アルバム「Before & After Artifact」について/8:AI theatre
この曲はアルバムの最後の方に作った曲で「2025年末期時点でのAIを使ったフェイク情報や情報操作・陰謀論について」の曲も1曲作っておくか、と思い立って作ったものです。
「AIシアター」とは?
”AIシアター”とは2025年終盤くらいからバズワード的に使われ始めたワードですが、以下のような文脈で使われています。
「AI theater(AIシアター)」 という、AI業界で使われるやや皮肉な言葉で、「AIが自律的に高度な知能を発揮しているように見せかけているが、実際には裏で人間が大きく介在している状態」を指します。
具体例としては、AI同士が自律的に会話しているように見せているが、実際は人間がプロンプトや返答を調整している。
「AIエージェントが会社を運営した」「AIが社会を形成した」と宣伝されるが、裏では人間が監視・修正・介入している。
デモでは完全自律に見えるものの、実際はオペレーターが適宜助けている(いわゆる「Wizard of Oz実験」に近い手法)。
こうした「演出」を批判的に AI theater と呼びます。これは「Security Theater(セキュリティ対策をしているように見せるだけ)」という言葉になぞらえた表現です。
「AIが知性を持ったと話題になったが、実は人間が介在していた」という件としては、近年では Moltbook の「AI社会」プロジェクトが代表例として挙げられます。AIエージェントだけのSNSで自律的な社会が形成されていると話題になりましたが、その後、人間のオペレーターによる介入や誘導が大きかったことが報じられ、「AI theater」の典型例として議論されました。
なお、「AI theater」という言葉は特定の事件だけを指す名称ではなく、AIの能力を実際以上に自律的・知的に見せる演出全般を批判するための一般的な業界用語として使われています。
AIシアターというワードそのものは”陰謀論”を指しているわけではないのですが「人間が大きく介在」という点でAIによる情報操作・陰謀論として拡大解釈的にも使われています(昔からある「劇場社会」みたいなワードと結びついた形ですね)

歌詞は結構頭でっかち・・・というか「かたちのわからないものに対しての漠然とした恐怖」、とくにITとかAI技術に対してあまり詳しくない人が感じていることをできるだけ言葉に置き換える努力をしました。
・・あまり暗い曲は正直作りたくなかったのですが、国際政治の舞台からショート動画まで「かなり詳しく見ていかないと見破れない偽情報」に塗れてしまった2025年末くらいの状況を反映させた曲として”作らざるを得なかった曲”といえます。(そしてこの曲の反動がM10のようなコミカルな曲を入れることでバランスを取っています。)
#Before & After Artifact
#ライナーノート
