女性の結婚適齢期?何歳で結婚する人が多いとか気にしてる時点で騙されてますよ?
「女性の結婚適齢期は25歳から32歳くらいですよ」
こう言われたとき、あなたは「ふーん、そうなんだ」と納得してしまったことはありませんか。婚活の記事でも、テレビでも、親戚のおばさんの口からも、この手の言葉は当たり前のように飛び出してきます。まるで世界共通の常識であるかのように、堂々と語られています。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。その「25歳から32歳」という数字、いったい誰が決めたのでしょうか。どこかの偉い研究者が、何十年もかけて実験して導き出した黄金比なのでしょうか。それとも、神様がそう決めて石板にでも刻んだのでしょうか。
答えを先に言ってしまいます。誰も決めていません。科学的な根拠など、どこにもないのです。
「結婚適齢期」という言葉は、いかにも科学っぽい顔をして私たちの前に現れます。数字が入っているから、なんとなく客観的で、信頼できそうな雰囲気を漂わせています。けれども、その正体は科学ではありません。むしろ、中身のよくわからない呪文や、信じる者だけが救われる宗教の教義に近いものなのです。
この記事では、その呪文の正体を一枚ずつはがしていきます。
そして、その呪文を唱えて人々を不安にさせ、お金を巻き上げている人たちの存在についても、遠慮なくお話ししていきます。読み終わるころには、「適齢期」という言葉を聞いても、もう二度と素直に怖がったりしなくなっているはずです。
生物学的な適齢期は15~22歳なのに、なぜ社会は詭弁を語るのか?
まず、はっきりさせておきたいことがあります。「適齢期」という言葉が、いかに曖昧なものかという点です。
結婚というのは、本来とても個人的なものです。どんな人生を送りたいか、誰と一緒にいたいか、子どもを持ちたいかどうか、仕事をどう大切にしたいか。こうした価値観は、人によってまったく違います。十人いれば十通りの人生設計があるのが当たり前です。
それなのに、「女性は25歳から32歳で結婚するのが正しい」などと、全員に同じ正解があるかのように語られる。これって、よく考えるとかなり乱暴な話だと思いませんか。
たとえば、「人間の適正な靴のサイズは25センチです」と言われたら、あなたはどう思うでしょうか。「いや、足の大きさは人それぞれでしょ」と笑ってしまうはずです。結婚適齢期というのも、本当はそれくらいおかしな話なのです。足のサイズと同じで、最適なタイミングは人によって違います。にもかかわらず、結婚に関してだけは、なぜか「全人類共通の正解の年齢」が存在することにされている。これは不思議なことです。
では、生物学的に見るとどうなのでしょうか。
正直にお話しします。人間も動物である以上、子どもを産む能力には年齢による変化があります。妊娠しやすさという一点だけに注目するなら、その能力がもっとも高いのは、おおむね15~22歳とされています。
つまり、純粋に生物としての繁殖能力だけを基準にするなら、「適齢期」は15~22歳あたりのもっと若い時期になってしまうのです。
ところが、世間で言われている「適齢期」は、その年齢ではありません。なぜでしょうか。
それは、生物学的な数字をそのまま口に出すと、現代社会の常識やモラルと真正面からぶつかってしまうからです。十代の少女に「今が産み時ですよ」などと言ったら、当然ながら大問題になります。教育も、仕事も、経済的な自立も、人間としての成長など、社会の都合を無視した形になってしまう。
だから、世間は困りました。生物学的な数字は使えない。でも、何か数字を言わないと格好がつかない。そこでどうしたか。周りの人がだいたい何歳くらいで結婚しているかを眺めて、なんとなく平均的なところを取って「まあ25歳から32歳くらい?」という、ふんわりした数字をひねり出したのです。
つまり、よく耳にする「適齢期」とは、生物学的な事実でもなければ、科学的に証明された最適値でもありません。
馬鹿な人達が科学を無視して社会の都合で勝手に言ってるだけの詭弁です。
「みんながだいたいこのへんで結婚してるよね」という、社会の空気を数字に置き換えただけのものなのです。科学の白衣を借りて着ているだけの、ただの非科学的な宗教・おまじないの類です。
「平均」と「正解」は、まったくの別物です
ここで、とても大切なことをお伝えします。それは、「平均値」と「最適値」がごちゃ混ぜにされているという問題です。
「みんなこの年齢で結婚している」という話と、「だからあなたもこの年齢で結婚すべきだ」という話は、まったくの別物です。
ところが、適齢期という言葉は、この二つを平気でつなげてしまいます。
考えてみてください。日本人の平均身長がだいたい170センチだとして、「だから170センチが人類の理想の身長だ」と言われたら、おかしいと思いますよね。背が高い人も低い人も、それぞれ素敵に生きています。平均というのは、あくまで「みんなを足して人数で割ったらこうなった」という記録にすぎません。理想でもなければ、目指すべき目標でもないのです。
統計というのは、本来「今こうなっています」という現状を写真に撮るようなものです。決して「あなたはこうしなさい」と命令するための道具ではありません。
