娘の独り立ち。一人で泣いた帰りの車。
主役は妻に持っていかれました。
でも帰りの車で、一人で泣きました。
いつも読んでくださっている、あなたへ。
今日もお読みいただきありがとうございます。
以前から書いてきたように
きょうだい児と言われた長女が、今日、家を出ました。
26年間、一緒に暮らした娘が
もうこの家にはいません。
その一日のことを、書かせてください。
朝、3人で荷物を積みました
朝、妻と長女と私の3人で、荷物を積みました。
特別なことは、何もありません。
いつも通りに次女を送り出して
それから始まりました。
段ボールを運んで、隙間を埋めて、車に積む。
バタバタとしながら、
積み込みの段取りだけに会話が進んでいました。
荷物を詰め込みながら
心のどこかでずっと思っていました。
「今日から寂しくなるな」と。
見送りは、妻が主役でした。
妻は荷物を運んでいる途中
みるみるうちに涙が溢れていました。
荷物を全部積み込んだ後でした。
突然の大号泣。
泣きながら長女を抱きしめて、
何回も、何回も
ありがとうって言っていました。
長女も泣いていました。
私は少し離れそれを見ていました。
目頭が熱くなりました。
でも、この場の主役は妻だと思いました。
妻はずっと、私より近くで
この子を見てきた人ですから。
私が仕事や出張で家に居ない間も
ずっと妻は家庭を支えてきました。
妻にもありがとうです。
車で2人になって
「あんな泣く?」
車に乗り込むと
長女が少し笑いながら言いました。
私も少し笑いました。
それから新居までの道中
長女はこれからの仕事の話をしていました。
私はうなずきながら、聞いていました。
でも本当は、
頭の中は全然別のことでいっぱいでした。
この記事で書いたように
最後にちゃんと感謝を伝えられるのか?
心配でした。
どうやって感謝を伝えるか。
どうやって、応援の気持ちを伝えるか。
ずっと、それだけを考えていました。
新居で、やっと言えました
片付けと掃除が終わったころ。
「パパ、ありがとう。」
長女が言いました。
「こっちこそ、今までありがとう。
頑張ってな。いつでも帰っておいで。」
なんとか言えました。
かっこ悪かったと思います。
何度も心の中で練習した言葉なのに
いざ言うと、声が少し震えました。
でも、言えました。
帰り際の、あの一言
そして、帰り際に
長女が、ぽつりと言いました。
「ママのこと、頼むな。」
この一言は
どこかでわかっていた気がしました。
この子はずっと、ずっとそういう子でした。
自分のことより先に
家族のことを考える子でした。
ずっと我慢してきたこの子が家を出る、
その最後の瞬間に。
自分のことじゃなくて
母親のことを心配していました。
私も一人暮らしは経験がありますが、
実家の心配なんか微塵もしていませんでした。
それよりもこれからの生活のことで
普通は頭がいっぱいになると思います、
でも長女は誰よりも母親のことを心配していた。
「ママと妹は、パパがちゃんと見るから。」
長女は、何も言いませんでした。
ただ、少しだけうなずいた気がします。
言葉がいらない瞬間というのが、あるんですね。
26年かかってやっと
この子の荷物を下ろせたような気がします。
帰りの車で、一人で泣きました
帰りの車は、一人でした。
誰も、見ていません。
妻ほどじゃないですけど、泣きました。
悲しかったわけじゃありません。
寂しかった。
でも、やり遂げた気がしました。
そして何より、ありがたかったです。
あの子が、ちゃんと育ってくれたこと。
優しい子に、育ってくれたこと。
うまく言葉にならないまま
気づいたら、家の近くまで来ていました。
涙を拭いて、深呼吸を一つ。
「さあ、頑張ろう。」
長女はもう、一人の大人です
長女はもう、娘というより
一人の独立した大人です。
きょうだい児として我慢を重ねてきたあの子が。
自分の力で、自分の部屋を持って
明日は自分の朝を迎えます。
それだけで、十分すぎるくらいです。
これからは一人の大人として
自分の人生を、思いきり生きてほしい。
それが今の、私の正直な気持ちです。
子どもの巣立ちを経験した方へ。
きょうだい児のことで、今も胸が痛い方へ。
障害児育児で、孤独を感じている方へ。
完璧な父親じゃなくて、いいんです。
泣けなくても、うまく言葉が出なくても。
帰りの車で、一人で泣ければ。
それで、十分です。
私は、そう思うことにしました。
〇〇ちゃんへ。
産まれてきてくれて、ありがとう。
我慢ばかりさせて、ごめんな。
立派に育ってくれて、ありがとう。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ、応援を宜しくお願いします🤲