#7 心地いい関係
せっかくの金曜夜。
今日はさっさと退勤して、
家で動画でも見ながらのんびり過ごすつもりだった。
それなのに。
なぜか数合わせで合コンに連行された。
しかも全然楽しくなかった。
だって私は人見知りだから。
知らない人たちに囲まれて、
愛想笑いをして、
気を遣って。
一週間の疲れに
気疲れまで上乗せされてしまった。
へとへとで帰宅する。
部屋の電気をつけると、
……いた。
かうぽんがいた。
ソファの上で丸くなっている。
「かうぽん聞いてよー。今日合コンでさー」
すると、かうぽんはむすっとした顔でこちらを見た。
「ん?どうしたの?」
「…ごーこんよりいちかうぽん」
「え?」
「ごーこんよりいちかうぽん」
…????
ごーこん。
ごこん。
5コン。
5匹の🦊?
もしかして、
“5🦊より、1かうぽん”
ってこと?

まさか。
架空のキツネにヤキモチ妬いてる?
かわいいやつめ。
なんだか分からないけど、
少しだけ、
合コンに行った自分が報われた気がした。
「ごめんごめん。待っててくれたんだね」
そう言いながら、
コンビニで買ってきたアイスを取り出す。
「アイス買ってきたから、一緒に食べよ」
「…食べる」
不貞腐れた顔のままだけど、
アイスは食べたいらしい。
ベランダに出て、
二人で並んでアイスを食べた。
そういえば。
かうぽんには人見知りしなかったな。
人じゃないからだろうか。
そんなことを考えながら隣を見る。
かうぽんは夢中でアイスを頬張っていた。

「かうぽん、美味しい?」
「ふむ」
どうやら機嫌は治ったらしい。
夜風が気持ちよかった。
いいなと思ったら応援しよう!
ご支援ありがとうございます🐄🍀
いただいたチップは、かうぽんのおやつ代として大切に使わせていただきます☺️