3分映画評_KNEECAP/ニーキャップ(アイルランドの弾丸ラップに釘付け)-Movie

R-18指定、いわゆる良い子は観ないでね、という映画です。
ここんとこよく聴くラジオのパーソナリティーが「私のベストかも!」とマイクごしに叫んでいた。
J-Wave 81.3FM「PEOPLE'S ROASTERY」の長井優希乃さんだ。
普段音楽は雑食で、気分に合わせて、様々なジャンルの音楽を流している。
朝や休日はハワイアン、昼やブランチならボサノヴァやサンバといったラテン系、海に向かえばサザンをかけ、夜はまったりJAZZといった具合。
ヒップホップを特に注力してかけないが、ローリン・ヒル、ジャミロクワイやエミネムはカッコいいから聴くといった程度だった。
とにかく、気になったら即行動がモットーのわたし。
久しぶりの新宿、シネマカリテという地下の試写室みたいなこじんまりした映画空間に座った。
ニーキャップを観にきているってだけで、周りを意識して見ると、かなりの映画通!?と思しき個性の面々。むふふといったとこw
大劇場にいる一般視聴者とはひと味ちがう感じのお客さんに混じって、そそくさとおにぎりを頬張ってスタンバイした。
のっけから、アルコール・ドラッグ・セックスのオンパレードは、確かに良い子には刺激が過ぎるw
スコットランドを舞台に撮影したR-15指定ダニー・ボイル監督の
「トレインスポッティング」以来の衝撃だ。
汚物まみれのクラブのトイレにダイブした、ユアン・マクレガーの目に映った海底の美しさは私の既定概念をぶっ壊した。
なぜ、トレインスポッティングがR-15で、ニーキャップがR-18かはよくわからんが、やっぱり良い子はダメみたい。
脚本も手がけた監督のリッチ・ペピアットが、トレインスポッティングをオマージュしたシーンは通なら涙ものっす。
で、話を掲題の本作に戻そう。
ニットキャップをかぶった一見堅物教師が、ラッパーの二人と意気投合して、音を操り、ラップを奏でるとそんなR指定なんてすべてがALL OK!!
アイルランド語で縦横無尽に飛び出す
マシンガンラップが爽快すぎて、実に心地よい♪
それもそのはず、こうしたミュージシャンの自伝的映画は、後日俳優が演じるもの。
ボヘミアンラプソディーしかり、ロケットマンしかり、
私のnoteでもベタ誉めした
ティモシー・シャラメ演じる「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」もそう。
ところが、この作品ニーキャップ本人たちが自ら演じている。
北アイルランドのウェストベルファスト出身のモ・カラ、モグリー・バップ、DJプロヴィの3名だ。
彼らの絶妙な素人っぽい玄人感の演技が巧いのよ。
本人たちが本人役をやるのだから、巧いのは当然と思う貴方、それって案外ムズいとわたしは思うのです。
ナチュラルに観客を騙すのが映画なら、自分を演じるのに照れや違和感が画面越しにどこかしら出てしまうはず。
それがごく自然にみえるから、彼らの初出演の演技がどれだけ巧いかって話し。
しかも、音楽そのものは本物なのだから、カッコいいのは当たり前。
いやー、まだハートが高鳴り、興奮が止まらない。
題材はドラッグ・セックスと良い子にオススメできない。
とはいえ、明け透けで衒いもなく、滅びゆくかもしれない自国の言語を弾丸ラップで世に広めたニーキャップの3人には、手が痛くなるほどの拍手で喝采したい。
いま映画館で観ないと損するかもよ。
とだけ書いておきます。
いまも、もう一回観たいもの。
長井さん、オススメしてくれてありがとう。
好きな映画は宇宙ほどあるので、ベストとはいえないが、
いまのとこ本年度ベスト3に入るかな。
新宿のアルタの名物ビジョンは消えていた。
ひとつの時代が去り、新たなカルチャーがはじまる。
かつて旅したイギリス、スコットランド、
今度は彼らの生まれた北アイルランドに行ってみたい
海光哲でした。
俳号:酒上乃不埒
Instagram:@sakenoueno_furachi
Thanks, 「chihomikishi」さん(イメージ画)

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