【毎週ショートショートnote裏】タコパ体操
タコパ体操に誘われた。
終わると、奥の部屋から湯気を上げたたこ焼きが運ばれてくる。
ひと口でその香ばしさととろける食感に夢中になった。
にこにこ、うねうね、みんなでツボに入る動きが心地いい。
にこにこ、うねうね、うねうね、うねうね。
気づけば、毎日のように通っていた。
ある日、体操のあとに肩を軽く叩かれた。
「次は君の番だよ」
そのまま奥の部屋へ連れて行かれた。
真ん中にある鉄板の上からは、嗅ぎ慣れた湯気が立っている。
ふと違和感を感じて腕を見ると、両方とも吸盤の並んだ立派な脚になっていた。
背後から静かな視線を感じた。
振り向けば、扉の隙間からこちらを見つめる目玉、目玉、目玉。
みな、ギョロつかせた目で訴えてくる。おなかが空いたよ、と。
ここでなにが行われてきたのか、これからなにが起こるのか、ようやく理解した。
鉄板の上で油が跳ねる音が、やけに近くに聞こえた。
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