同級生との再会はファミレスで
6~7年ぶり。
実に久しぶり。
コロナ前だったか、最後に会ったの。というか、コロナからもう6年も経ってんだな。LINEグループで連絡は取りあっていたものの、対面で会うのはかなり久しぶり。
みんな愛知県と神奈川と千葉でバラバラなのよな。コロナ禍の時にオンラインで飲んだっけか。
神奈川の友達は結婚して子供生まれたもんだから、どうも誘いにくかったし。愛知の友達は単純に距離が遠い。もともとみんな愛知の片田舎の高校生だったからな。神奈川の友達は小学校からの付き合いだけども。
愛知の友達が神奈川の方で仕事の出張で来るとか言うんで、私も便乗して「行くわ」って事で神奈川の山の方に集合することになった。
とは言いつつ、わたし松戸だから、神奈川の山の方まで2時間弱かかるのよね。行ってみたものの遠かった。
6~7年ぶり(前回あった記憶がホントにあいまい。下手したら9年かも)となると、わたしの方でもこの6年の間に結婚したり、引っ越したりなどあった。
6年間、振り返ると、結婚して引っ越してから、猫が1匹増えたくらいで大きな話はないな。
と、道中の電車で何を話すべか〜、と中学の時に読んで以来の吉本ばなな「キッチン」を読みながら、頭の片隅でぼんやり考えていた。「キッチン」はやっぱりええなぁ。と思いながら、小説に出て来るビデオやワープロという家電を懐かしく思う。携帯電話もなかったんだよな。今読んでも透明感にあふれていて、身近な人の死と意外と重たいテーマなのに軽やか。さわやか。恋愛抜きなのも、いいな。キッチン2の方で「あれ、恋愛かも?」みたいな描写はあれど。
途中、電車の乗換を間違え、3時間かかって神奈川の友達の家の最寄り駅に着く。
改札を出たところで愛知の友達がタクシーから降りて来るのが見えた。おじさんになったとはいえ見た目が変わらず。秒で「あいつだ」と判別がつき、肩をパンチした。「おい~、変わんねぇな」「おまえもな~」と神奈川の友達が迎えに来た車に向かう。こっちも変わらない。
後で聞いたら、二人とも白髪染めしてるとか。どうりで40も半ばのくせに黒髪ふさふさだと思った。
神奈川の友達は奥さんが妊娠したタイミングで1軒家を購入していて、「一瞬うちに来る?」と言うので、「奥さん大丈夫か?」と言いつつも家へお邪魔した。
子供のいる家庭だ。床敷きっていうのだろうか。子供が怪我しないよう、クッション性の床敷きが引いてあり、おもちゃが転がっていた。アンパンマンとかデフォルメしたおもちゃじゃなく、リアル指向の動物のフィギュアが鉄道模型のようなおもちゃの周りに配置されていた。
一番奥に山があり、その山を守るかのように動物たちが配置されていて、もうすぐ3歳の子供にしてはなんだか可愛くない玩具の遊び方をしているな、と後で思った。神奈川の友達は昔から博士気質で国立大学出てるから、賢い。賢い父の子も賢いんだな。と、3歳のうちの甥っ子のアンパンマンだらけの部屋を思い浮かべた。
家に長居するのも、気を遣うし、奥さんに悪いし、で近くのファミレスに移動した。
子供の話になり、「なんだか可愛くないっていうか、リアルな玩具多いね」と聞くと「なんか変な子でさ。東南アジアのよく知らねぇ奴が池作る動画とかずっと見てんだ。TVよりyoutubeで東南アジアの奴見たいってせがんで来るのよ」と言ってた。テレビにもう目もくれないのな。今の3歳くらいの子。たしかにウチの甥っ子も奥さんの友達の子供も3歳くらいだけど、youtubeばかり見ているそうだ。甥はアンパンマンの玩具で遊んでる子供の動画。奥さんの友達の子供はなんかよく知らない児童向けのダンス動画。テレビよりコンテンツ多いものな。初めて覚える言葉「オールドメディア」みたいな子供も現れるんちゃうか。って吉本系の漫才師がそのうち言いそう。
