普段のリフトアップを侮るな。戦うマシンの異常体質
愛知県で自動車を改造している高西です。
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リフトアップで見つけた新たな問題
先日、愛車のZN6、86をリフトアップして下回りを点検していたところ、新たな不具合箇所を発見した。
今回はその内容について紹介する。
車のトラブルというのは、走っている最中に明らかな異音が出たり、振動が出たり、警告灯が点いたりするものばかりではない。
むしろ、リフトアップして初めて気づくような異変のほうが多い。
そして、その異変を見逃すかどうかで、後々の大きなトラブルにつながるかどうかが変わってくる。
今回発見したのは、ドライブシャフトのグリース漏れである。
ドライブシャフトのグリース漏れと聞くと、整備士であればすぐにドライブシャフトブーツの破れを疑うと思う。
実際、車検整備や一般整備の現場でも、ドライブシャフトブーツの破れによるグリース飛散はよく見るトラブルである。
しかし、今回の私の86は、よくあるパターンとは少し違っていた。
ブーツが破れているわけではない。ブーツバンドが外れているわけでもない。
ゴムが極端に劣化して、隙間からにじんでいるようにも見えない。
それにもかかわらず、周辺にはグリースが飛び散った跡があった。
普通に考えれば、漏れるはずがない状態でグリースが飛んでいる。
ここが今回のポイントである。

そして、このトラブルは一般的な街乗りの車ではあまり起こりにくいものだと思う。
普段の通勤や買い物、たまに高速道路を走る程度の使い方であれば、ここまでの症状が出ることは少ないはずだ。
だが、サーキット走行やスポーツ走行をする車は話が違う。
一般道では考えられないような負荷が、足回りや駆動系にかかる。
エンジンやブレーキだけでなく、ドライブシャフトやハブ、デフ、ミッションといった部品にも、確実に大きな負担がかかっている。
特に、長時間高負荷をかけ続けるような使い方をしている車両では、通常では出ないトラブルが出ることがある。
今回のグリース漏れも、まさにその一例だと感じている。
ディーラーのメカニックであっても、街乗り中心の車両ばかりを見ていると、なかなか経験しない種類のトラブルかもしれない。
だからこそ、スポーツ走行をする人や、そういった車両を整備する人には参考になる内容だと思う。
よくあるドライブシャフトブーツのトラブルとは違う
まず、ドライブシャフトのグリースについて整理しておきたい。
ドライブシャフトは、エンジンやミッション、デフからの駆動力をタイヤへ伝えるための重要な部品である。
そのジョイント部分にはグリースが封入されており、稼働時に発生する熱を冷却し金属同士がスムーズに動くように潤滑している。
そのグリースを外へ漏らさないために、ゴム製のドライブシャフトブーツが取り付けられている。
ブーツが破れたり、バンドが緩んだりすると、中のグリースが遠心力で飛び散ってしまう。
一般整備でよく見るのは、ブーツに亀裂が入り、そこからグリースが飛んでいるケースである。
特に年式が古くなってくると、ゴムが硬化してひび割れが出る。
ステアリングを切ることで大きく角度がつくフロントのドライブシャフトブーツでは、この症状は珍しくない。
また、ブーツそのものは破れていなくても、ゴムが痩せてきて、バンドが緩くなると、バンド部分からグリースがにじむこともある。
これも整備現場ではよくあるパターンである。
このような場合、点検すれば原因は比較的分かりやすい。
ブーツに穴が開いていれば、そこから漏れている。
バンドが緩んでいれば、その部分にグリースが溜まっている。原因と結果が見えやすい。
しかし、今回の私の86は違った。
ブーツには破れがない。
亀裂も見当たらない。
ブーツバンドもしっかり締まっている。
ゴムの劣化が極端に進んでいるようにも見えない。
ドライブシャフト自体にも、引っかかりや異音、ガタはない。
つまり、通常の判断基準で見れば、交換が必要な状態には見えないのである。
それでも、グリースは飛び散っていた。
原因を考えるには、この車がどういう使われ方をしているのかまで含めて見る必要がある。
車の整備では、部品単体の状態を見ることも大切だが、その車がどのような環境で使われているかを考えることも同じくらい重要である。
街乗りなのか、高速道路が多いのか、山道を走るのか、サーキットを走るのか。
それによって、同じ部品でも負担のかかり方はまったく変わる。
今回のドライブシャフトも、事前に部品を見たときは異常はなかった。
しかし、走行条件まで含めて考えると、別の原因が見えてくる。
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