見出し画像

【取材記事】東証ETFでSOX指数に投資できる!グローバルX様と東証で対談してきたよ!

米国株に投資していると、一度は「SOX指数にそのまま投資できたら」と考える人も多いのではないでしょうか。

米国にはSOX指数への連動を目指すETFとしてSOXQがあります。しかし、日本ではSOXQを特定口座で購入することができません。
そのため、半導体ETFに投資したい日本の投資家の間では、代替としてSMHが選ばれることが多いです。

そんな中、私は東証にSOX指数への連動を目指すETF「グローバルX 半導体 ETF」(証券コード:2243)が上場していることを知りました。

そこで今回、東京証券取引所のご紹介を受け、ETF専門の資産運用会社であるGlobal X Japanへの取材が実現しました。

実際に東京証券取引所を訪れ、ご用意いただいた会議室でGlobal X Japanの担当者と面談し、「グローバルX 半導体 ETF」(証券コード:2243)の特徴や活用方法について、詳しくお話を伺いました。

SOX指数の設計、そして2243の仕組みや活用方法について、取材内容をもとに私なりに整理しました。


※本記事はGlobal X Japanへの取材に基づき、東大ぱふぇっとが構成・執筆したものです。

半導体は長期テーマ。ただし、値動きは荒い

半導体は「21世紀の石油」とも呼ばれるほど、現代社会に欠かせない存在になりました。

現在はAIが注目の中心にありますが、半導体の用途はAIだけではありません。データセンター、ネットワーク、メモリー、車載、産業機器、ロボティクス、さらには半導体量子コンピューターなど、今後も半導体の重要性は高まっていくことでしょう。

一方で、半導体関連株の相場は一直線には上昇しません。2026年7月にも、半導体関連株は短期間で大きく調整しました。

半導体は長期的な成長が期待される一方、在庫調整や設備投資、需給、地政学リスクなどの影響を受けやすく、大きな株価サイクルが生まれやすい産業です。このため、産業の長期的な構造変化と、株価の短期的な変動は分けて考える必要があります。

今後も急落は繰り返し起こり得ます。それでも、上昇と調整のサイクルを繰り返しながら、半導体産業全体が次の段階へ進んでいく可能性があります。

私は、こうした下落局面を、単に悲観するだけの期間ではなく、次のサイクルに向けて投資方法やポジションを見直す「準備期間」にもできると考えています。
ただし、下落したという理由だけで無条件に買うのではなく、半導体が現代の科学技術に不可欠であること、そして大きなサイクルを伴う産業であることを理解した上で投資することが重要です。

個別株の怖さと、3倍レバレッジ商品の難しさ

半導体産業の将来性に期待していても、個別株に投資するのは怖いという人も多いはずです。

例えば、日本でも半導体銘柄として注目を集めたキオクシアは、1ヶ月程度で株価が半値以下に下落しました。私のキオクシアは10バガーを超えていたのに5バガーまで含み益が削られてしまいました。。。

米国株でもマイクロン(MU)が1ヶ月程度で30%以上も下落する局面がありました。

どれだけ将来性のあるテーマであっても、市場の期待やバリュエーションが修正されれば、個別株は短期間で大きく動きます。業界全体の見通しが正しくても、投資した一社の競争力や業績が想定どおりになるとは限りません。

そこで選択肢となるのが、複数の半導体関連企業をまとめて保有する指数への投資です。個別企業に固有のリスクを抑えながら、業界全体の成長を取り込みやすくなります。

一方、SNSで半導体ETFとしてよく目にする商品の一つに、3倍ブル型のSOXLがあります。SOXLは、NYSE Semiconductor Index指数の日々の値動きの3倍程度となる投資成果を目指す商品です。

上昇局面では大きな利益を狙える一方、下落時の損失も大きくなります。また、日々の値動きに対して3倍を目指す設計であるため、相場が上下を繰り返すと、単純に「指数の中長期的な騰落率の3倍」にはなりません。いわゆるレバレッジETFの減価や、値動きの経路による影響も受けます。

