天ノ叢雲ノ剣『この神剣は「三種の神器」ではなかった』真相版 最終章-1 三種の神器の剣本体を祀る熱田神宮が、何故尾張国の一宮ではなく三宮なのか?
……『この神剣は「三種の神器」ではなかった』最終章プロローグからの続き……
まずは武の象徴である剣がなぜ「熱田」という地に祀られているのか?
これについて記します。
1.熱田は東方への玄関口
日向高千穂へ天孫降臨し、そしてその後、神武天皇東征により大和方面までやって来た天孫族は、更に東方へと向かいます。
現在の名古屋市熱田付近は、大きな川、海にも近く、東海〜関東へと向かうための玄関口となる、交通の要衝地。
その要となる場所、熱田から東へと目を光らせる
東征に必要となるのは「武の力」、その象徴が剣。
ですので、まさに武を祀る場所としては持ってこい!、だったのではないでしょうか。

矢印を追うと熱田を出発して東へ
そして再び熱田に戻って来ます
熱田の交通の便😅の良さ、を示していますね
そして真相版④-1で記した通り、日本武尊命はその剣、天ノ叢雲ノ剣(草薙ノ剣に改名)を叔母の倭姫命から拝して東方へと出向き、見事な働きをしたことは皆さんご存知の通りです。

祭神は日本武尊命
六角橋は東征でやって来た日本武尊命が
お泊りになった場所、と伝わっています
2.そもそも「一宮」とは何?
一宮とは、神話の時代から遥かに時を下った七世紀後半頃から始まる律令時代に、国家が定めた各国における最高祭祀拠点、の事です。
その基準は主に下記二つ
・社格の高さ
・各地に派遣される国司がその赴任先で最初に参拝すべき神社、です。
だとすると
派遣される国司はまずその赴任先の実情を把握するためにも、その地域で一番人々で賑わっている神社が選ばれるのでは、と思われますが。
ですが、当時の熱田神宮はそれに該当しなかったのでしょうかね。
ですがやはり、そんな単純な「ランク付け」とは違う様です。
プロローグ最終章でも記した様に、あの伊勢神宮も伊勢国一宮ではない、ということがその意味を物語っていますね。
ここに律令時代における、何らかの政治的配慮が反映された、と感じられませんか?
尾張国一宮は真清田神社。
主祀神は尾張開拓の神、古代氏族「尾張氏」の祖神でもある天火明命(アメノホアカリノミコト)。
この神はあの誓約の場面で天照大御神から生まれた五男神、その中の長男として生まれた天忍穂耳命(アメノオシホミミノミコト)の子、つまり孫神となります。

天孫降臨した瓊瓊杵命の兄、とされています
(※諸説あり)
つまり天照大御神から現在の皇室へと続く、正統な血統を持つ神です。そういう神を祀る神社、そう言った意味での一宮になのかもしれません。
次に二宮。
尾張国二宮は愛知県犬山市に御鎮座する大縣神社。
主祀神は大縣大神。
この神も尾張国の開拓、発展に寄与された神だそうですが、その素性はあまりよく解らず謎の神様です。
次が三宮。
三宮は簡単に言わせて頂くと、その国の中央祭祀圏からは少し離れた、又は当時の律令国家により後から組み込まれたお宮を指すことが多いようです。
ではその真相は次回へ。
(『この神剣は「三種の神器」ではなかった』真相版 最終章-2へ続く)
