50代、私たちボーダーズ
「太って見えるのに、なんで女の人は『よこじま(ボーダー)』を着たがるんだろう?」
ある日、主人が何気なく放った一言。
私の洋服ダンスには、ボーダー柄の服がずらりと並んでいる。
あれは、私のことだったのか……。

男性から見れば「横じま=太って見える」という単純な理屈なのかもしれない。
でも私自身、ボーダー信者としては複雑かつモヤモヤ。
そんな出来事があってから数日後。
職場のトイレで、同年代の同僚二人と鉢合わせする。
手洗い場の大きな鏡全体に映る、三人のそれぞれのボーダー柄!
そこで、誰からともなく
「あ、今日、私たちボーダーズだね!」
トイレの中で、明るい声が響きわたる。
「じゃあ、私、ボーカルね(笑)」
なんて冗談まじりで盛り上がる。
確かに、私たち世代の多くは、街でも職場でもボーダー柄を着ている人を、よく見かける気がする。
もちろん、縦じま(ストライプ)の方がシュッと痩せて見えることくらい、十分わかっている。
でも、なぜだろう…ボーダー柄の方が若々しく感じる。
反対に、ストライプはどこか落ち着いた印象に見えてしまうのは、私だけでしょうか。
縦か横か、それだけの違いなのに。
どうしてこんなにも印象が変わるんだろう。

着るだけでどこか軽やかで、カジュアルで、ほんの少しだけ若々しくいられる。
ボーダー、一枚着るだけで、おしゃれが完結するような…。
若い頃とは、おしゃれの楽しみ方や感覚が、少し変わった気がするように。
そう、あのボーダーには、自分をワクワクさせ、人を元気にてくれる不思議な魔法がある。
そんな矢先、車で信号待ちをしているときだった。
ふと、道路横のピザ屋さんの駐車場で、同じ年代くらいの、ふっくらとした女性が、焼きたてのピザの袋を両手に持ち、車に乗り込もうとしていた。
その女性が着ていたのは、グレーと青のボーダーワンピース。
体型を隠すとか、痩せて見せるとか、それも確かに大切。
でも、毎日の暮らしの中では、「好き」を着る気持ちの方が、私にはずっと大切なんだと思いました。
美味しいものを食べ、自分のお気に入りの柄を身にまとう。
それだけで最高にハッピーになれる。
たかが服、されど柄。
お気に入りの洋服や柄ひとつで、その日一日の気分はガラリと変わる。
だから今日も、自分が「着たい」と思える一枚を選ぶ。
その一枚が、今日の私を少しだけ前向きにしてくれる気がする。
それが、50代の私たちなりの、おしゃれの楽しみ方なのかもしれません。
最後までお読み頂き、ありがとうございます😺
