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失敗は経験の一つ


失敗したくない。
誰だってそう思う。

結婚も
就職も
生き方も
友達選びも
今日のランチも

誰だって嫌な思いはしたくない。
だけど、一度も失敗したことがない人はこの世にいない。
そう断言できる。

失敗を避けるために、今やグルメサイトやAIが存在する。
だが、グルメサイトにもさくらがいたり、A Iも平気で嘘を伝える。
先日も2件立て続けに「嘘」が発覚したので、「それ違うよ。こうじゃない?」と伝えると、
「申し訳ありません。その通りです」と答えた。
こっちがしっかりしていないと、嘘の情報に踊らされることになる。

でも嘘をつくから、AIを一切使わないというのは、多分バリバリ仕事をしている人からするとそれは不可能で、むしろこちらが管理者としてうまくAIを使っていくスキルが今求められているのだろうと思う。便利になることは時短につながるし、人間の負担を減らしてくれるのだから、使ったほうがいい。問題は使い方だろう。

つまり、失敗はどんなに便利なツールを使っても起こりうるということを知っていれば、失敗は、「失敗という経験をしただけ」。

じゃあ、どうしたら同じ失敗をしないのか、を考えるために、その失敗は存在する。さらに、挑戦していない人は失敗が少ない。

じゅあ、失敗が少ないことが偉いのか、というと、そうではない。
多分、あなたが聞きたい話は、多くのことに挑戦した人の話であって、失敗したくないから挑戦をほとんどしてこなかったんですよー、という人の話ではないはずだ。
つまり、「いろんなことに挑戦した結果、失敗もあったし、うまくいったこともあった。それが今の自分を作っている」と思える人が、「人間的魅力がある人」なのであって、挑戦せず、失敗をしないように生きてきた人に、魅力は感じないはずだ。

誰だってしたくない失敗。
それを恐れずに挑戦した人は、それだけで普通の人とは違う。
その人にとっては、それほど挑戦したいことだった、ということであり、その先の結果が失敗であったとしても、挑戦した経験は残る。さらに失敗という経験も。
失敗は痛みを伴う。
失敗は苦しい。
悔しい。
悲しい。
こんなネガテイブな感情を味わうことで、人は人の痛みもわかるようになるし、傷ついた人の気持ちもわかるようになる。なぜなら、痛みを知っているから。
これらがその人自身を、深みがある、優しい人にしていく。つまり人間的魅力が養われる。

もちろん失敗を「消化」して、「昇華」できないままだと、トラウマになり、人のせいにしたり、恨んだりするようになる。
だから、「失敗の仕方」は、「受け身」と同じで、学んでおく必要がある。
これはまた別の機会に書きたい。

私が30年ほど高校生から社会人の方々の前で、講演をしてきた経験から、「体験談」に人は注目することを知っている。
私の体験ももちろんだが、他の学校や職場で聞いた話、またその時の「出来事」、つまり「リアル」に人は惹かれる。
いくら難しいことを説明されても、誰も関心を持たないし、聞いてくれない。
だけど、実例を上げ始めると、途端に人は顔をあげ、真剣に聞いてくれる。
あとは話す、こちら側の話し方さえうまければ、人の注意関心を惹きつけておくことができる。
だから、つい先ほどこの会場に来るまでのエレベーターの中で実際にあった出来事さえも、講演の冒頭で話ができたときは、「つかみはOK」の状態になったのを覚えている。
その話は、ある学生の失敗だった。知らないがゆえの失敗。
もちろんフォローはするし、いい方にも気をつける。だが、「自分も同じことをして泣いだろうか」と、ほとんどの学生が胸に手をあてたと思う。

さらに私の新人時代の失敗談は、高校生でさえ泣かせたこともある。
その女子高校生は後ろの方に座っていたが、私が体験談を話し始めた途端、真っ直ぐに瞬きもしていないくらいに必死で聞いていたのがわかった。やがて、彼女が頻繁に涙を拭っているのが見えた時、「ああ、わた失敗して、悔しい思いをして、先輩に怒られてきたことは無駄ではなかったんだ」と思わせてくれた。

失敗するくらいなら、やらなければよかった、という人がいるが、私はなんともったいない、と思ってしまう。
挑戦したことは誇っていいし、失敗したことを活かすかどうかは自分次第。
そして、再度挑戦してその手に成功を掴めばいい。
一度でスーッと合格した人は、すぐに辞めて、一度失敗した人たちは、決してその仕事をやめない、というのは、私の教え子たちを見ていても感じることだ。

私の失敗は、私を成長もさせてくれたけど、こうして他の誰かの役に立つ時が来る。
やっぱり失敗は、失敗という名の経験にしかすぎない。だが、それは、時に人を大きく傷つけ、泣かせるほどの大きな経験だからこそ、価値があるのかもしれない。


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