中医学薬剤師が教える 高齢者と赤ちゃんが室内で熱中症になる2つのタイプと正しい対処法
はじめに
TikTokライブで、こんな質問がありました。
「曇りで室内にいる高齢者や赤ちゃんが熱中症になるのはなぜですか?」
熱中症といえば、炎天下での屋外作業や運動のイメージが強いですよね。でも高齢者や赤ちゃんは、曇りの日でも室内にいても熱中症になることがあります。中医学の視点から見ると、熱中症には2つのタイプがあり、対処法が異なります。
結論
熱中症にはドライサウナタイプとスチームサウナタイプの2つがあります。
タイプを間違えると対処法が逆効果になることがあります。症状をよく見て、正しい対処をすることが大切です。
理由
2つのタイプの違い
ドライサウナタイプは、炎天下や高温の屋外で起こる熱中症です。体の外から熱が入り込み、体温が急上昇します。木陰に移動させて体を冷やし、水分補給をすることが基本の対処法です。
スチームサウナタイプは、室内や曇りの日に起こる熱中症です。気温はそれほど高くなくても、湿度が高く風通しが悪い環境で体の中に熱がこもります。高齢者や赤ちゃんに多いのはこのタイプです。
なぜ高齢者と赤ちゃんに多いのか
高齢者は体温調節機能が低下しています。暑さを感じにくく、汗をかく力も弱まっているため、体の中に熱がたまっていても気づきにくい状態です。
赤ちゃんは体温調節機能がまだ未熟です。体が小さいために体表面積に対して体温が上がりやすく、環境の影響を受けやすい状態にあります。
中医学では、食べ物によって体の中に作られた熱を「内熱(ないねつ)」と呼びます。水分の摂りすぎで胃液が薄まると消化不良が起こり、体の中に熱が生まれます。
雨降りや曇りの日は湿度が高く、汗をかきにくくなります。内熱に加えて皮膚表面のむくみが重なることで、体の中に熱がこもります。これが曇りの日や室内で起こる熱中症のメカニズムです。
西洋医学的に見ると、湿度が高い環境では汗が蒸発しにくくなり、体温の放散が妨げられます。体温調節機能が弱い高齢者や赤ちゃんは特にこの影響を受けやすくなります。
症状に気づきにくい
スチームサウナタイプの症状は、夕方から寝る前にかけて現れやすいです。
だるい
体が重い
微熱がある
一見すると疲れや風邪の引き始めと区別がつきにくく、気づかないまま悪化することがあります。この時期に夕方から微熱が出る場合は、体の中に熱がこもっているサインとして疑ってみてください。
スチームサウナタイプの正しい対処法
体を急激に冷やすのではなく、体の中にこもった熱と水分をじんわり外に逃がすことが大切です。
ぬるめのお風呂(38〜39度程度)にゆっくりつかり、じんわりと汗をかかせます。汗と一緒に体の中の熱と余分な水分を外に逃がします。その後、経口補水液などで失った水分と塩分を補います。
薬膳レシピ
手作り経口補水液
市販の経口補水液の代わりに、家にある材料で手軽に作れます。
材料(1人分)
水 500ml
レモン果汁 大さじ1
塩 ひとつまみ(約1g)
黒糖またはきび糖 小さじ1
作り方
水に塩と黒糖を加えてよく混ぜる。
レモン果汁を加えてさらに混ぜる。
少しずつこまめに飲む。
薬膳ポイント
レモン:体の余分な熱を冷まし、津液を補います。気の流れを整え、疲労回復にも役立ちます。
塩:体に必要なミネラルを補給します。水分の吸収を助け、体液のバランスを整えます。
黒糖・きび糖:白砂糖より精製度が低く、ミネラルが豊富です。気を補い、体にエネルギーを与えます。白砂糖より体への負担が少ないため、薬膳では黒糖やきび糖を選びます。
まとめ
熱中症にはドライサウナタイプとスチームサウナタイプの2種類がある
高齢者と赤ちゃんに多いのはスチームサウナタイプ。夕方からのだるさ・微熱がサイン
対処法はぬるいお風呂でじんわり汗をかかせ、手作り経口補水液で水分補給する
病気が怖いのではなく、知識がないことが怖い。熱中症のタイプを知ることで、正しい対処ができるようになります。大切な家族を守るために、今日から意識してみてください。
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