U|君色文庫さん著『s t a r s』第二部感想|記憶の奥で、命の音は響いている
『s t a r s』第二部を読み終えました。
第一部を読んだとき、いちばん心に残ったのは、「命を守る」とはどういうことなのか、ということでした。
第二部では、その「守る」という言葉の前にあった出会いや別れ、奪われたもの、そして選ばざるを得なかった背景が描かれています。
出会いがあり、別れがあり、奪われたものがあり、それでも誰かを守ろうとした人たちがいた。その積み重ねを知ることで、第二部を読むほどに物語の深みが増していきます。
特に印象に残ったのは、リシスです。
第一部でも強く心に残る人物でしたが、第二部を読むことで、リシスの見え方が変わりました。
リシスは守りたいものがあるから、自分が傷つく道を選んだ。そんな痛みが、リシスの物語にはありました。
テオルボとリシス。
二人には、かつて同じ時間を過ごした過去があります。
だからこそ、別れの場面はとても苦しかったです。
そして、第二部ではウードという支配者の冷たさも描かれます。
その冷たさがあるからこそ、誰かを守ろうとする人たちの姿が、より強く胸に迫ってきました。
終盤では、スワンの姿にも強く心を動かされました。
傷つき、失ったものがあっても、それでも前へ進もうとする姿。
立ち止まりそうになっていた仲間たちを、もう一度未来へ向かわせようとする姿に、第二部の中で確かな希望を感じました。
第一部が「命を守る物語」だとしたら、第二部は、その命がどんな過去の上に守られてきたのかを知る物語だったように思います。
第一部を読んだ方には、ぜひ第二部まで読んでほしいです。
第二部を読むことで、第一部で出会った人物たちを、もう一度見つめ直したくなります。
そして、まだ読んでいない方には、まず第一部から、宇宙の中で響いている「命の音」に触れてみてほしいです。
第三部で、この物語がどんな旅路へ向かうのか。
これからも大切に追いかけたいです。

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