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深緑の檻 ──叫んでも届かない夜に、人でありたかった。

この曲は、「怒り」と「優しさ」が同居する存在の物語です。
強くなければ生きられない世界で、それでも“人間らしさ”を手放さずにいる者の、静かな叫びを音にしました。

「深緑の檻」。
このタイトルには、“内に宿る力”と“それを閉じ込める心”の両方が込められています。

制作のきっかけ

きっかけは、ある夜ふと観返したMCU映画『インクレディブル・ハルク』。
暴走する力を恐れ、愛する人を遠ざけ、ただ静かに「人として」生きようとするブルース・バナーの姿に、胸を打たれました。

自分の存在が誰かを傷つけるかもしれない。
それでも、誰かを想わずにはいられない。
そんな矛盾とやさしさに満ちた生き方を、音楽で描いてみたくなったんです。

歌詞に込めた想い

この曲には、"二面性"を描く言葉をたくさん散りばめました。

  • 「さけんでも とどかないよ」
     ─ 声を上げても、届かない。それでも叫びたくなる理由は何か?

  • 「あいをしるほど とおくなるひかり」
     ─ 愛を知ることで、かえって自分の存在が遠ざけてしまうという皮肉。

  • 「それでもまだ ひとでありたいとねがう」
     ─ 怪物と呼ばれても、人であろうとする尊さ。

モンスターである自分と、人間である自分。
そのどちらかではなく、どちらも「本当」であるということ。
だからこそ、その矛盾の中に立ち尽くす姿は、私たち自身のようにも思えるのです。


サウンドへのこだわり

メロディは切なさの中に芯があるような構成にしました。
情景が浮かぶような静かに内側からにじみ出るようなサウンド。
爆発ではなく、抑え込んだまま揺れる感情を表現しています。

ジャケット画像やTikTokショートも、「一人の人間が、影とともに生きている」世界観で統一しています。
影は“怪物のよう”でも、それもまた自分自身。
強さの裏にある、誰にも見せない祈りを視覚でも伝えたかった。


最後に:これはあなたの物語でもある

この曲は「ヒーロー」や「ハルク」だけの話ではありません。
誰しもが心に“檻”を持っています。
過去だったり、怒りだったり、抑え込んだ感情だったり。

それでも、誰かを大切に思う気持ちがあるかぎり、
私たちは“人でありたい”と願い続けることができる。

そんな想いを込めて作った一曲です。

共鳴してくれたなら、きっとこの曲は、もうひとつのあなた自身です。

フル歌詞

静寂にひとつ 脈打つ音
遠ざかる街の灯(ひ) 揺れる影
名もない風に 身をゆだねて
ただ願うのは 誰かの安らぎ

壊すために 生まれたんじゃない
けれどこの手は すべてを砕いていく

叫んでも 届かないよ
「もう大丈夫」 その声が胸を締めつける
愛を知るほど 遠くなる光
それでもまだ 人でありたいと願う

薬も祈りも 答えにならず
鏡の中 もうひとりが笑う
逃げてもなお 消えない影
これが運命(さだめ)なら 抗い続ける

君の涙が 心を揺らす
この力より 大切なもの

たとえ壊れても 君を守りたい
この身が朽ちても それでいい
罪と呼ばれても 消せない絆
怪物の奥に ひとつの愛がある

すべてを捨てれば 楽になれるのか
君の微笑みだけが 記憶の中で灯る

叫びは闇に 飲み込まれても
この痛みが 人である証
もう触れられなくても かまわない
君のためなら この夜を越えてゆける

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