U|君色文庫さん著『s t a r s』第一部感想|不完全さごと命を守る物語
『stars』第一部を読み終えて、いちばん強く心に残ったのは、「命を守る」とはどういうことなのか、ということでした。
この物語は、命の尊さだけではなく、その命をどう見るのか、弱さや不完全さをどう扱うのか、そして、その命を誰がどう守るのかを、冷たく張りつめた世界の中で深く描いているように思います。
過酷な世界観なのに、読後に残るのは人の温もりでした。小さな命を守ろうとすること。仲間を信じて支え合うこと。切り捨てずに、その存在ごと受け止めようとすること。傷ついた者や不器用な者、揺れてしまう者にも、ちゃんと目を向けて、その命らしさを守ろうとしているところに、作者の思いがにじんでいるように感じます。
命は、その命らしさのまま、誰かとつながりながら守られてこそ、未来へ渡っていける。そんな思いが、この物語をただ冷たいSFで終わらせず、やさしく、強く、深いものにしているのだと思います。
とても美しく、痛くて、そしてやさしい第一部でした。第二部で、この託された命がどんな未来へ向かっていくのか、続きを大切に追いかけたいです。

※URLに用語集アプリ『stars-GLOSSARY』があります。
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