二月二十四日
血の霧に糞と小便と臓物の臭いでむせかえり、人を殺す音が腹の底にまで響いて自分までイカレそうになる。こんな所へ来るんじゃなかった。
「キングダム」には考えさせられる台詞が沢山あります。 当今の名台詞などより吟味すべき言葉は、決め台詞よりむしろ何気ないシーンにこそ誠の価値があるのです。

出典「キングダム」尾平
血の霧に糞と小便と臓物の臭いでむせかえり、人を殺す音が腹の底にまで響いて自分までイカレそうになる。こんな所へ来るんじゃなかった
尾平は後悔する。
《荒筋》
秦国の下僕・信は漂と自身の夢を叶えるため、王子の玉座奪還に手を貸す。逃避行で一緒になった河了貂を加え、嬴政達は山の王の助力を借りて連合を組み、玉座奪還作戦を行う。
王都咸陽に入城し、信たちは遊撃部隊として回廊と王宮にて王弟側の兵達と戦闘、激戦を制す。かくして嬴政と山の王達は王宮反乱を収めた。
王宮反乱を鎮めた信は下僕の身分から財と家をもらい正式に秦人となる。
そして、彼は村に掲げられた歩兵募集に応じ、初陣の戦場に向かう。戦場では共に玉座奪還戦を戦って壁もいる。
初陣の戦場で時間に、信がいる伍の長・澤圭率いる信たちは魏兵と戦う。
伍の一人 尾平は戦いの最中で伍の仲間達とはぐれてしまう。戦場を見ながら・・・。
《解説》
❤️現場で最も辛く厳しいもの、それは孤独!
誰も助けられない、誰も助けにいけない、自分は動いていても何も出来ず、ナニモノにも勝てない・・・。
このような環境に放り込まれたら、どんな自信家でもまいってしまうでしょう。
実際の戦場とはチームワークで戦うので、孤立化したら敵の餌食まったなしです。
戦争でなくとも仕事の現場でベテランといえども単独行動で行う仕事は組織ではほぼなく、当然にチームが組まれている。
平和の会社員でもうつ病などの心の病があるなら、それ以上の過酷な戦場で戦い抜いた兵士にも心の病がある筈です。
自分の人生は自分が決めて生きる。でも一人では生きられるほど世の中軽くは無い。
尾平を含めた新兵たちは武功で成り上がるために戦場に行きました。
敗戦後の日本人も食べるため、生きるために、そして一旗揚げるためにモーレツに働きました。
そして、母国に高度経済成長期を到来させ、世界からはアジアの奇跡とまで称えられるほどに日本人の努力は報われました。
しかし、尾平は戦いに必死になり仲間とはぐれてしまうと、そこで自分がいた戦場の過酷さ悲惨さに目が向きます。
成長を続けていた日本経済もバブルがはじけると、必死に働いて報われない、栄枯盛衰の理に気付いて自分が何のために生きる働くのと孤立感がおそってきたのと同じ流れです。
見向きしてこなかった家族、古なじみの人達、近所付き合いと生物界の鉄則を守ってこなかったツケが回ってきたのです。
❤️つながり << つきあい
孤立化した尾平は過酷な戦場にうんざりしつつもはぐれた弟や仲間を捜します。
そして、殺されそうになる弟・尾到を助けて魏兵を澤圭を加えた三人で魏兵を倒して戦い抜くのでした。
つながりでは無い、つきあいだ!
インターネット、スマホの莫大なネットラインで知識とコミュニケーションが広がりました。
しかし、今後つながりが広がっても、虚偽の事件も増えているようにまだまだ付き合いの価値まで等価になることはないでしょう。
尾平が弟を助けたように、澤圭が兄弟を助けたように、緊急危機に託せられる人間同士の付き合いが一番大事です。
これからはネット前のアナログ時代のような付き合いが益々求められるのではないでしょうか。
そして、それは身近な付き合い、日頃のコミュニケーションの蓄積から始める始まるのが最も良いのは言うまでも無いでしょう。
