映画『(LOVE SONG)』のノベライズを読んでほしい話
公開初日に二回見てきました、映画『(LOVE SONG)』。
感想を書きたいんだけど色々纏まらないので、一旦、『マッチング』の時にもやった、ノベライズ読んでくれ芸人になろうと思う。
『(LOVE SONG)』ノベライズはいいぞ。
という事で「ノベライズ『(LOVE SONG)』は、映画を見てこんな疑問を抱いた人にオススメ!」というポイントを箇条書きにしたので、気になる人は本屋に走るかネットでポチってほしい。
橘もも先生が一つ一つ拾っていき、丁寧に織り上げてくれた素敵なお話になっている。今読み返してるんだけど、サントラを流しながら読むと情感マシマシになってオススメである。
※以下映画ネタバレあり
・全体的にカイってどういう気持ちでいたの?(ノベライズは半分がカイの一人称だよ)(ちなみにカイ視点はカイの一人称だけど、ソウタ視点は三人称のソウタ寄りだよ)(つまりノベライズの主人公はカイと言っても差し支えないよ)
・て言うか、カイの細かい設定とか無いの?(あるよ)
・幼馴染って言ってた気がするけど高校からの同級生じゃないの?(幼馴染だよ)
・ソウタとヒカリってどういう関係なの?(映画の描写以上にいい友達で、或る種の同志だよ)
・ヒカリって謎にカイの情報に詳しくない?(理由があるよ)
・カイがソウタから離れたのって、ソウタ母に言われた事だけが理由なの?(一番の理由はそうだけど他にもあるよ)
・ユキはどうしてあんなに纏わりついてたの?(シンプルにメンタル強者だよ)
(そういえば彼女が今、何処でどうしてるのかだけはマジで不明のままだな……)
・なんでいきなりタイマッサージ行ってんの?(描写があるよ)
・運命=プロムリキットって予告で使われた割に結構サラッと流れていったよね?(ソウタもカイも自分にとって・互いにとってのプロムリキットをめちゃめちゃ考える描写が入るよ)(カイ視点だとかなり辛いよ)
・突如入った日本の銭湯シーンって何なの?(そもそもなんで銭湯だったのか理由あるよ)
・ワタル→ソウタの一目惚れが、あまりにも一目惚れすぎない?(何処に一目惚れしたのか分かるよ)
・ジンはなんでソウタの好きな人がカイだって気付いたの?(ジンとソウタのやり取りがもっと丁寧だよ)
・ジンはどうして結婚指輪を外さないの?(理由あるよ)
・酔ったソウタが部屋を間違えた時、ジンとサンは二人きりで何の話をしてたの?(細かく書いてあるよ)
・なんでカイは上裸で料理してんの?(理由あるよ)
・あれだけちゅっちゅした後に、ソウタ突然キレ過ぎじゃない?(心の動きが色々あるよ)
・なんで高校の時にあの一件があったのに、カイはソウタと同じ大学に行ったの?(説明があるよ)
・結局ソウタの母との確執はどうなるの?(希望が見えるよ)
(と言うか、これが示唆されるソウタの台詞が本当に良くて、私はノベライズを読んだ時にこの台詞でボロボロ泣いた)(ので、映画に無くてびっくりした。だからこそ、橘先生が必要だと思って入れてくださっていたんだとしたら、本当に感謝の念に堪えない)(ちなみに238ページである)(高一のあの日から十年以上に渡るカイの気持ちとか、ソウタ母もきっと色々考えて、息子や息子の大切な人に対しての態度を後悔しただろう気持ちを思って、マジで意味分からんぐらい涙が止まらなくなってしまった)
ざっくり思いつくのはこれぐらいだが、とにかく映画でも拾いきれていない様々な描写、ソウタの感情の揺れ動き、カイの動向と抱えている事など、色々と細かな所をガシガシ描いてくれている。ソウタもカイも、互いが抱えている感情が故に、細かなすれ違いを繰り返していく様子が、随所に仕込まれている。
映画に描写の無かった、初めて二人で一つのイヤホンをして音楽を聴いた日。カイが消えた当時、絶望したソウタに手を差し伸べた、同じような境遇のヒカリとの友情。
カイのプロムリキットが自分だったらという希望を持ってしまいながらも、カイの一番は自分じゃないんだと思うソウタと、ソウタのプロムリキットは自分じゃないけど、今この瞬間、日本ではないこの場所でだけはどうか許してほしいと願い続けるカイ。切なさ120%の描写が本当に素晴らしい。
また、ノベライズの魅力の一つとして、ソウタとカイの表記が「壮太」「海」と漢字表記になっているので、壮太がより太陽を思わせる事を意識させてくれる所がある。
映画ではソウタであるウィンくんの瞳はキラキラきゅるきゅる眩しくて、対するカイである康二の瞳には光がなくて、太陽・光を特に意識した作りになっていると思うのだけど、文章を読んでいてもスッとそんな二人の姿が思い浮かぶ。
『(LOVE SONG)』ノベライズはいいぞ。皆さん是非読んでください。
余談。
初めて読んだ時に「キスシーンの描写があまりにもえっちすぎないか!?」となってたんだけど、映画見て「そうか~。ほなあの描写にもなるか~」となった。
しかもパンフレットや各所インタビューにて、あのシーンは「ソウタからキスする」ぐらいの指示しか無くて、動きがほぼアドリブだと知って横転超えてでんぐり返りしまくった。怖い。
でもって、そこも橘先生が上手にカイの心情を描写してくださっているのだ。情熱的なシーンの筈なのに、今この瞬間に世界が終わってくれたらどんなにいいだろうかと願うカイの苦しさと、諦めきれないソウタへの愛情を丁寧に描いてくれているので、こちらも注目して読んで頂きたい。
