行くつもりはなかったセカンドオピニオンへ行った話
私はセカンドオピニオンへ行くつもりはなかった。
というより、どういう時に行くものなのかよくわかっていなかった。
主治医の治療方針に納得できない人が行くもの。
そんなイメージを持っていた気がする。
子宮体がんの術後、ステージ1A(初期)→ステージ3に変わった。
頭が真っ白だった。
そんな中で主治医がセカンドオピニオンの話をしてくれた。
その時は検査結果を聞くのに必死で、うんうんと頷くだけで精一杯。
でも家に帰ってから、その言葉だけがなぜか引っかかった。
冷静になって考えた。
やっぱり行ってみようかな。
そんな気持ちになった。
正直、私は同じことを言われると思っていた。
がん治療はガイドラインがしっかりしている。
病院が変わっても大きく方針が変わることはないはずだと。
主治医の提案と同じ説明を受けて、
「ああ、やっぱりそうなんだ」
と確認して、納得して、元の病院で治療を続ける。
そんなイメージだった。
ところが実際は違った。
治療方針ががらっと変わった。
そして結果的に転院することになった。
そのきっかけになったのは、
実は紹介状には書かれていなかった情報だった。
セカンドオピニオンの先生に
「紹介状に書いていないから大丈夫だと思うけど…」
「腹水はどうでしたか?」と聞かれた。
うろ覚えながらその話を覚えていて
たまたま検査結果を持っていた。
その情報が治療方針を再考する決め手となった。
先生の意見が対立したというより、判断材料が増えたことで見え方が変わったのだと思う。
医療に絶対の正解はないのだと思う。
正解があって欲しいというのが私たちの願いだけど、きっとそれは難しい。
だからこそ、別の先生の話を聞くことには意味がある。
違う病院、違う先生の話を聞いて、
違う見方、違う選択肢を知る。
その上で、自分で納得した選択肢を選ぶ。
それが大切なのかもしれない。
もし主治医が勧めてくれなかったら、私はきっと行かなかった。
そしてもし先生が腹水の話をしてくれなかったら
私が腹水のことを思い出せなかったら、
検査結果を持っていなかったら、
また違う治療になっていたかもしれない。
もし私が、
「セカンドオピニオンって行った方がいいですか?」
と聞かれたら、
私はこう答える気がする。
「選択肢が増えるかもしれないよ」と。
