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「やる気はある」のに動かない——その本当の理由・・・|見えない動機を探る

こんな経験、ありませんか?

「成果も出ていたし、面談でもやる気があると言っていた。なのに突然、退職してしまった」

「研修を実施したら参加者の評判はよかった。でも3ヶ月後には職場で何も変わっていなかった」

「エンゲージメントサーベイを導入して施策を打ち続けているのに、スコアがなかなか上がらない」

人事担当者や管理職なら、こういった場面に一度は直面したことがあるのではないでしょうか。

じつは、これらの課題には共通した「根本原因」があります。それは、人が動く・動かないの鍵が、表面の言葉や行動の「もっと奥」にある、ということです。

人の意欲には「4つの層」があるのではないか

自分アジェンダ®では、私たちが何かをする(またはしない)とき、その背景には4つの層の欲求が重なっているのではないかと考えます。

第1層:行動層——実際にやっているかどうか。外からも本人にも見える層です。

第2層:判断層——「やるべき」「やるべきでない」という価値観や考え方。本人はわかっているけれど、外からは見えません。

第3層:感情層——「やりたい」「やりたくない」という本音の気持ち。これも外からは見えません。

第4層:存在層——「やらずにはいられない」という、信念や使命感、生きる意味に関わる最も深い層。ここが最大のポイントで、本人自身も気づいていないことがあると考えられています。

多くの研修や1on1は、第1〜3層、つまり「行動・考え方・気持ち」に働きかけています。しかし、一番深い存在層の動機とつながっていなければ、行動の変化は長続きしないのではないか——「研修が定着しない」「1on1をしても変わらない」の背景には、こうした仮説が成り立つかもしれません。

「借り物の動機」という落とし穴

自分アジェンダ®で特に重要なのが、「借り物の動機」という考え方です。

たとえば、「やる気があります」と言っている人でも、その動機が「評価されたいから」「断ったら叱られるから」「そうあるべきだと思っているから」という外部の圧力から来ている場合、それは「借り物の動機」です。

借り物の動機で動き続けた人は、ある日突然、燃え尽きたり、退職したりします。しかも本人すら気づいていないことが多い。「やる気があった人がなぜ?」という人事の疑問は、多くの場合ここに答えがあります。

一方、自分の内側から自然に湧き出る信念や使命感から動いている人は、困難があっても前に進む力があります。これが「本物の存在層の動機」であり、長期的な高パフォーマンスの源泉です。

マネジャーが変わると、組織が変わる

「効果的なリーダーシップ」と「成功するリーダーシップ」は、似ているようでまったく異なります。

成功するリーダーシップは、命令・指示によって「その場は動かせる」リーダーシップです。短期的には成果が出ることもありますが、部下は「やらされている」と感じており、リーダーがいないと止まってしまいます。

効果的なリーダーシップは、部下が自発的に動くようになるリーダーシップです。部下の状態に合わせて関わり方を変えながら、存在層の動機とつながった行動を引き出す。リーダーがいなくても部下が自ら成長していきます。

多くのマネジャーは、部下の「行動層」、「やっているかどうか」の能力面に集中しがちです。部下がなぜ動けないのか、何が本当の障壁なのかを読まずに指示しても、根本的な変化は起きないのです。

部下の状態を「8つ」に分類して対応する

自分アジェンダ®では、4層の組み合わせによって人の状態を8つに分類し、それぞれに合ったリーダーシップの関わり方を提示しています。状況対応リーダーシップ®(SL理論®)のスタイル(委任的・参加的・説得的・教示的)と組み合わせることで、マネジャーは「この部下には今、どう関わればいいか」を体系的に判断できるようになります。

たとえば——

「やる気はあるのに行動できていない」部下には、やる気の出所が本当に存在層から来ているのかを丁寧に掘り下げ、行動を阻んでいる壁を一緒に取り除くアプローチが有効です。

「行動はしているけれど気が進まない様子」の部下には、やり方(How)の問題なのか、業務内容そのもの(What)の問題なのかを見極め、それぞれに適した対応をします。

「昇進させたのに成果が出ない」場合は、その役割が本人の信念・使命感と合っていない可能性が高く、役割設計の見直しから始めることが重要です。

この8状態マップを使うことで、マネジャーの1on1や育成行動を属人的な「勘」から、再現可能な「体系」へと変えることができます。

人事KPIの改善に直結する

自分アジェンダ®の考え方を組織に取り入れることで、以下のような変化が期待できます。

離職率の改善——存在層の動機と役割のミスマッチを早期に発見することで、突然の退職を予防し、優秀な人材の定着につながります。

エンゲージメントの向上——表面的な「満足度」ではなく、内発的動機(本物の使命感)と仕事のつながりを可視化することで、真の意味でのエンゲージメントを引き出します。

研修ROIの向上——感情層・存在層への働きかけを研修設計に組み込むことで、研修後の行動変容が持続するようになります。

マネジャーの育成力向上——8状態分類によって、1on1やフィードバックの質が高まり、マネジャー育成のコストと時間を削減できます。

導入は、オンラインで・自分のペースで

プログラムはすべてオンライン講座として提供されており、場所・時間を問わず受講できます。

「自分アジェンダ®:人が動く、動かない、その深層を読む」リーダーシップ研究アカデミー講座

まず基礎を動画で学び、次に演習シートで実際の部下・チームに当てはめて考え、最後にライブのQ&Aで実践上の疑問を解消する——この3ステップで、人事担当者・管理職どちらも無理なく導入できます。

おわりに

「人が動かない」問題は、本人の意欲や能力の問題ではないことがほとんどです。その人の行動の奥にある、判断・感情・信念という見えない層に目を向けることで、今まで解決できなかった人事課題に新しい糸口が見えてきます。

「命令して動かす」から「動機を理解して自発的に動かす」へ——この転換が、組織の自律性と持続的な成果を同時に実現します。

ご関心をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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リーダーシップ研究アカデミー|【公式】SL理論®・状況対応リーダーシップ® リーダーシップを難しく考えずに、いつもの行動がリーダーシップ、「だれもがリーダー」学習を提唱しています。わたしたちが長年かけて培ってきた知恵と知識を拡めたいと思っています。