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「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」が止まらない4歳。

最近、4歳の次女には、家族のお気に入りになっている口癖がある。

本人だけは、毎回かなり本気で怒っているのだけれど。

誰かを「可愛い」と褒めると、必ず言う。

「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」

最初は、お姉ちゃんだった。

新しい服を着た長女を見て、私が言う。

「お姉ちゃん、そのお洋服、可愛いね。」

すると、すかさず。

「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」

うん、これは分かる。

お姉ちゃんばかり褒められたら、ちょっと悔しいよね。

ある日、保育園のお友達を見て言った。

「Mちゃん、その髪型可愛いね。」

すると、やっぱり。

「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」

これも分かる。

今ここに自分がいるのに、ほかの子を見て「可愛い」と言われたら、寂しかったんだよね。

だから私は、いつも答える。

「もちろん娘ちゃんも可愛いよ。」

誰かと比べて一番とは言わない。

でも、「あなたもちゃんと可愛いよ」という気持ちは、きちんと伝えたい。

そんなやり取りを何度も繰り返しているうちに、お姉ちゃんもすっかり慣れた。

最近では、私が誰かを見て

「可愛いね。」

と言うと、

「ほら、『娘ちゃんも可愛いよ』って言わないと、妹ちゃん怒っちゃうよ。」

と、少し面白がりながら教えてくれる。

そして案の定。

「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」

「ほらね。」

姉が得意気に笑う。

ある日、一緒に『ピーターパン』を観ていた。

私が何気なく、

「ティンカーベル可愛いなぁ。」

と言った。

すると。

「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」

……えっ。

そこも張り合うんだ。

もちろん私は、

「もちろん娘ちゃんも可愛いよ。」

と答えた。

そして先日。

家族で『アナと雪の女王』を観終わったあと、私が言った。

「オラフ、可愛かったね。」

間髪入れずに返ってきた。

「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」

……オラフも!?

そこは完全に油断していた。

家族みんな、

「そこも張り合うんだ!」

という空気になった。

もちろん笑いたかった。

でも本人は大真面目。

だから私は、いつものように言う。

「もちろん娘ちゃんも可愛いよ。」

4歳の娘にとって、「可愛い」は順位がつくものなんだろう。

ママが「可愛い」と思う相手が増えるたびに、

「私は?」

と確かめたくなる。

そんな気持ちが、「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」という一言になっているのかもしれない。

それにしても。

娘のライバルは、お姉ちゃんやお友達だけじゃなかった。

ティンカーベルを経て、

ついにはオラフまで。

「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」

この口癖が聞ける日は、いつか終わってしまう。そう思うと少し寂しい。

今日も、誰かを「可愛い」と褒めるたびに、少し怒ったような声が返ってくる。


「娘ちゃんのほうが可愛いよ!」







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