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【番外編】V・ファーレン長崎─長崎の街が紡いだ20年と12年

2013年のあの日から今日の勝利、そして最終節へ。

長崎の街には、家からユニフォームを着込み、
PEACE STADIUM Connected by SoftBankへ向かうサポーターの姿が日常になりました。

街を手を繋ぎながら歩く親子。
急ぎ足でスタジアムへ向かう人。
遠方から駆けつけた仲間たち。

そのどれもが、クラブが長崎の生活に深く根ざした証です。
この風景を見るたびに、私はどうしてもある一戦を思い出します。

2013年3月10日──“歴史の差”を痛感したガンバ大阪戦

それは2013年3月10日。
Jリーグディビジョン2第2節、ガンバ大阪とのホーム開幕戦。

会場は長崎県立総合運動公園陸上競技場。

当時のガンバ大阪はJ2にいながら、
日本代表の中心だった遠藤保仁、今野泰幸、藤春廣輝、明神智和、二川孝広といった“別格の戦力”を有するクラブでした。

そのガンバを迎える特別な一戦に、多くの長崎県民が詰めかけました。
当然、数の上では長崎サポーターが圧倒的。
「今日は完全にホーム一色になる」
誰もがそう思っていたはずです。

しかし、試合前──
ガンバサポーターの太鼓が“ドン!”と鳴った瞬間。

スタジアムの空気は一変しました。

圧倒的な声量、積み重ねてきた歴史の重み。
そのすべてが長崎の声を飲み込み、
私は初めて “歴史を持つクラブと、これから歴史を積み重ねるクラブの差” を痛感しました。

忘れられない瞬間です。

12年後──長崎は“飲み込む側”のクラブになった

あの日から12年。

長崎には、日本でも誇れる専用スタジアムができ、
そこには、試合前から相手を飲み込むような熱量を持つサポーターが集まります。

ユニフォーム姿の人々が街を歩き、
試合の日には自然と街の空気が変わる。

2013年には想像できなかった光景が、
今では“長崎の日常”になりました。

長崎は確かに成長しました。
クラブも、街も、サポーターも。

クラブ創設20周年──苦楽をともにした時間が形に

そして2025年3月、V・ファーレン長崎は創設20周年という節目を迎えました。

20年間、決して順調な道のりばかりではなかった。
嬉しい瞬間も、悔しい夜も、先が見えなくなる時期もあった。

それでもクラブが歩みを止めず、今日の姿まで辿り着けたのは──

そのすべての時間をサポーターがともに支えてきたからにほかなりません。

創設時からクラブを見守ってきたサポーターも、
近年長崎に魅せられて仲間になったサポーターも、
その誰もが、今のこの「長崎の日常」を形作る大切な存在です。

だからこそ願いたい。

すべてのサポーターに、今までにない“長崎の日常”を心から楽しんでほしい。

それこそが、20年を積み重ねてきたクラブと街が手にした宝物なのだから。

そして今日──首位攻防戦での勝利と首位奪還

2025年、シーズン大一番となる首位水戸ホーリーホックとの直接対決。
長崎は勝ち点66、水戸は67。
勝てば長崎が首位奪還。負ければプレーオフの可能性もある緊張の一戦。

そして──
長崎は2–1で勝利しました。

スタジアムは歓喜に包まれ、長崎はついに首位奪還。
しかし、他会場の結果もあり、優勝とJ1昇格は最終節までもつれ込みました。

ただし状況はシンプル。

長崎は最終節に勝てば、自力でJ2優勝とJ1昇格が決まる。

12年積み重ねてきたもの、
20年紡いできたクラブの歩み、
そして今日の勝利──
それらすべてが、この“自力で未来をつかむチャンス”につながっています。

最終節へ──長崎が未来をつかむ日

次節、試合はアウェイ。
簡単な試合になる保証などどこにもありません。

それでも、今日の長崎ならやってくれる。
クラブの20年、街の熱、サポーターの声。
そのすべてを背負って戦う長崎を信じています。

次節、たとえ敵地であっても必ず勝利をつかみ、
J2優勝のシャーレと
J1昇格の報告
を長崎に届けてくれることを期待しています。

12年の積み重ねと、20年の歴史が結実するその瞬間を。
長崎の街は、その帰りを待っています。

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