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もしものときに後悔しないために ―ACPという選択―

父のことを書いている途中ですが、今回は少し寄り道して、訪問看護師として日々感じてきたことをお話しさせてください。
テーマは ACP(アドバンス・ケア・プランニング/人生会議)。
「もしものとき、どうしたいか」を話し合っておくことの大切さを、いま改めて伝えたいと思いました。

私は看護師として30年以上、そしてここ5年は訪問看護師として、たくさんの「最期の時間」に立ち会ってきました。
その中でいつも感じるのは、「自分の最期をどう迎えたいかを伝えている人は本当に少ない」ということです。

人は誰しもいつか最期を迎えます。
老衰でゆっくり旅立つ方、がんや慢性疾患の方、心臓や脳の病気で突然倒れる方…。
命の終わりは人それぞれで、いつ訪れるかは誰にも分かりません。

それでも、もしもの時に備えて自分の想いを伝えておくことで、残された家族が迷わずに済むことがあります。
その想いを形にする取り組みを ACP(Advance Care Planning:アドバンス・ケア・プランニング)=人生会議 と呼びます。

ACPは特別な人だけのものではありません。
「どんな治療を受けたいか」「延命は望むか」「最期はどこで過ごしたいか」──小さな希望でも話し合うことが、大切な一歩です。

私は訪問看護の現場で、家族が「本人が何を望んでいたか分からない」と迷いながら選択を迫られる姿をたくさん見てきました。
一方で、本人がきちんと想いを伝えていたご家庭では、悲しみの中にも“その人らしい最期を見送れた”という安堵がありました。

ACPは「死について考える」ことではなく、「その人らしく生きるための話し合い」です。

あなたはもしものとき、どんな時間を過ごしたいですか?
大切な人に、少しずつでも想いを伝えてみませんか。

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