(ショートショート)ときめきトゥーシューズ
テレビで見たバレエに感動し、私は六歳の時からバレエを始めた。
トウシューズを履く条件を検索すれば、基礎技術や筋力、骨の成長など、厳しい文言が並ぶ。
だが、私はさほど時間もかからず指導者から許可を得てしまった。
トウシューズを履くのが早かった私は、鏡の前で誰よりも高く跳び、調子に乗っていた。
その無理がたたり、私は転倒してけがをした。バレエの練習を休む日々。
あんなにときめいていた「ときめきトゥーシューズ」が、部屋の隅で私を責めるように冷たく光り、ときめかなくなった。
ほどなくして、私はバレエを辞めた。
まさか大人になった今、自分が働くイベント会社が担当するバレエ教室が主催する発表会のディレクターを任されるとは思いもしなかった。
あの頃みたいに、ときめきトゥーシューズの感動を見つけることができるだろうか。
私はワクワクするこの気持ちを抑えるのに一人格闘していた。
Fin
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ありがとうございました。
