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キュレーションというアートの魔術を体験する「日常の再魔術化」CHANEL@銀座

アートの魔術に魅せられた話です。Z世代のキュレーターによる現代美術アーティスト3人展。会期は10月19日〜12月8日。

「Everyday Enchantment 日常の再魔術化」

銀座のCHANELにギャラリーがあり、今回初です。

銀座中央通りのブティックの正面口とは別の入り口から入り、CHANELらしい装飾のエレベーターで上の階に上がります。

ビアンカ・ボンディ:「引き潮」をテーマにしたタピストリー
ビアンカ・ボンディと中央に小林椋、右端に丹羽海子、それぞれの作品が配置
小林椋:機能や意味から切り離された「無名の」オブジェクト
(右上のスポットライトに丹羽海子氏の作品)
丹羽海子:小さな妖精ダフネと植物の装飾(生花で制作されたものが枯れている)

仕切りのない空間で三人のアーティストの展示です。スペースに対し作品がゆったり配置され、余白の多いつくりです。

一つ一つの作品と向き合う、というよりは、作品同士の共鳴を起こすような構成なのでしょう。それぞれ布、プラスチック、植物、とマテリアルの違いに、すぐに気がつきます。

次々に連想が湧いて…

塩 海から生まれた 生命 植物 陸 有機物 
無機物 プラスチック 石油 プランクトン 海 源
妖精 神話 魔術 超自然 結びつき ストーリー 
忘れている 触れていない 想い出す 今ここにある 日常

「日常」「再び」「魔術」というワードに導かれ、それぞれの作品を関連づけ、連想し、ストーリーを見出したくなります。

そして、普段は意識することがない、生命という途方のない存在と自分の日常を結びつけていくのです。

自分の中に生命はあるし、空気も水もあるのに、なんで忘れてしまうかな…
生命よりSNSに気を取られがちだよね。

わたしたちは、生きている手触りを一日どれくらい感じているのだろうか?死を恐れることで敢えて生きている感触を確かめているのではないか?

この魔術を堪能したなら、ギャラリーから出ても通常の日常に戻れると思って油断しない方がいいかもしれません。来場者に追い討ちの如く、素敵な展示カタログが無料で用意されています。

さすがCHANEL、保存してしまう小冊子
小林椋氏の制作中のオブジェ
制作中の丹羽海子氏(左)、生花のオブジェ(右)

上質なデザインや編集、印刷にうっとり。日常に魔術をもたらす玉手箱のように、当たり前の日々に何かしら変容がもたらされるのかもしれません。 

「Everyday Enchantment」は日常の魅力という意味です。
日常の魅力の気付かされる魔術に取り憑かれ続けたい…

展示の余白に入り込むわたし

「Everyday Enchantment 日常の再魔術化」
会期は12月8日までなので、ご観覧はお早めに。

https://nexushall.chanel.com/program/2024/everydayenchantment/

拡張情報
今回のキュレーターの方々の先生のインタビューを読むと、今回の展示やキュレーションという魔法について、さらに深まって見えてくるように思いました。

アートというものは見えないものを見えるようにする魔術です。でもいまは、世の中のデジタル化が進み、あらゆるものが見えるようになってしまっている。だからこそ、今度はアートが物事を少し見えにくくして、表面的に見えているものよりも深掘りした先へと連れていく魔術として機能する。これを「転回のエコロジー」と呼びたいと思っています。

Tokyo Art Beat 長谷川祐子インタビュー「キュレーターとして私ができること」より

では、次の投稿でお会いしましょう!
お読みいただきありがとうございます。


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