静岡県はなぜ「男女賃金格差ワースト」なのか
2026年に発表されたジェンダー・ギャップの調査で、静岡県はひとつの厳しい現実を突きつけられました。
フルタイムで働く男女の賃金格差が全国最下位。
パートや時短ではなく、同じフルタイムで働いているにもかかわらず、全国で最も差が大きいという結果です。
実は、日本全体でも差はまだ大きい
まず前提として、日本全体でも賃金格差は残っています。
厚生労働省の2025年賃金構造基本統計調査によると、全国のフルタイム労働者の平均月給は、
男性:373,400円
女性:285,900円
その差はおよそ8万円以上。女性は男性の約76%の月給にとどまります。
(参照:厚生労働省 | 賃金構造基本統計調査)
しかもこの数字、「過去最小の格差」とのこと。
つまり、改善してもなお、この差があるということです。
その中でも、静岡はさらに厳しい
全国的に差が残る中で、静岡県はさらに一歩深刻です。
フルタイム賃金格差:全国最下位
ジェンダーギャップ指数の経済分野の順位:下位グループ
静岡県で、フルタイムで働く女性の賃金は男性の約73%となり、その賃金格差が全国最下位という調査結果が出てしまいました。
(参照:共同通信社 | 都道府県版ジェンダー・ギャップ指数|あなたの地域の男女平等度は?)
浜松で見える「構造の問題」
この背景は、浜松という地域を見るとよくわかります。
浜松は、ものづくりのまち
浜松市は、製造業中心の町です。
現場・技術職 → 男性が多い
事務・サポート → 女性が多い
この職種の分かれ方が、そのまま賃金差につながりやすい構造と言えそうです。
長く働くほど有利な仕組み
年功的な賃金制度では、
長く働いた人ほど給与が上がる
キャリアが途切れると不利
出産・育児の影響を受けやすい女性は、どうしても不利になりやすいのが現実です。
女性管理職の少なさ
管理職に占める女性が少ない
高年収層に女性が少ない
結果として、平均賃金にも差が出ます。
「働いているのに、伸びない」という現実
浜松は共働きも多く、女性が働いていないわけではありません。
それでも、
昇進しにくい
高賃金職に入りにくい
キャリアが途切れやすい
こうした要因が重なり、働いているのに賃金が伸びにくいそんな構造になっています。
これは地域の問題でもある
この問題は、個人の話では終わりません。
若い女性の都市部流出
人材不足の加速
地域の活力低下
つまり、地域の未来に関わる課題です。
変わる余地はある
一方で、希望もあります。
女性の正社員は増えている
管理職も少しずつ増加
賃金格差も長期的には縮小傾向
遅いけれど、確実に変化は起きています。
浜松からできること
だからこそ、地域としてできることはシンプルです。
職種の固定化をなくす(女性の現場・技術職進出)
女性のキャリアの選択肢を増やす
働き続けられる環境を整える
そして何より、「これは構造の問題だ」と認識することです。
浜松は、現場の力が強いまちです。
だからこそ、現場から変えることができる。
働き方も、役割も、これからはもっと自由に。
浜松から、働き方を変える。
そんな一歩を、少しずつでも積み重ねていきたいですね。