ところが「結婚適齢期」という言葉は、この統計という写真を、いつのまにか「命令書」にすり替えてしまいます。「みんなこの年齢で結婚している」という単なる記録が、「だからあなたも急いで結婚しなさい」という圧力に変身するのです。この変身マジックに、多くの人がまんまと引っかかってしまっています。
しかも、その「みんな」の数字さえ、根拠を問いただすとびっくりするほど曖昧です。
それは平均初婚年齢のことなのか。出産する人が多い年齢のことなのか。単に結婚する人が多い年齢帯のことなのか。それとも、経済的に安定しやすい年齢のことなのか。
実のところ、これらがぜんぶ雑に混ぜこぜになっているだけです。
料理にたとえるなら、レシピも分量もない、冷蔵庫の残り物を全部鍋に放り込んだごった煮のようなものです。それを「これが科学の味です」と出されても、誰も納得できないはずです。
結婚相談所という不安を売る詐欺商売の、いちばんおいしいネタ
さて、ここからが本題です。この曖昧な呪文を、誰が、何のために使っているのか、という話です。
結婚相談所や婚活サービスの広告を、一度じっくり見てみてください。そこには、判で押したように同じメッセージが並んでいます。
「30歳を超えると、女性の婚活は一気に厳しくなります」
「今が最後のチャンスです」
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どれもこれも、見事なまでに人を焦らせる言葉ばかりです。読んでいるだけで、なんだか胸がざわざわして、「私、もう手遅れなんじゃないか」という気分になってきます。
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ここまで来れば、もうお気づきでしょう。あの不安を煽る記事は、純粋な善意で書かれた情報提供ではありません。
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そして、そういう商売をするうえで、「適齢期」という概念はあまりにも都合がいいのです。
なぜなら、第一に、期限があるように見えます。「32歳まで」などと、ゴールテープが見えると、人は急に焦り出します。第二に、その期限がとても曖昧です。曖昧だからこそ、「もしかしたら自分はもう間に合わないかも」という不安が、際限なく膨らんでいきます。第三に、その期限を過ぎると恐ろしいことが起きると脅すことができます。
期限を設定し、その期限を曖昧にぼかし、過ぎたら大変なことになると脅す。この三点セットは、世の中のあやしい商売がこぞって使っている手口とそっくりです。「今だけ」「あなただけ」「急がないと損」という、あの聞き慣れたフレーズと、構造はまったく同じなのです。
冷静に考えてみてください。本当にあなたのことを思ってくれる人が、「早くしないと手遅れだぞ」と恐怖で追い立ててくるでしょうか。むしろ、「焦らなくていいよ、あなたのペースで大丈夫」と言ってくれるのが、本当の味方ではないでしょうか。恐怖で人を動かそうとしている時点で、その相手が見ているのはあなたの幸せではなく、あなたの財布なのです。
「適齢期」という呪文を振りかざして人を焦らせ、その焦りでお金を生み出そうとする手法そのものは、恐怖を煽って不要な商品を売りつける詐欺ビジネスと、本質的には何も変わりません。
呪文が解けたあなたへ
ここまで読んでくださったあなたは、もう「適齢期」という言葉の正体を知ってしまいました。
それは科学ではありませんでした。生物学と、社会の空気と、経済の事情と、その時代の価値観と、そして業者の商売っ気が、ぐちゃぐちゃに混ざり合っただけの、曖昧な思い込みでした。少なくとも、宇宙のどこかに刻まれた絶対の真理などではなかったのです。
だからこそ、これからのあなたには、こうしてほしいのです。
次に「女性の結婚適齢期は何歳までです」という言葉を見かけたら、すぐに信じ込んでしまう前に、心のなかで一度だけ、こう問いかけてみてください。「これは本当に科学なのかな。それとも、誰かが私を焦らせて、何かを売りつけたいだけなのかな」と。
その一瞬の問いかけが、あなたを守る最強のお守りになります。不安を煽る記事の申し込みボタンに指が伸びそうになったとき、その指を止めてくれるはずです。
そして、もし本当に結婚を考えるのなら、年齢という数字ではなく、自分自身の気持ちに耳を傾けてください。あなたが本当に望む人生はどんなものか。誰と、どんな時間を過ごしたいのか。それを決めるのは、平均値でも、世間の空気でも、ましてや業者の広告でもありません。あなた自身です。
結婚に、締め切りはありませんし、必須でもありません。
子どもを望む人も、望まない人も、仕事を大切にしたい人も、一人で自由に生きたい人も、どんな選択も等しく尊いものです。誰かが勝手に決めた「適齢期」という締め切りに、あなたの大切な人生を急かされる必要など、まったくないのです。
焦らされたら、深呼吸してください。そして思い出してください。その焦りは、あなたの本当の気持ちではなく、誰かが上手に作り出した商品なのだということを。
あなたの人生のタイミングは、あなたが決めていいのです。呪文は、もう解けました。あとは、あなた自身の足で、あなたが選んだ道を、あなたのペースで歩いていくだけです。