レバレッジETFは短期売買の道具として特徴がある一方、中長期で半導体産業への投資を考える場合には、まずレバレッジのない指数連動商品を検討するのが自然でしょう。

「半導体には投資したい。しかし、個別株を選ぶのは難しく、3倍のレバレッジも怖い」

そう考える投資家にとって、レバレッジのない半導体指数への投資は有力な選択肢になります。

SMHとSOXQ。同じ半導体ETFでも「中身」は違う

日本の投資家にもよく知られている半導体ETFの一つがSMHです。
SMHは世界的な半導体大手に効率よく投資できる魅力的なETFです。

ただし、「半導体ETF」という同じカテゴリーに属していても、連動する指数によって構成銘柄数やウエイトの決め方が異なり、実際の値動きにも違いが生まれます。

SMHが連動を目指す指数は、時価総額の大きい企業の影響を受けやすく、上位銘柄への集中度が高くなりやすい設計です。
2026年8月11日時点では、NVIDIAの組入比率は約21.8%でした。

運用の都合上、待機資金や債券などがわずかに含まれるため、26銘柄になっている

一方、SOX指数に連動するETFのSOXQは、米国市場に上場する半導体・半導体製造装置関連企業のうち、時価総額上位30銘柄で構成されます。

運用の都合上、待機資金や債券などがわずかに含まれるため、31銘柄になっている

SOX指数は構成比率の見直し時に、時価総額1位の銘柄を最大12%、2位を最大10%、3位を最大8%、それ以外の銘柄を1銘柄あたり最大4%とするルールがあります。特定銘柄への極端な集中を抑える設計になっています。

SOX指数は毎年9月に構成銘柄を見直し、3月、6月、9月、12月に構成比率を調整します。成長した企業を取り込みながら、定期的にウエイトを整える仕組みです。

私がSOX指数そのものに投資したいと考えた理由も、ここにあります。

NVIDIAの成長は取り込みたい。しかし、NVIDIA一社だけに賭けるのではなく、半導体の設計、製造、製造装置、メモリーなど、エコシステム全体に分散したい。指数のルールまで確認すると、自分がどの半導体ETFを選ぶべきかが、かなり明確になります。

ETFは、商品名や知名度だけでなく、「どの指数に、どのようなルールで連動するのか」を見ることが大切です。

これは、良い・悪いという話ではありません。巨大企業の成長を強く取り込みたいのか、それとも特定企業への集中を抑えながら、半導体産業全体にもう少し分散したいのかという、投資スタイルの違いです。

「灯台下暗し」だった、東証上場のSOX連動ETF

私は以前から、なんとかSOX指数へ直接投資できないかと考えていました。
というのも、日本の特定口座ではSOXQやSOXXといった米国ETFに投資することができないためです。

調べている過程で見つけたのが、「グローバルX 半導体 ETF」(証券コード:2243)です。

米国ETFばかりを探していた私にとって、東証にSOX連動ETFがすでに上場していたことは、まさに「灯台下暗し」でした。実際に調べると、2243の基準価額は、円換算したSOX指数にほぼ連動する動きをしていました。

正直言って、びっくりするレベルでキレイに連動しているため、運用方法がとても気になりました。

2243はSOX指数の配当込み指数を円換算した値への連動を目指し、2023年4月に設定されたETFです。
取材時点では、東証に上場するSOX連動ETFは2243のみで、日本の取引時間に、日本円で、1口単位から売買できます。

運用資産残高は取材時点で400億円規模まで成長しています。しかし、SOX指数の知名度や、日本の投資家からの潜在的な需要を考えると、まだ商品の認知が追いついていない印象があります。

正直に言えば、私もこのETFの存在をもっと早く知っていれば、もっと前から投資を検討していました。

2243は何に投資しているのか

私が取材で確認したかったことの1つ目が、2243の具体的な運用方法です。

表面上は同じ指数への連動を目指していても、内部の仕組みによってコストや値動きには違いが生まれます。
例えばSOX指数先物を中心に運用しているのか。それとも、海外の半導体ETFを組み入れるファンド・オブ・ファンズなのか。

Global X Japanによると、2243は基本的にファンド・オブ・ファンズではありません。米国の取引所に上場するSOX構成銘柄の現物株式へ直接投資し、指数の構成に近づける運用を行っています。投資対象にはADRも含まれます。

別のETFを恒常的に丸ごと保有する構造の場合、投資先ETFの経費率が二重に掛かってしまいます。
運用を効率化する目的で先物やETFをわずかに利用しているものの、2243は基本的に現物株を中心に保有する設計です。

先物をわずかに利用するのは、例えば配当による現金の発生で運用パフォーマンスがわずかに劣後していくのを避けるためとのことでした。運用パフォーマンスをなるべく連動させるために、様々な工夫をしている感じですね。

この仕組みを知ると、2243の基準価額が円換算したSOX指数に近い動きをしていることや、運用管理費用が年率0.4125%(税込。2026年8月13日時点)という水準に設定されていることにも納得感があります。

