雨上がりのスタジアムで、声出し応援の是非を問う
午前中から降り出した雨が、お昼を過ぎてますます強くなっていく。
降り注ぐ雨粒が滝のように車のガラスに叩きつけられ、ワイパーもほとんど役に立たない。
この日は、浦和レッズvs鹿島アントラーズ。
ホーム埼玉スタジアム3連戦の最後の試合。
ここまで6試合連続で引き分けという苦しい状況。なんとしてでも勝ちたい試合だ。
そして、浦和レッズの30周年記念試合として、チケットもかなり売れているみたいで、スタジアムのイベントなどもいろいろ予定されているらしかった。
雨よ。止んでくれ。
その願いが届いたのかどうかはわからないけれど、試合の開始3時間前になって雨が止んだ。
よし、スタジアムへ行こう。

試合開始1時間半前の埼玉スタジアム南広場。
すでにかなりの人が来場していて、手荷物検査のゲートには長い行列ができていた。

試合前には、空もかなり明るくなってきた。
なんとか天気も持ちそう。

コレオ(ビジュアルサポート)を作りながら、片手で1枚だけ撮れた写真。
スタジアム全体を埋め尽くす赤、白、黒の帯と大きな30の文字。
そして、立体的なロゴのフラッグ。
-ORIGINALS- Match of 3、みなさん熱いサポートをありがとうございました。#REDS030th これからも共に。We are REDS!#urawareds #浦和レッズ pic.twitter.com/0JPLnqCzxa
— 浦和レッズオフィシャル (@REDSOFFICIAL) May 21, 2022
この状況下で、これだけのビジュアルを作れる浦和レッズサポーターは、本当に素晴らしいと思う。
そして、天気もよく回復してくれた。
試合は白熱した攻防が続き、結果1-1の引き分け。
試合を通しては鹿島の方が試合をコントロールしていたけれど、最後の猛攻など浦和にも勝てるチャンスがあった。
これで7試合連続で引き分け。
降格圏と勝ち点差がほぼないという厳しい状況が続くけれど、上位陣との連戦で負けていないということも言える。
前の試合と同じく、次につながる試合だと前向きに捉えたいと思う。

