ツッコミも強すぎず、明るくする。
相手を傷つけない。
難しい皮肉を使わない。
日本の芸人っぽいテンポを求めない。
このくらいでちょうどいいです。
ベトナムでは、控えめなボケでも十分笑いになります。
たとえば、日本人同士なら少し弱いかなと思うような冗談でも、ベトナムでは普通に笑ってくれることがあります。
逆に、日本人同士でしか通じないような複雑なボケをすると、
「え、どういう意味?」
となります。
だから、ベトナムで笑いを取ろうとするなら、まずは分かりやすく。
相手がすぐ理解できる形にする。
これはかなり大事です。
⸻
ベトナムのお笑いは「コント・寸劇」寄り
ベトナムのお笑い文化を見ていると、日本と比べてコントや寸劇に寄っている印象があります。
テレビのお笑い番組などを見ても、基本的には分かりやすいコントや、状況設定のある芝居形式の笑いが多いです。
誰かが変な役をやる。
大げさにリアクションする。
日常のトラブルを誇張する。
家族や職場のあるあるを演じる。
社会風刺をコントにする。
こういう形です。
日本のように、漫才だけで何分も会話の技術を見せる。
大喜利で言葉の瞬発力を競う。
芸人同士の関係性で笑わせる。
ひな壇で一瞬のコメントを拾う。
ネット上で大喜利的に言葉を積み重ねる。
こういう文化とは少し違います。
もちろん、ベトナムにもバラエティはありますし、SNSの面白い動画もあります。
若い人たちはTikTokやYouTubeなどもよく見ています。
ただ、日本ほどお笑いのジャンルが細かく分かれていて、日常的に高度な笑いを浴びている感じではありません。
だから、日本人から見ると、
「え、それで笑うの?」
と思うようなことでも笑いになります。
でもそれは、ベトナムの笑いが低いというより、日本のお笑い文化がかなり特殊に発達していると見た方がいいと思います。
⸻
日本人は、笑いに対してかなり鍛えられている
日本人は、自分ではあまり意識していないかもしれませんが、笑いに対してかなり鍛えられています。
テレビ。
YouTube。
NetflixやAmazon Primeなどの番組。
芸人のラジオ。
SNSのネタ。
ネットミーム。
大喜利。
切り抜き動画。
友達同士のノリ。
職場での軽い冗談。
日常的に、いろいろな笑いに触れています。
しかも日本のお笑いは、レベルがかなり高いです。
フリがある。
オチがある。
伏線回収がある。
空気を読む。
言い方で笑わせる。
間で笑わせる。
キャラで笑わせる。
ツッコミで笑わせる。
あえて説明しないことで笑わせる。
こういう感覚が、かなり一般の人の中にもあります。
だから、日本人同士の会話では、相手もある程度「笑いの文法」を知っています。
でも、ベトナムではそこまで同じ感覚ではありません。
日本人が思うような高度なボケをしても、通じないことがあります。
逆に、日本人からすると単純すぎるボケが、ベトナムではかなりウケることがあります。
ここを理解しておくと、ベトナムでの会話はかなり楽になります。
⸻
失恋ネタで大爆笑が起きた話
ここで、僕が印象に残っている話を一つします。
ある雑談の中で、誰かが失恋した話になりました。
日本でも、こういう場面はありますよね。
本人が本気で傷ついているなら笑いにしてはいけませんが、ある程度ネタにできる空気になっている時、周りが少しいじって場を明るくすることがあります。
日本なら、いろいろな切り口があると思います。
「次の恋に行こう」
「むしろ自由になったな」
「その経験、映画化できるぞ」
「その失恋で一曲書けるな」
「もう恋愛相談のプロになれるじゃん」
他にも、その人のキャラや関係性によって、かなりいろいろな笑い方ができます。
では、ベトナムではその時、どんな冗談で笑いが起きたと思いますか。
その失恋した彼は28歳でした。
その時、別の知人がこう言いました。
「大丈夫。すぐに40歳のインドネシアの元カノが連絡してきて、復縁を迫ってくるよ」
これで大爆笑でした。
僕は正直、心の中で思いました。
は?