子供の話つながりで、愛知の方の友達も娘が一人いて、もう高2だそうだ。ずいぶん大きくなったな。6年も経たら、10歳の子が16歳になりますか。そうですか。子供の成長はずいぶん早いな。奥さんの方の義兄の子供達も両方高校生だったのに、もう20歳過ぎて働いてるもんな。
愛知の友達は高校生の娘に嫌われてるようで、聞いてて切なくなった。昔から女性に好かれる方ではなかったけど、娘にも嫌われちゃうんだな。サガなのかな。矢作さんのマックのCMに憧れて、娘を夜中にマックに誘ったらしい。
理想じゃCMの通りに矢作さんと娘が夜に河原でマック食べて「がんばれよ」って言いたいけど言わない。娘の方は娘の方で「なんか明日も頑張れるかも」て勝手に思う。みたいなあのシーンに憧れて、娘をマックに連れ出そうとしたら、初手で「さみ~よ。行かねぇよ」と言われて、「あ、そう」となり「つうか、二人分買って来いよじじい」的な事言われ、しゅんとして一人でマックに行ったらしい。せつない。あのCMかて我慢して言わないのに。我慢の手前で我慢してるという哀しみ。
マック門前払い。
それから、高校生ともなると食欲がすごいらしく、食費が馬鹿にならないそうだ。愛知の友達が「娘とくら寿司行くと、会計の時、ぎゃーてなるのよ」と言うので、「じゃあ会計の時に伝票見て、ハマいな!とか言っちゃうん?」とわたしが言って、おおいに笑った。
そういえば、わたしの方で、ミートスパとサラダのセットを注文していて、「サラダから食べると健康にいいよね」みたいな話をしていたのだけど、それぞれの注文どおりに担々麺、たらこスパとサラダ、ミートスパは来てるのに、私のサラダだけが来ていなかった。
瞬間、大学時代も同じような事が何度もあり、そういえば私いつも注文忘れられているな、そういう星の元にいるんだな。と、この20年の注文を忘れられた記憶が走馬灯のように流れた。注文忘れられ走馬灯が瞬間的に記憶の中を渦巻いた。呪術廻戦の獄門疆があったら、あたい封印されてるな。と。しかも、口頭の注文でならまだしも、科学の発展によりタッチパネルで注文したのに、わたしのサラダだけ忘れられていた。だから、今日はサラダ記念日。
愛知と神奈川の友達とは別で、10年ほど、連絡がつかなかった友達と愛知の友達が久々に会った話を聞いた。今は高円寺に住んでいるから、高円寺と名付ける。名づけたものの、なかなかに濃い話だった為、また別の機会に書こうかな。割愛。しかし、わたしも阿佐ヶ谷に10年住んでいたから、隣駅に住んでいたなんてな。なんだか水臭いな。もう私も高円寺くんの連絡先知らないし、どこかで会えるだろうかね。
時間も22時をまわり、愛知はホテルに行き、わたしの方では、また帰りも2時間かかるから、電車にあわてて乗った。
帰りも「キッチン」を読んで帰った。キッチン2まで読み終わり、文庫「キッチン」の中の短編「ムーンライトシャドウ」の途中まで読んだ。途中まで読んで、イケメンの高校生が亡くなった彼女のセーラ服を着て高校に通っているくだりを読んで、中学生の時にものすごく衝撃を覚えた事を思い出した。セーラ服着てる男もみんなが知る理由付けがあって、イケメンだとモテちゃう事に当時驚いたのだ。変な格好していても許されることがある事が中学生の私にとって、ものすごく衝撃的だったのだ。
「どっか温泉でも俺たちで行こうぜ」と同級生たちが話していた。行けたらいいなと思いつつ、深夜1時前に家に着く。いつも22時には寝ているのに。大学時代は朝までコースで遊んでたけど、眠い。眠い。眠い。
ふと、くら寿司の話を思い出し、会計の時は「ハマい!」じゃなくて「びっくらポン!」の方が良かったかも、くら寿司だけに。ストレートすぎるか。や、ひとつずらして笑ってたから、いいか。など思案にふけて目を瞑った。
気が付くと、いつもの朝だった。久しぶりに朝9時まで寝た。
