Silent Fragments #3
このページは、“#3” にあたる物語です。
これは、静かな星明かりの中で、
たった一つの声を探していた欠片。
イラストと音楽に導かれるまま、
あなたの感覚で読み進めてみてください。
第3章:Ethereal Journey – 忘れられた少女の歌
― 名前のない想いが、風になる ―
朝は 霧のように降りてきた
どこまでも白くて やわらかくて
だけど 世界が終わりに向かっていることを
誰もが気づいていた
丘の上の 祈りの小屋
そこに ひとりの少女がいた
白い衣 額の星の印
彼女は この土地の
最後の“祈る者”だった
だけど 自分がなぜここにいるのか
思い出せなかった
名前だけは 知っている気がした
でも それが“誰かに与えられたもの”なのか
“自分で名乗ったもの”なのかさえ
わからなかった
声は出るのに
言葉がない
涙が出るのに
理由がない
それでも この世界のどこかに
“忘れてしまった誰か”が
まだ生きているような気がして
草の上に 落ちていた髪飾り
星の形 音の印
触れた瞬間 胸が軋んだ
これを誰かに
渡した記憶があるような
もらった記憶があるような
──どちらでもないような
水面に 空が映っていた
そこには 過去も未来もなく
ただ いまだけが静かに揺れていた
彼女はそっと
詞のない歌をくちずさんだ
旋律だけが 彼女の中に
確かに残っていた
誰に教えられたのでもない
でも たしかに
“誰かのための歌”だった
──この歌が
いつか誰かに届いたらいい
その願いが
祈りになるなら
名前が消えても
音は、きっと残る
そして 風が吹いた
音が走った
世界の果てへと

🌱物語はこのまま第4章へと続いていきます
この世界が、あなたの想像で広がっていくことを願っています。
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