そして、ここからは非常に残念な話をしたいと思う。
先日の横浜Fマリノス戦のリポート。
この時、ルールを破っての声出し応援の是非についてこのように書いた。
早く、日本でもあのような熱いスタジアムが戻ってこないかな。
同じように思っている方も多くいると思う。
でもね。。
ルールは守ろうよ。。
ゴール裏にいた多くのひとが気づいていたと思うけど、昨日の試合でもずっと中心のあたりからチャントが聞こえていたよね。
何度もネットニュースとかにも取り上げられているのに。
たしかに、ゴールの瞬間とかは大きな声とか出ちゃうけどさ。歌い続けるのは、それとは違うよね。
先日も、他のクラブチームを応援している知り合いと「スタジアムで声出し応援が早くできたらいいよね」という会話をしていた時も、浦和レッズのサポーターと一緒にしないでというキツイ返しをもらうことがあった。
一部の方がやっているとはいえ、他の人から見たら、それを止められない周りもクラブも同じに見えるのはもっともなこと。
個人間で注意ができればいいのかもしれないけれど、それだとトラブルにつながる可能性はあるので、クラブ側からきちんと注意をして欲しいと思う。
マスクをしているから個別の判断はつかないかもしれないけれど、チャントの声が聞こえてきたら、スタジアムビジョンに「声出しはやめてください」の表示ぐらいは出せると思う。
ここ数年、日本中いや世界中のひとが本当に窮屈な制限の中で生活をしているし、ストレスもかなり溜まっていると思う。
みんな我慢の中で生きている。
スタジアムのルールを守ること。
守れない人がいた場合には、クラブがきちんと注意をしていくこと。
それから数日しか経っていないが、同じことがこの鹿島戦でも起こり、それがニュースで大きく報道されることとなってしまった。
しかも、Yahooのトップにも上がってしまう。
もはやクラブからの厳重注意も意味をなさないのか。浦和がホームに鹿島を迎えた21日、またもやゴール裏に陣取る浦和サポーターの一部が応援歌を高らかと歌った。
後半35分過ぎ、ヒートアップする展開とともに手拍子のボリュームも上がった。すると、それに乗るように歌声がスタジアムに流れた。
この日は、一部のサポーターグループが、選手バスのスタジアムに入場する際に禁止されている声出し応援をしていた。
そして、試合中にもチャントを歌っているのが聞こえてきた。
ここまで来ると、確信犯的にやっていると言われてもしょうがないと思う。
前回も書いたけれど、試合中の声出し応援は以前から行われていて改善されていない。
クラブとしては、毎試合、試合後にアンケートを取っているので認識しているはずなのに、対策をしているように見受けられない。
一部のサポーターの中では、海外ではすでにチャントを歌っているだとか、チャントが影響するという科学的なエビデンスがないから歌ってもいい。
など、擁護をする声も出てたりするけれど…
でもね。
スタジアムは、治外法権の場所じゃない。
多くの人が互いにルールを守りたって、安全に試合を観戦する場所。熱く応援している自分たちが特別だから、自分たちの方が正しいからという理屈を盾にして、思考を止めてしまうのは、本当に危ないことだと思う。
また、ルールを守れないことに関しては、クラブ側も毅然とした態度を取らなくてはならないと思う。
ルールを守れないクラブでプレーをしたいと思う選手がいるのか?
未来のサポーターである子供たちが観戦に来たいと思うのか?
スポンサー企業のイメージを下げてしまっていないのか?
短期的には、クラブを応援している行為と正当したくなるかもしれないけれど、中長期的にクラブに不利益を与えてしまう行為になっていないだろうか。
自分も含め、クラブやサポーターが真剣に考えるべき場面なのかもしれない。

コアファンの暴走については、先日、キングコングの西野さんがこのようなことを書いていた。
(別の業界についての話だけど、かなり考えさせられます)
これこそが、前々から言っている「クレーマー化したコアファン」あるいは「店を殺す古参」なんですけども、まぁ、本人は良かれと思ってやっているので、自分が「クレーマー」になっている自覚もなければ、「店を殺す古参」になっている自覚もない。
で、これ、本当に気をつけた方がいいのが、業界が痩せていくと、「コアファンに支えてもらっている」みたいな状態になって、気がついたら、業界のお客さん全員がクレーマーみたいになっていることがある。
芸能の歴史を見ると、消滅した芸能の最後は、必ずその状態になっているんです。
「あそこと絡んだら、クレーマーが面倒臭いから、絡むのは辞めておこう」という。
新陳代謝が起きていない業界は、裏で、この会話が必ず交わされている。
自分たちでは良かれと思ってやっているので、クレーマーになっている自覚がない。
そして、そのクレーマー化したコアファンを大切にすればするほど、周りがどんどん離れていくということらしい。
深く考えさせられる内容だ。

(試合終了を待つかのように大粒の雨が降り出してきた)
感動的なビジュアルサポートや状況に合わせて多彩に変化する拍手など、ルールの中でも素晴らしい応援ができている。
浦和レッズの応援は、制限された中でも世界に誇れる素晴らしいものだと思う。
Jリーグ側でも実証実験を始めるという話だし、もう少しすれば声を出しての応援ができるようになるはず。
だから、今はルールを守ろうよ。
それがいちばん、格好いいから。

(タイトルで使用したこの写真は、今回の試合のものではなく以前の試合で撮ったものです。困難な状況であったとしても、必ず雨は止むものです)
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ファンベースデザイナー、地域創生プロデューサーなどしてます。
おむすびnoteを毎日書いてたり、浦和レッズを応援したり…
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