情け容赦のない豪雨と猛暑とあいつらと私
豪雨のあとの電車
火曜日の早朝、4時に起きたらロンドンは豪雨でした。
私は日本と仕事するので早起きが板についているのですが、剪定鋏を庭に出しっぱなしなのを思い出してちょっと扉を開いたら、想像以上にすごい土砂降りと稲光りで、びびって取りに行くのをあきらめました。
で、ただちにその日楽しみにしていたランチの約束のキャンセルを申し出ました。
なぜなら、大雨の後は高確率で、セントラル・ロンドンとテムズ川のこっち側(リッチモンド側)をつなぐDistrict Line(地下鉄メトロ)やSWR (国鉄の地上線)の運行に影響が出るからです。
「信号が壊れた」「線路が水没してる」「運転手が来ない」って、すぐに電車が止まるのです。
2016年6月23日のBREXIT国民投票の日にも、EU残留派が多いこのエリアが記録的な豪雨に見舞われ、投票所が水没したり、交通麻痺で投票所に行けない人が出たというので、僅差で決まった離脱を覆したい人たちが再投票を訴えたという小咄もあるくらい。
猛暑日のバス
しかも、今週はそれに加えて、英国気象庁(Met Office)から最警戒レベルの「レッド・アラート(極端な高温警報)」が発令されています。
気温が35度近くになると、電車が止まる理由カードに「線路が歪んだ」も加わります。因果関係あるのかわからないけど「電気が足りない」も実際に聞いたことがあります。
そして道路が渋滞するのですが、ロンドンの路線バスがこれまた、絶望的にエアコンがきかないので、暑い日にはそのまま、混んでるサウナになるのです。
今日は、どうしてもキングストンに行かねばならない用事があって15分ほど乗ったのですが、汗がダラッダラ出てきて朦朧としてきて、降りる停留所を乗り過ごしそうになりました。レッド・アラートが「命の危険あり」と言っているの、大袈裟じゃないのです。
先進国とは思えない!
急速に進む温暖化に対応しようにもBREXITと少子化のダブルパンチの人手不足で、インフラのアップデートが追いつかないってわけ。
これからは後進国ならぬ「後退国」って言葉がはやるんじゃないかしらね。日本も、他人事じゃないと思います。
網戸なしの限界
とにかくそんな暑い日は、よほどの用事でもなければ、家にいて窓を開け放しているのが一番です。
ロンドンはまだ夜間の気温がぐっと下がるのが救いで、石造りの家の中はクーラーが無くても案外涼しいのです。
(と思っていたのですが、いろんな人の話を総合すると、ロンドンでもフラットの最上階や南向きの部屋などは、温度が下がらなくて寝苦しい夜が増えてきているようです。)
そしてロンドンには「網戸」ってものがないのですが、それはこれまでは蚊がいなかったから。多少のハエが迷い込んできたらポイってする小さい網をキッチンに常備していますが、それで事足りてしまいます。

ロンドンの好きなところ、私はいくらでも挙げられるのですが、そのなかでも「蚊がいない」はめっちゃ優先度が高いポイントでありました。
なのに!
今月に入ってから、4回の夏を過ごして一度も家の中で見たことのなかった「蚊」と、3回も遭遇してしまいました。
蚊!
モスキートゥー!!
夜闇に紛れ、物陰に身を潜めて卑屈に機を伺い、耳障りな音で人の安眠を妨げるあの忌まわしき吸血虫!!!
日本の蚊って、人間に見つからないようにすばしっこく逃げ回り、足元や背後から忍び寄ってくる奸知に長けたイメージありますよね?
一方でロンドンの蚊にはその緊張感がなくて、ふわわーんと飛んできて目の前の壁に無防備にとまったりするのです。戦い慣れてない。
しかし私は、「おやおや、イギリスの蚊の飛行スキルは電車なみですね」と哀れみながらも、日本で鍛えてきた45年分の怨念を込めた手のひらで即座につぶすのです。
ノー・マーシー・アット・オール!!!
気候変動の影響だよねえ。
煩わしい蚊の一族にブリテン島が汚染されたら、もう住むところは北欧かアイスランドしかないではないか。ほんとにやだ・・・。
