【ショートショート】怪文の半分は野菜でできています
「我々は──られている。ハンバーグ、トンカツ、焼肉、肉、肉、肉。農家は──術もなく……なんです?これ」
「農林水産省に届いた怪文書だ。こいつと一緒にな」
先輩は机の上に置かれた大きな段ボールを叩いた。中を覗くとナス、トマト、キノコなど、色とりどりの野菜が詰まっている。
「どうやら脅迫文のようなんだが、さっぱりわからん。お前ミス研だったろ?」
「ミス研ですけど……そうですね。この空白部分に、野菜の名前を入れる……とか?」
私は箱の中の野菜たちを眺め、ナスを手に取った。
「我々はナスられている……違うか。あ、シイタケ!我々はシイタケ、虐げられている!」
「いいぞ!その調子だ!」
野菜と格闘すること数十分。脅迫文ができあがった。
【我々は(シイタケ)られている。ハンバーグ、トンカツ、焼肉、肉、肉、肉……農家は(ナス)術もなく(トマト)うばかりだ。このまま対策を(オクラ)すならば、我々ははか(イモ)辞さない覚悟だ。よく考え(スイカ)いを選ばれんことを祈る。】
「でかした!立派な脅迫文だ。農家を中心に聞き込むぞ!」
数日後、ひとりの男が逮捕された。
取り調べの中、動機を聞かれた男は繰り返し意味不明な言葉を呟いた。
「タラバガニに指令を受けたんだ……」
終
今回のお題は難しすぎて、オチをたらは様になすりつけるという愚行を犯しました。。野菜を食べるのでお許しください。
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