もうあまり時間がない!超自然発生企画「今2000」駆け込み参加
ウヲーーーーーーーーーーーーーーーーーヲゥン
8時15分。朝食を終えて、血圧を測り、新聞朝刊にざっと目を通し一段落した頃にサイレンが響き渡った。
火災発生を告げるサイレンも音色は似たようなものだが、それとは違う心の動きを感じる。
それぞれ決まった時間に1分間鳴り続けることは年に数回だ。
1945年8月6日に広島、8月9日に長崎へ原爆が投下された。今年は被爆80年、戦後80年でもある。平成になってから1分間のサイレン吹鳴を行う日に1月17日と3月11日が加わった。
わたしはできる限りサイレン吹鳴に合わせて黙祷するようにしている。しかし正直なところ時間があるから出来るのだと思う。妻は家事に忙しいからか黙祷するのを見たことがない。街中でもサイレンが鳴ったからと立ち止まって黙祷する人はあまりいないだろう。そもそも歩いている途中で黙祷をすると下手したら車にはねられかねない。そこは止めといたほうが無難だ。
「時間がある」と「時間がない」。この違いは大きい。動物に関してはデータを持たないが、人間はどのように行動するかの判断基準になる。
例えば先ほど朝10時過ぎ、𝕏で「みなさん、参加するなら今ですよ〜」というポストを見かけた。『ナースの卯月に視えるもの』シリーズで知られるnote大賞作家の呼びかけとあれば気になってしまう。情報として認識はしていた「今、2000字で書けって言われたら、どこからの発想で書き始めますか」が本日21時に いったん企画終了するらしい。
大切な時間を効率よく使えないのはわたしの悪い癖だ(或いは誰しも多少はそのけがあるのかもしれないが…)。
“脳内会議”で活発に論議が始まる。
「おい。マガジンを見たら“ガチ”だぜ」
「だなっ、創作大賞のように"取りあえずタグ付けとくか"みたいなノリじゃないな」
「ここは一つ“ゆーしんけん”の名前を並べといた方がいいんじゃねっ」
「ちょ待てよっ。Talesの『イラストから始まるショートストーリー Vol.2』とかnoteの『#未来のためにできること』とか『幸手権現堂秋祭り in note』とか全然進んでないじゃん」
「まあ落ち着け。もう時間がないんだよ。〆切りが今日21時なんだから」
てな具合に自分の脳内で侃々諤々あった末に決定したのである。
超自然発生企画「今2000」に全力を尽くそうと。
そうなると今度は「何を書くのか」という議題が出てくる。
豆島 圭さんは「あなたなら、どこから発想を始めて、どのような2000文字の話をつくりますか?」といってるではないか。勝手に解釈させていただき「どこから発想を始めて」はここまでの経過をそのストーリーとしよう。
「ヤバいよ。いくらなんでも見透かされるって」
「なんだよ!いつものことだろう。書きながら“今1000文字だからあと○○文字だな”って計算するのは」
「そうよ。誰だってやってることじゃないの」
「もういい。そんなことよりも。ここから何を書くかだ」
「…プスプス」
まずい。思考回路がショート寸前だ。
「我が最愛なる煩悩たちよ、聞くがよい」
そのとき。天からいや脳天から閃いた。
「困ったときは振り出しに戻れというであろう。学校のテストでも問題をよく読めというではないか…フォツフォッフォッ…」
うむ…振り出し。問題。そうか「今2000」をよく知らずに書こうとするから迷うのだ。
豆島 圭さんは8月6日に「超自然発生企画『今2000』 本日21時に いったん企画終了のゴングをならします!!…」とつぶやき、さらにタグを付けていた。
「#楽しく書こう」
「#あんまりルールはないよ」
とくにこの二つは大きなヒントと言えるだろう。
「楽しく」とはニコニコ笑顔で小躍りしながら書くわけではない(それもありだろうが)。素直に書けばよい。そう捉えさせてもらった。
漫画『はだしのゲン』が一部の図書館から撤去されたことから物議を醸した。しかも広島市の学校で平和教材から削除されたという。現在はどうなっているか知らないが、なんともやるせない気持ちになる。
『はだしのゲン』は、わたしが小学校の時に『週刊少年ジャンプ』で連載がはじまった。当時の少年誌としては劇画に近いタッチでリアルに惨状を描きセンセーションを巻き起こしたものだ。
広島の爆心地で黒焦げになった人々、皮膚が焼けただれて手の先から垂れ下がった状態でふらふらと歩く人の列、水を求めて川に殺到して死んでゆく人々、そのようにショッキングな光景が思い浮かぶ。
しかし本当に悲しく思ったのは被爆者や戦災孤児たちを迫害する大人社会の実情を知ったからだ。この作品は原爆の悲惨さだけでなく戦争がいかに理不尽な世の中を作るか暴き出している。
戦後80年、漫画を撤去するだの騒いでいる間も、世界では戦争が続く。一歩間違えば核戦争が起きるかも知れない。
せめて原爆の日には黙祷して、平和を祈ろう。もうあまり時間がない。
(1998文字)
※画像はCanva生成AIで作成。
豆島さん、ということで超自然発生企画「今2000」 に参加させてください。
本文でも触れていますが、急遽応募を決意したので、書きながら「?」が点滅してました。果たしてこれでよいのか、小説ではないけれど、エッセイ風にはなってるけれど、創作と言えば言えなくもないような、いいのだろうか。
でも「#楽しく書こう」「#あんまりルールはないよ」に背中を押されてなんとか書き切りました。
よろしくお願いします😃🙏
