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父の入院と私たちの選択 ― 延命治療とACPの葛藤 ―

父が入院してから、気持ちが落ち着かない日々が続きました。
入院して3日目に、主治医から病状説明がありました。


病状説明

• 左の脳梗塞(おそらく心房細動によるもの)
• 梗塞は広範囲で炎症により脳出血も併発
• 脳浮腫は2週間ほど続き、ピークは1週間前後
• 浮腫が脳幹を圧迫すると呼吸が止まり、血圧が下がり危険な状態に
• 左脳の障害により右半身麻痺、認知機能障害や失語の可能性

医師はこう続けました。

「浮腫を逃すために頭の手術という方法もありますが、どうされますか。
延命処置はしないと伺っています。
このままだと栄養がとれません。
栄養の方法は以下の選択になります。」

• 中心静脈栄養(高カロリー点滴)
• 胃ろう
• 経管栄養(鼻からチューブ)
――――――
• 静脈点滴のみ
• なし

「まずは―――から上か下かを選んでください。今の時点でのお話です。」


家族の選択と葛藤


私たちは脳浮腫の手術はしないと答えました。
しかし栄養については、急性期にもかかわらず今すぐ決めることに戸惑いました。

延命処置をしない=積極的な治療はしない
でも、今は急性期。こんなに早く栄養について決めなければいけないのか…。

母は訳がわからず困惑していました。
私は看護師として知識があり、父のACP(事前の希望)を考えれば答えは出せるけれど、
一般的に全く知識のない家族にこの判断ができるのだろうかと疑問を感じました。

私は「線の下ですね」と答えました。
(※静脈点滴のみを選択)

厳しい現実を感じざるを得ず、医師からは「10日が山でしょう」と告げられました。


面会のために一般病棟へ


HCUでは面会ができず、このままでは父と会えないまま最期を迎えるかもしれないと感じ、
「一般病棟へ移り、面会をさせてください」と主治医にお願いしました。

延命処置をしないということで主治医も同意し、一般病棟に移ることができました。
初めて面会できた父は、入院時とは違い意識がなく、点滴やモニターにつながれた姿でした。
救急搬送されたときとはまた違う、悔しさがこみ上げてきました。

その後、仕事を終えてから毎日面会に通う日々が始まりました。
2週間、いつ病院から電話がかかってくるのかと落ち着かない毎日でした。


脳梗塞後の脳浮腫について


脳梗塞後は、血流が途絶えた脳の周囲に**脳浮腫(脳の腫れ)**が起こります。
• 発症直後から始まり、3〜5日目にピークを迎えます
• その後、およそ2週間かけて改善していくのが一般的です

💡 左脳が障害されると
• 右半身麻痺
• 認知機能障害(理解や判断が難しくなる)
• 失語(言葉が出にくい・理解しにくい)

浮腫が強くなると脳を圧迫し、血流がさらに悪化、重症では脳ヘルニアを起こし命に関わることもあります。

治療には、グリセオールやマンニトールなどの浸透圧利尿剤を使い、腫れを抑えます。


ACP(人生会議)の大切さ


今回の経験で痛感したのは、もしもの時に本人の希望を家族や医療者と共有しておくことの大切さです。

ACPをしておくと、急な判断に迫られたときも、本人の思いに沿った対応ができます。


まとめ

• 脳梗塞後は3〜5日目に脳浮腫がピーク
• 左脳の障害では右半身麻痺・失語・認知機能障害が出やすい
• 延命治療を行うかどうかは、急性期、慢性期にかかわらず決断が必要なことがある
• ACPを家族で話し合っておくことは、とても大きな支えになる

この文章は、同じように家族の病気や延命の選択に直面している方への参考になればと思い書きました。
読んでいただきありがとうございます。

こちらも是非みてくださいね。

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