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住めば都~東京・大阪・名古屋・福岡・札幌それぞれの良さ~

私は転勤族で日本各地を転勤しています。
特に、貴重な体験として挙げられるのは日本5大都市―東京・大阪・名古屋・福岡・札幌全てで暮らせたことです。世の中の転勤族でもそうはいないのでは、という気がします。

私は順応性が高く、どこに行っても「住めば都」でその土地を好きになってしまう質ですが、極私的な経験に基づく、5大都市の特徴・良さを書いてみたいと思います。

東京:人の多さが、逆にそっと包んでくれる街

私は東京で生まれ育ちました。
大学を卒業し、就職するまで引っ越ししたこともなかったので、会社員となり、日本各地を転勤し、違う街に住むことができたのはとても良い経験になったな、と感じています。

東京はしばし「冷たい街」と言われがちです。
日本の中心で、人の出入りも激しく、地方に比べるとご近所付き合いというのものが希薄になり勝ちなのでしょう。
私自身は地元なので両親をはじめ友人も多々いますが、他の地方から東京に来ると、この人間関係の希薄さは東京の特徴として感じやすいのかもしれません。

しかし私自身は、むしろ東京は優しい沈黙の街だと感じます。
良い意味で他人に干渉せず、詮索もしない。
そんな距離感が、私にとってはちょうど心地よいいいのです。

巨大な故に生じる、その人間関係の「余白」こそが、東京の居心地の良さだと思います。

大阪:距離の近さが、人を自然に仲間にする街

大阪は、住んでみると人間関係の「距離の近さ」がクセになります。
知らないおばちゃんが普通に話しかけてきますし、通いつけのお店の店員さんは、顔なじみになると友達のようにツッコんできたりすることも多いです。

最初は戸惑いますが、慣れるとこれが妙に心地よくなります。
「ひとりでいるけれど、ひとりじゃない」という安心感があるのです。

大阪は、望むかどうかに関係なく、「自然に仲間扱いしてくれる街」だと感じます。

但し、東京以上に地域差もあって、私が住んだ北摂エリアは京都との中間地域で、どちらかというと穏やかです。南部の方は「だんじり祭り」で有名な岸和田など、大阪以外の人が思い浮かべるコテコテの大阪のイメージに近い気がします。

北摂の人たちは、よく冗談交じりで、「淀川から北を北摂県として独立させてくれないかな」などと言います。

もっとも、これは大阪に限った話ではなく、東京以外の都道府県では、身内同士で「一緒にしないで」と冗談めかしていうのは良くあるネタになっている気がします。

名古屋:静かな安定が、暮らしをゆっくり整えてくれる街

名古屋は冠婚葬祭が派手で有名です。少なくとも私が住んでいた頃(15年以上前)はそうでした。

また暮らすと、生活の基礎体力が高い街だということがよくわかります。

家賃は東京より安く、車社会で移動は楽です。
食べ物は赤味噌文化の濃い味で、あんかけパスタなど名古屋圏以外ではなかなか食べられないグルメも結構あります。

またトヨタ関連の企業が多くあり、生まれてから就職~定年するまで、名古屋から出なくても暮らしていける生活圏が出来上がっており、地元愛も強いです。

東京・大阪に比べるとどうしても三番手的な位置づけになりがちですが、強い「生活の安心感」が名古屋にはあります。

やはり、住み心地の良い、好きな街です。

福岡:外向きの明るさと内向きの温かさが同居する街

福岡県は、母が北九州出身ということもあり、個人的にも思い入れのある土地です。

福岡は、博多が古来より港町として栄えて来たので、開放的な一方、地元愛も強く、最初は少し距離を取るような印象があります。
しかし一度仲間になると、驚くほど面倒見がよく、人の温度が一気に近くなります

港町らしく外からの文化に寛容で、街はコンパクトで動きやすく、食べ物はどれもおいしい。
「よそから来た人でも、いつの間にか地元民になっている」
そんな不思議な包容力を持つ街です。

また、福岡は「九州の東京」とも言えるほど、九州内における求心力が非常に強く、九州の他の県からも大勢の人が集まってきます。これも包容力が培われた要因の一つでしょう。

因みに、福岡県内でも福岡と北九州は毛色が異なり、お互い「あちらは北九州県だから」「ウチは本州文化圏だから」とお約束のように言い合いをしています。

このような、同一県内に複数の大きな都市があると、お互い張り合うのも面白さの一つと感じます。ちなみに、私は福岡も北九州も両方好きです。

札幌:しがらみの薄さが、人間関係を軽くする街

札幌は歴史が浅いぶん、しがらみが少なく、とても開放的で人間関係もどこか性善説ベースで軽やかです。

必要以上に踏み込まないけれど、必要なときにはちゃんと近い。
初対面でもスナックやバーでたまたま隣に座った人と普通に仲良くなって、そのまま意気投合して次のお店に一緒に行く、というような経験を何度かしています。

雪の街なのに、人の心は実に温かいのです。
食べ物もおいしく、自然も豊か。夏も湿気が少なく、本州より遥かに快適です。
冬の寒さと雪に慣れれば、とても住み心地のよい街です。

実際、会社でも他所から札幌に転勤してきた先輩で、奥さんと子供が札幌を気に入り、出身地でないのにマイホームを購入。再度、転勤で地元に戻る時は先輩だけが単身赴任する、という例もありました。

また九州のおける福岡同様、札幌も「北海道内の東京」のような位置づけで、道内の若者は挙って札幌に憧れ集まってきます。

まとめ

就職するまで東京を離れた経験のなかった私ですが、転勤で様々な都市に住んで暮らせたことはとても良い経験、人生の宝になっています。

元々、自覚していた以上に順応性が高く、新たな土地にすぐ馴染め、会社の同僚以外に、趣味などを通じてプライベートでの友人も作れる性格も幸いしたのかもしれません。
東京・大阪・名古屋・福岡・札幌それぞれ個性があって、どの街も暮らせて良かったなとつくづく感じます。

まさに「住めば都」という体験をできたことは、幸運なことだったのかもしれません。

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