求められるのは「出版体験のデザイン」
UTSUWA出版代表の岩井です。
先日、AIをもっと使いこなせるようになれば、AIがもっと進歩すれば、出版社としての「本を作る作業」はほとんどがAIで出来るという記事を書きました。
では、出版の価値はなくなるのでしょうか?
誰もが本を手軽に書けるようになって、サービスとして成立しなくなるのでしょうか?
答えはないでしょうが、僕が考える、今後の出版の価値は「出版体験のデザイン」だと思っています。
まず「出版体験」というのは、
・本を書くために、伝える目的、伝える相手、伝えたい想いや内容、使う言葉を考え抜く
・本を書くために、自分の人生を振り返り、人生を変えた出来事に対して「どんな意味付けをしたか?」「どんな感情を持ったのか?」まで深く踏み込む
・書くという行為、言葉で表現するという行為を通じて、自分がよりしっくりくる表現や言葉を選び抜く
が、はじめに思い浮かびます。
さらに、未来や将来のことを考えたり、振り返ったりするためにも、「それらをどこでやるのか?」はとても重要だと思っています。
海や森などの自然にあふれる場所にいて、それまで緊張していた心がほぐれたような経験はありませんか?
会社や満員電車、自宅の仕事スペースなどにいて、緊張が抜けなかったり、何か疲れていたりしませんか?
情報がめまぐるしく生成され、スマホ・テレビ・広告・街中から永遠と情報のシャワーを浴び、それら情報に対して、細かく感情を反応させていては、
「自分が何を思い、何を感じるのか?」
ということがわからなくなるはずです。
「何がしたいと聞かれても答えられない人が増えている」
当然でしょう。
毎日、
「これが正しい」
「あれは間違っている」
「誰々はしている」
「誰々はしていない」
「それが話題になっている」
なんて情報を浴び続ければ、自分が何を感じ、何を思うのかが浮かび上がってこないでしょう。
まるで熱いヤカンを触った時にとっさに手を離すように、情報に対して自動的に「不快」「ちょこっと快」と反応するのみで、そこには意思も意図も何もありません。
そして、僕自身もまさにそういったことになりつつあります。
だからこそ、ノイズを排除して自分自身と静かに向き合い、自動反応ではない、感情や感覚に集中しなければならないと思っています。
そんな出版の価値を著者さんにどうお伝えするか。
また著者さんがその価値を受け取れるように、体験できるようにどのような場所でするのか。
それが「出版体験のデザイン」だと考えています。
これは、自分に向けての言葉です。
「情報に埋没するな!情報に埋もれて、思考を止めることは楽かもしれないが、それは何の解決にもならないし、何の喜びにもならない!」
いよいよ出版が社会課題解決の一助になるかもしれません。
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