当然ながら2243の値動きがSOX指数と完全に一致するわけではありません。運用管理費用や売買コスト、株式と指数で参照する価格の違い、為替レートを取得する時点、配当や現金の発生などによって、指数との間には差が生じます。
また、取引所で売買される市場価格と、ETFが保有する資産から計算される基準価額との間に乖離が生じることもあります。
「指数への連動を目指す」という言葉は、「常に指数と完全に同じ値動きをする」という意味ではない点には注意が必要です。
とはいえ、実際のリターンはかなりキレイに一致しており、一般の個人投資家が気にする必要はないと私は考えています。

2243の投資先は米国市場に上場する外貨建て資産であり、為替ヘッジは原則として行いません。

当然ながら、無駄な為替ヘッジコストが掛からないので理想的な運用方法と言えます。

板が厚く、取引量は十分

私が取材で確認したかったことの2つ目が、2243の取引量についてです。

取引量が少なく、一度に買うと約定価格が大きく不利になる銘柄も世の中には多く存在します。

Global X Japanによると、2243はマーケットメーカーがしっかりと機能している銘柄であり、一般の個人投資家が投資する上で気にする必要はないだろうとのことでした。

マーケットメーカーについては「約定価格が大きく飛んだりしないようにするため、しっかりと売り買いの注文を入れてくれる機関投資家たち」がしっかりと存在しているイメージを持つと分かりやすいでしょう。

東証の取引時間内でマーケットメイカーが機能している状況であれば、一度に1,000万円程度の注文でも、基本的には約定価格が大きく不利になる可能性は限定的だろうとのことでした。

時間帯や市場環境によって流動性が低下する場合もあるため、その時点の気配値や板の状況を確認したうえで取引することが重要とのことです。

以下は私個人の一般論としての感想ですが、気になる場合には100万円単位の方が無難かもしれません。
1000万円を超える注文を一気に成行で入れると多少は不利になるかもしれないので、その規模の注文はさすがに分割した方が良いとは思いますが。。。

半導体ETFの一覧表

これまでに出てきた半導体ETFを一覧表にしました。

今まで米国の半導体にETFで投資する際、SMHとSOXLの2択になっていたかと思います。

SOX連動で日本の特定口座で買える2243はかなり有力な選択肢ですね!

細かい補足
・SOXX,SOXL,SOXSは現在、NYSE Semiconductor Indexに連動しています。
・かつてはPHLX Semiconductor Sector Index(SOX指数)に連動していました。
・この辺りはややこしくて、古い情報も結構見かけるので一応注意してもらえればと思います。
・ちなみに私自身、SOXLを「SOXの3倍」と書いちゃうことはあります。「NYSE Semiconductor Indexの3倍」って書いても分かりにくいですし。あとシンプルにめんどくさい。。。

個別株が怖い人にとって、分散投資の有力な選択肢に

半導体には投資したいけれど、個別株は怖い。レバレッジは使わず、できる限り分散したい。

そう考える人にとって、2243は検討に値する選択肢の一つだと私は考えています。一社の勝ち負けを当てるのではなく、SOX指数を通じて、半導体産業全体の成長を取り込むことを目指せるからです。

一方で、30銘柄に分散していても、半導体という一つの業種に集中するETFであることは忘れてはいけません。半導体業界全体が調整すれば、2243の基準価額も大きく下落する可能性があります。

上昇しているときだけ半導体株を追いかけるのではなく、下落したときに次のサイクルへどう備えるのか。そのためには、指数の中身と商品の仕組みを理解したうえで、自分が取れるリスクの大きさを選ぶことが重要です。

その中で、SOX連動で日本の特定口座で買える2243はかなり有力な選択肢ですね!

実際のところ、多くの米国株投資家にとって、半導体ETFといえばSOXLやSMHが身近な選択肢ではないでしょうか。

私自身も、東証に上場する「グローバルX 半導体 ETF」(証券コード:2243)を通じて、SOX指数に投資できることを知ったのは最近のことでした。

2243は、米国株投資家にとって有力な選択肢になり得る一方、「SOX指数に連動する東証ETF」という特徴は、まだ十分に知られていないように感じます。

そこで、2243の特徴や具体的な運用方法を詳しく知りたいと考え、東京証券取引所のご紹介を受けて、Global X Japanへの取材を依頼しました。

今回の貴重な取材の機会をご用意くださった東京証券取引所の皆様、そして詳しくお話を聞かせてくださったGlobal X Japanの皆様、ありがとうございました!