何が?
何が面白い?
そもそも40歳のインドネシアの元カノなんていないし。
なぜインドネシア?
なぜ40歳?
なぜ元カノ?
何その突拍子もない設定?
日本人の感覚だと、意味不明すぎると思います。
でも、ベトナムではこれでいいんです。
これで笑いが起きるんです。
むしろ、その突拍子のなさがウケる。
話の流れと関係ないようで、急に変な設定を投げ込む。
深い意味はない。
でも、場の空気としては笑える。
日本人からすると、
「もう少し構造がほしい」
「もう少しフリがほしい」
「その設定どこから来たの?」
と思うかもしれません。
でも、ベトナムの雑談では、そこまで必要ないことがあります。
勢い。
突拍子のなさ。
分かりやすさ。
少し大げさな設定。
場の空気。
これで笑いになる。
この時、僕は改めて、ベトナムと日本の笑いの感覚はかなり違うなと思いました。
⸻
ベトナムでは“雑な突拍子”が意外と強い
日本人は、冗談に対して意味を求めがちです。
なぜそれが面白いのか。
どこがオチなのか。
どういうフリがあったのか。
何を裏切ったのか。
どこに共通認識があるのか。
こういうものを無意識に見ています。
でも、ベトナムでは、そこまで細かい構造がなくても笑いが成立することがあります。
急に変な例えを出す。
ありえない設定を言う。
相手を軽く大げさにいじる。
全然関係ない国や年齢を出す。
しょうもないことを真顔で言う。
これがウケることがあります。
もちろん、何でも雑に言えばいいわけではありません。
相手を傷つけるいじりはダメです。
差別的なこともダメです。
場の空気を読まない冗談もダメです。
女性や目上の人に対して失礼なことを言うのも危ないです。
でも、仲の良い雑談の中では、日本人が思うよりも少し雑で分かりやすいボケの方が通じやすいことがあります。
日本人がやりがちな、少しひねった皮肉や、遠回しな笑いは、ベトナムでは伝わらないことも多いです。
それより、
「いや、それどこから出てきたの」
くらいの分かりやすい変な設定の方が、場を明るくすることがあります。
⸻
ベトナムで笑いを取る時に気をつけること
ベトナムで笑いを取る時、僕が気をつけていることがあります。
まず一つ目は、相手を下げすぎないことです。
いじりは笑いになります。
でも、相手のプライドを傷つけると一気に空気が悪くなります。
ベトナム人は明るく笑っているように見えても、プライドはかなりあります。
特に人前で恥をかかせるようないじりは危険です。
日本のバラエティ的な強めのいじりを、そのままベトナムに持ち込むのはあまりおすすめしません。
二つ目は、難しい皮肉を使わないことです。
日本人同士なら、少し皮肉っぽい冗談でも笑いになることがあります。
でも、ベトナムでは皮肉がうまく伝わらないことがあります。
冗談のつもりで言ったことが、普通に嫌味として受け取られることもあります。
三つ目は、表情と声のトーンを使うことです。
言葉だけで笑わせようとするより、表情や声のトーンを少し大げさにした方が伝わりやすいです。
日本人は照れて小さくボケがちですが、ベトナムでは少し分かりやすく表現した方がいいです。
四つ目は、下ネタは場を選ぶことです。
これは本当に大事です。
飲みの場で、年配男性が多く、すでに空気ができているならウケることがあります。
でも、それ以外では慎重にした方がいいです。
特に女性がいる場や、仕事の場では、無理に使わない方がいいです。
⸻
ベトナムで笑いを取れる日本人は、かなり強い
ベトナムで仕事をする上で、笑いを取れることはかなり強いです。
なぜなら、ベトナムでは人間関係がとても大事だからです。
真面目な話ができる。
仕事ができる。
約束を守る。
これはもちろん大事です。
でも、それだけだと少し距離が残ることがあります。
食事の場。
飲みの場。
移動中の会話。
雑談。
ちょっとした待ち時間。
こういう場面で少し笑いを作れると、距離が一気に縮まります。
