SpaceXのIPO株に当選したので、人類の未来に少しだけ相乗りする
※この記事は投資を推奨するものではなく、筆者自身のブックビルディング参加とSpaceXへの関心を記録したものです。
SpaceX(正式社名:Space Exploration Technologies Corp.)のIPOブックビルディングに申し込み、4株当選した。

ティッカーシンボルはSPCX。公開価格は1株135ドル。つまり、まずは4株をこの価格で購入できることになる。

株数としては多くないが、それでもSpaceXのような企業のIPOに参加できる機会はそうそうない。個人的には、かなり貴重な経験だと思っている。
史上最大級のIPOに集まる期待
SpaceXはIPOで過去最大となる750億ドルを調達し、本日、6月12日にナスダックへ上場する。
史上最大級のIPOとして扱われていることを考えると、今回の注目度の高さも納得できる。
世界から40兆円超の株式購入希望が集まっているとも伝えられており、市場の期待の高さがうかがえる。
SpaceXは宇宙企業にとどまらない
SpaceXへの期待は、単なるロケット企業への期待にとどまらない。
主力事業としては、衛星インターネットサービスのStarlinkがある。ロケット打ち上げ技術を持つ企業が、自社で衛星通信網を展開し、継続課金型の通信インフラ事業を持っている。この構造だけでもかなり強い。
さらに、Starshipの開発も進んでいる。大型ロケットによる輸送能力が高まれば、打ち上げコストの低下や宇宙インフラの拡張につながる。
火星移住のような壮大な構想だけでなく、衛星打ち上げ、通信網の拡大、宇宙空間での新たな事業展開にも直結する。
宇宙データセンターとxAI統合のインパクト
個人的に特に気になっているのは、宇宙データセンター構想だ。
SpaceXが2027年末までに地球の軌道上に最大100万基のAIデータセンター衛星を展開するべく、ロケットの打ち上げ許可を規制当局に申請中だと報じられている。
AIの計算需要が爆発的に増える中で、地上のデータセンターは電力、冷却、土地、規制の制約を受ける。そこで宇宙空間に太陽光発電ベースのAI計算基盤を展開するという構想は、かなりSFじみている。
普通なら突飛な話に聞こえるが、SpaceXの打ち上げ能力やStarlinkの実績を考えると、完全な夢物語とも言い切れない。
もちろん、技術的にも規制面でもハードルは非常に高いはずだ。衛星の打ち上げ数、運用コスト、通信遅延、故障時の対応、宇宙ごみの問題など、現実的な課題は山ほどある。
それでも、ロケット、衛星通信、AI計算基盤がひとつながりの事業構想として見えてくるのは面白い。
xAIの動きもその文脈で見ると興味深い。
イーロン・マスクはXで、xAIをSpaceXのAI部門「SpaceXAI」にすると明らかにしている。
AI企業、宇宙企業、衛星通信企業が別々に存在しているのではなく、SpaceXの中にAI事業が組み込まれていく。
そう考えると、SpaceXは単なる宇宙輸送企業というより、宇宙インフラとAI計算基盤を押さえにいく企業として見た方がよさそうだ。
このあたりの全体像は、PIVOTの動画でかなり整理されていた。Starlinkが支える財務戦略、Starship開発の進捗、宇宙データセンター構想、xAI統合まで含めて、SpaceXがどこに向かおうとしているのかを把握しやすい。
イーロンの未来像に少しだけ相乗りする
さらに視野を広げると、イーロン・マスクの事業群全体への期待もある。
Forbes JAPANの記事では、火星移住や自動運転タクシー稼働の成功によって、彼の資産がさらに数千億ドル増える可能性があると紹介されている。
ここにはTeslaの自動運転技術や、人型ロボットのOptimusへの期待も重なってくる。
OptimusはTeslaの事業であり、SpaceXのIPOと直接結びつくものではない。それでも、投資家が見ているのは個別企業の業績だけではなく、イーロン・マスクが複数の事業で描いている未来像でもあるのだろう。
宇宙、衛星通信、AI、自動運転、人型ロボット。それぞれ別々の事業でありながら、どこかで同じ物語の中にあるように見える。
火星移住のためには宇宙輸送が必要になる。宇宙輸送のためにはロケット技術が必要になる。衛星通信は地球上の通信インフラを広げる。AI計算基盤は自動運転やロボットにも関係してくる。人型ロボットが現実の労働力として機能するなら、社会の前提も大きく変わる。
こうして見ると、SpaceXのIPOにこれほどの期待が集まる理由も分かる気がする。
短期の値動きより、長期の未来を見たい
一方で、話題性が高いからといって、初値やその後の株価がどう動くかは分からない。
IPOは期待が先行しやすいし、上場直後は値動きも大きくなりやすい。特にSpaceXのように注目度が高い銘柄であれば、短期的にはかなり荒い動きになる可能性もある。
宇宙データセンター構想も、自動運転技術も、Optimusも、実現すれば大きなインパクトがある一方で、不確実性はかなり大きい。期待だけで株価が先行しすぎれば、あとから現実とのギャップが意識される場面もあるだろう。
それでも、こうした歴史的なIPOのタイミングに立ち会えるのは面白い。
今回のブックビルディングで当選したのは4株だけだが、自分としては短期売買ではなく、長期保有を前提に考えている。取引開始後の値動きや評価を確認しながら、追加購入も検討したい。
単に株価が上がるか下がるかだけでなく、民間宇宙開発、衛星通信、AI計算基盤、自動運転、人型ロボットまで含めた未来像に対して、市場がどれだけ期待しているのかを見る機会でもあるからだ。
まずは公開価格で参加できる機会を得られたことを素直に喜びつつ、上場初日の値動きは冷静に見ていきたい。
SpaceXが描く未来がどこまで現実になるのか、そして長期的にどのような評価を受けていくのか。投資対象としてだけでなく、技術と社会の変化を見る意味でも、かなり興味深い銘柄だと思う。
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