「私もやりたい」と思えたことが、うれしかった
2026年の春、シェア本棚に出会った。
その少し前に、家族から名古屋大学に新しくできた施設、コモンネクサス(以下、コモネということにする)の話を聞いていた。
「こういうの、好きそうだよね」とパンフレット
とともに言われて、行ってみたいな、と気になっていた。
2月の土曜日、
家族の忘れものを届けるために、急遽出かけることになった。
それだけで帰るのはなんだかもったいない気がして、
コモネにも寄ってみよう
そう思って立ち寄ったのが、最初の出会いだった。


コモネの中にある、ROOTS BOOKS で、
初めて、参加型の本棚(以下、シェア本棚という)というものを知り、いろいろな棚主さんの本棚を見た。
棚のひとつひとつに、それぞれの棚主の思いが感じられて。
一目惚れみたいに、好き!ってなった。
誰かの好きな本が並んでいる棚は、
ただ本が置いてあるだけではなくて、
その人の気配とか、好きなものへのまなざしみたいなものが感じられて、とても素敵だった。
そして、
「私も棚主やってみたい」
とすぐに思った。
私がやりたかったことはこれだ!みたいな。
その気持ちが自然にわいたことが、
自分でも少し驚いたことで。
もう自分の中には、
そんな情熱の火がともることはないのかもしれない
どこかそんなふうにあきらめていた気がする。
でも、棚をひとつひとつ見ていきながら、
「私もやってみたい」
という気持ちが、
むくむくと湧き上がってくるのを感じて。
しかも、それは
その場の思いつきでは終わらなかった。
家に帰ってからも、
気持ちはまったく冷めなかった。
むしろ、時間がたつほど、
じわじわと大きくなっていった。
自分の本棚を見ながら、
「どの本を置こうかな」
「どんな棚にしたいかな」
と考える時間が、
本当に楽しかった。
置きたいと思った本を、どんどんピックアップしていく。
長いこと本棚から動かずに眠っていた本たちが、
なんだか新しい風を感じて息を吹き返したようだった。

ずっと家の本棚の中で長いこと動かずに沈黙していた本たちが、
「ここにいるよ」
「私もいるよ」
と、嬉しそうに声をかけてくれているような気がした。
どの本を置こうか考える時間は、
ただ選書作業をしているというよりも、
本たちとも久しぶりに再会しているような感じだった。
ああ、私はこんなに本が好きだったんだな
と、あらためて思い出した感じだった。
本を読むこと。
本について考えること。
好きな本を誰かに手渡すみたいに並べること。
本を通じて誰かとつながること。
そういうことに向かう気持ちが、
強くやりたいと思う情熱が、
自分の中にまたうまれてきたことが、
うれしかった。
ちょうどそのころは仕事が繁忙期で、
すぐには登録に行けなくて
実際に登録へ行ったのは
3月になってからだった。
でも、その待つ時間も悪くなかった。
すぐに始められなかったからこそ、
「どの本を置こう」
「これもいいな、あれもいいな」
と何度も考えることができたし、
その間ずっとワクワクしていた。
思いついたことをどんどんノートに書いていき、
すぐにそれは何ページにもなった。
まだ始めてもいないのに、
もう楽しかった。
3月、ようやく置きたい本たちを持って登録に行った。
いよいよこの日が来た、と思った。
自分の選んだ本たちが、
家の本棚ではない場所に並ぶこと。
それを誰かが手に取るかもしれないこと。
ちょっと不思議で、
でもとてもわくわくしていた。
シェア本棚の棚主を始めようとしたことで、新しくやりたいことが次々とできて。
ROOTS BOOKSに出会ったときから、自分の中に新しい風が吹いたような感じがした。
※ここで書いている「コモネ」は、Common Nexus(ComoNe/コモンネクサス)のことです。
公式サイトはこちらです。
https://comone.thers.ac.jp/
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