三月二十日
月がきれいなのはくじけぬように自分を励ましてくれるように光っているのだ
「キングダム」には考えさせられる台詞が沢山あります。 当今の名台詞などより吟味すべき言葉は、決め台詞よりむしろ何気ないシーンにこそ誠の価値があるのです。

出典「キングダム」紫夏
月がきれいなのはくじけぬように自分を励ましてくれるように光っているのだと教えてくれた。紫夏はそう政に話す。
《荒筋》
秦国後宮で民間から選抜された向という宮女が大王に伽に呼ばれていた。
地味な自分がどうして呼ばれたのかと悩み、親友の陽に相談したりするがわからない。
むしろ、伽に呼ばれていても一度も手を付けられていないことを疑問視する。
後宮の噂話で自分が大王様の過去の人に似ているからと聞き、益々向は不安になる。
そして、向は大王の伽に呼ばれる。 大王の横に寝る向はそのことを問うてみた。
嬴政の答は誰のことだと言われた。全くでっちあげの噂話だと分かる。
しかし、伽で寝る向に嬴政の過去の話を打ち明けるのだった。
《解説》
❤️黙っていては分からない ≠ 聞いても無駄だと聞かない
黙っていては分からない。仕事でも生活でも人間社会の生活では言葉は必須であります。
しかしながら、言葉はわかり合うためのツールであり、繋がらなければスルーして構わぬということではありません。
趙の人質で虐待を受けた政も、殆ど人に言葉をかけられる環境にいませんでした。
人は孤立化こそが最悪の病なのです!
薄幸の王子・政に誰も言葉をかけませんでした。しかし、そんな政にも言葉をかける人が現われます。
それが闇商人・紫夏だったのです。
黙っていては分からない。確かにその通りです。しかし、人で有る限り見捨てて無駄だと諦めるのは、やはり思いやりが欠けています。
言葉が無ければ何も分からない。それは嘘です。言葉をしゃべれなくても人は何か生きようとする限りは、何かを待っているし胎動しているのです。
お互いを知る。 人との会話・言葉はそれにこそ意味があり、人間は社会を育ててきたのです。
無言の会話。たとえ言葉など無くても相手の意気に応える、情義に応える。 朝から厳しく険しい言葉から始めれば、家族でさえよい気分はしません。
誰であろうとも丁寧な言葉を先ずかけてみる。例え反応がサイアクであろうとも。
大事なことです。
❤️大自然の愛は常に貴方と居ること
傍に居るだけで。簡単なことですが重い。
政のようにいわくつきの人間もそうですが、近寄りがたい人は世の中に居ます。
言葉少ない人、全く喋ろうともしない人、愛想の無い人様々です。
それでも人間は孤立化を避けることが太平の根幹だと趣簿は思います。
政も始めて自分に優しい話をしてくれた紫夏に礼を言います。紫夏も政と話して自分の中で何を捨ててはならないかを思い出します。
月だけでなく、太陽も、水も、空気でさえも生物には不可欠な存在です。そして、不可欠な存在でありながら常に生物と共にあります。
人も生物であるなら、自然のように人が人に寄り添うことが道です。
誰か淋しくさせてはいないだろうか? 思いやりはそこから発する。