「あ、この人は話しやすい」
「この日本人は堅すぎない」
「一緒にいて楽しい」
「また呼びたい」
こう思ってもらえることがあります。
特に日本人は、ベトナム人から見ると真面目で堅い印象を持たれやすいです。
だからこそ、少し笑いを作れる日本人は印象に残ります。
ただし、無理に芸人みたいになる必要はありません。
大事なのは、相手の笑いのツボに少し寄せることです。
日本のお笑い感覚をそのまま持ち込まない。
ベトナムの場の空気を見て、分かりやすい冗談を使う。
相手が笑いやすいところに落とす。
自分を少し落として笑いにする。
相手を傷つけない。
飲みの場では少しくだける。
仕事の場では品を守る。
このバランスが大事です。
⸻
日本人がベトナムで笑いを取る時のコツ
僕の経験上、日本人がベトナムで笑いを取りたいなら、まずこのあたりを意識するといいです。
一つ目は、自分を少し落とすこと。
ベトナム人をいじるより、自分をネタにした方が安全です。
「僕のベトナム語、まだ赤ちゃんレベルです」
「発音を間違えると、全然違う意味になるから怖いです」
「ベトナムの暑さにまだ負けています」
「辛いものを食べると、すぐ顔に出ます」
こういう軽い自虐は使いやすいです。
二つ目は、リアクションを大きめにすること。
日本人はリアクションが小さくなりがちです。
でも、ベトナムでは少し大きめの方が伝わります。
三つ目は、難しい例えを使わないこと。
日本の芸能人、漫画、ネットミーム、芸人ネタなどは、相手が知らないと伝わりません。
四つ目は、恋愛や失敗談は軽く使いやすいこと。
失恋、勘違い、言語ミス、文化の違いなどは、ベトナムでも笑いになりやすいです。
ただし、相手の過去や見た目を強くいじるのは避けた方がいいです。
五つ目は、相手の笑いに合わせること。
自分が面白いと思うかどうかより、相手が笑っているポイントを見る。
ベトナムでは、ここがかなり大事です。
⸻
まとめ:ベトナムの笑いは、日本より分かりやすい。でも簡単ではない
ベトナム人と日本人では、笑いのツボが違います。
日本人から見ると、ベトナムの笑いは少し単純に見えるかもしれません。
突拍子もない設定で笑う。
分かりやすい下ネタで笑う。
大げさなリアクションで笑う。
コントっぽい流れで笑う。
深いフリや回収がなくても笑う。
でも、それはベトナム人の笑いが低いということではありません。
日本のお笑い文化が、かなり特殊に発達しているだけです。
ベトナムにはベトナムの笑い方があります。
場の空気。
距離感。
分かりやすさ。
突拍子のなさ。
少し大げさな表現。
飲みの場のくだけたノリ。
相手を傷つけない軽さ。
ここを理解すると、ベトナム人との会話はかなり楽になります。
そして、笑いを取れるようになると、人間関係も作りやすくなります。
仕事でも、生活でも、恋愛でも、友人関係でも、笑いはかなり大事です。
ただ真面目な日本人でいるだけでは、少し距離が残ることがあります。
でも、相手の笑いのツボに少し寄せられると、距離が一気に縮まります。
ベトナムで笑いを取るなら、日本の高度なお笑いをそのまま持ち込む必要はありません。
むしろ、少し分かりやすく。
少し大げさに。
少し自分を落として。
相手を傷つけず。
場に合わせて。
これくらいがちょうどいいです。
最後に一つだけ。
ベトナムで笑いを取るコツは、
自分が面白いと思うことを言うより、相手が笑える形に変えること
です。
日本人同士なら滑るようなボケでも、ベトナムでは笑いになることがあります。
逆に、日本ではウケる高度なボケが、ベトナムではまったく伝わらないこともあります。
だから、ベトナムで働く人、生活する人、現地の人と仲良くなりたい人は、ぜひ現場で笑いのツボを観察してみてください。
最初は、
「え、今ので笑うの?」
と思うことがあるかもしれません。
でも、それがベトナムの面白さでもあります。
笑いのツボが分かってくると、ベトナムの人間関係はもっと楽になります。
