税務署から突然の請求。予定納税という、知らないと焦る制度
7月のある朝、税務署から封書が届いた。
「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の通知書」
初めて受け取った時、なんのことかわからなかった。
金額を見ると、158,000円。
「え、これ払わないといけないの? いつの話?」
焦って調べて、初めてこの制度の存在を知った。
🧩 突然来る理由、知っていましたか
予定納税とは、前年の所得税が一定額を超えた場合に「今年の所得税を前払いする」制度だ。
税務署が前年の確定申告データをもとに金額を自動計算して、通知を送ってくる。
こちらが申告するわけではない。
勝手に計算されて、勝手に請求が来る。
対象になるのは、前年の所得税(源泉徴収税額を除く)が15万円以上の人だ。
フリーランスや個人事業主で、年収が500万〜600万円以上のレベルになると対象になりやすい。
逆にいうと、フリーランス1年目はほとんど来ない。
2年目か3年目、収入が増えてきた頃に、突然やってくる。
「確定申告さえ乗り越えれば大丈夫」と思っていた矢先の7月に来るから、精神的なダメージも大きい。
🔍 いつ、いくら払うのか
予定納税は年2回ある。
第1期:7月1日〜7月31日
第2期:11月1日〜11月30日
金額は、前年の所得税の3分の1ずつ。
たとえば前年の所得税が60万円だった場合、7月に20万円、11月に20万円を納める。
残りの20万円は翌年3月の確定申告時に精算する。
合計すると、1年の所得税を3回に分けて前払いするイメージだ。
問題は、7月と11月に現金が手元に必要になることだ。
「確定申告の時にまとめて払えばいい」という感覚でいると、7月に予想外の出費が来て資金繰りが詰まる。
これを知らずに口座残高が少なかった年は、正直焦った。
💡 「減額申請」という選択肢がある
今年の収入が前年より大幅に減りそうな場合、予定納税を減らせる。
これを「減額申請」という。
申請期限は、第1期は6月30日まで、第2期は10月31日まで。
申請書類は「予定納税額の減額申請書」を税務署に提出する。
e-Taxでの電子申請も可能だ。
たとえば「今年は大口の仕事が終わって、年収が半分以下になりそう」という状況なら、減額申請を出すことで第2期の納付額が下がる。
今年の見込み所得をもとに試算した税額で申請することになるので、大まかな収入の見通しが必要になる。
自分は2年目に収入が急落して、7月の第1期は払ったが11月は減額申請を出した。
結果、11月の納付が通常の3分の1以下になった。
その年の資金繰りは救われた。
減額申請の存在を知っているかどうかで、年数万円〜十数万円の現金が手元に残るかどうかが変わる。
🔍 予定納税対策のための資金繰り管理
予定納税をストレスなく乗り越えるには、事前の資金計画が必要だ。
確定申告が終わった3月の時点で、「今年の7月・11月にいくら必要になるか」を試算しておく。
前年の所得税が60万円なら、7月と11月それぞれ20万円ずつ必要になる。
毎月の売上から1万5,000円を積み立てれば、6か月で9万円になる。
「税金用の口座」を別に作って、そこに毎月定額を積み立てるだけでいい。
これをやっているかどうかで、7月の封書を見た時の感情がまったく違う。
「あ、ここから払えばいい」と思えるか、「え、どこから出すんだ」と焦るか。
その差は、仕組みを知っているかどうかだけだ。
✅ まとめ:今日からできる1アクション
前年の所得税が15万円を超えていたら、7月と11月に予定納税の通知が来ると覚悟しておく
今年の収入が前年より大幅に減りそうなら、6月末までに減額申請を検討する
税金用の積立口座を作り、毎月の売上の一部を確保し始める
「あなたは7月・11月の納税に、今から準備できていますか? 確定申告だけが税の山場だと思っていませんか?」
※この記事は一般的な情報提供を目的としています。予定納税の詳細・減額申請の手続きは最寄りの税務署またはe-Taxサポートデスク、あるいは顧問の税理士にご確認ください。
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