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年金1級からの社会復帰④「治す手段はある」と思った根拠

前章の続きです。

視界をふさぐような霧

治す手段は必ず存在する。

そう思った根拠はとてもシンプルです。

発達障害って今や10人に1人と言われてます。

概念が普及したこともありますが、ともかくガン患者や糖尿病患者よりはるかに多いのです。

フツーに考れば、治療・改善を試みる医療従事者・研究者が山ほどいて当たり前です。

その人たちは全く実績を出せていないのでしょうか?

一方で、精神科は発達「障害」と呼び(他の疾患も含めて)治るものではないと断言し、よくて「寛解」といいます。

長引く疾患には症状がなくなった後も予後観察が必要、というだけの意味です。

そんな当たり前のことに、聞きなれない言葉を使うこと。

それよりも僕の診断名が「うつ病」→「統合失調症」→「発達障害」とコロコロ変わっていったこと。
(しつこいようですが、以下の記事に書きました。)

僕は、効かない薬を処方し続ける精神科にずっと疑問を抱いていました。

マインドフルネスで思考力を少し回復させたころ、
「あ、彼らは患者が治らなくても別に困らない」
という当たり前をやっと思い出しました。

そして「なら他をあたってみよう」と思い、調べ始めました。

刑務所の塀のような壁

うつ状態のすき間を縫ってスマホで調べものをする気力は出てきました。

とはいえ、起床・就寝時間はめちゃくちゃ。
家事や、入浴・歯磨きもしたりしなかったり。

ストラテラ・コンサータ(発達障害の専用薬)は最大容量で服用していました。

情報収集をしてる時は、発達障害あるあるの過集中状態だったと思います。

(過集中については の記事にまとめておきました。)

これは常人の何倍もの集中力を発揮しているように見えますが、そういうのは最初の一時間もありません。

それから先は依存状態のようにダラダラ非効率的にやっているだけです。
つまりやめられないだけなのです。

実態として、「常人の5倍作業に没頭して3倍くらいの結果を出す」感じです。

マインドフルネスの継続と、たまに情報収集。
そんな生活をひと月ほど続けて、また不安がよぎりました。

確かに脳機能の改善は感じられる。
しかしこれを何年(何十年?)続ければいいんだ?

そもそもマインドフルネスは効果に頭打ちがあるんじゃないか?

前章で「転機」と書いたものの、実際はまた壁にぶつかったのでした。

そこで考えたのは、
一日ごとの改善度を可視化できないか?
ということです。

マインドフルネスの専門記事で、必ず出てくるのが「脳波」の話です。

脳波は波長の短い方から、下記の名前がついています。

・ベータ波:覚醒・緊張状態
・アルファ波:リラックス状態
・シータ波:意識のあるうたたね状態
・デルタ波:睡眠状態

このうち、マインドフルネスで活性化を促すのはシータ波です。

シータ波が優位になると、人間は理想的な集中状態(気づく力が活性化された状態)になる。

というのが、ざっくりとしたマインドフルネスの論拠です。
(もっと細かい話は山ほどあります。)

僕はAmazonで、脳波を測定できる家庭用機器を探しました。

アメリカ製のものがいくつもありましたね。
あちらでは「腸活」どころか「脳活」まで普及しています。

ですが、決して安いものではないし、肝心の精度に疑問が残ります。

加えて、測定できたところで改善する方法は見つかるのだろうか?

困り果て、今度は脳波について詳しく調べ始めました。

その過程で知ったのが「ニューロフィードバック」という治療法です。

NASA(アメリカ航空宇宙局)が開発し、アメリカや韓国で発達した比較的新しい治療法で、発達障害/精神疾患、PTSDなどもろもろに効くようです。

【ニューロフィードバックの概要】
脳波をリアルタイムで計測し、患者はPCの画面を眺めます。

脳波の状態の良し悪しに反応し、画面に映るものが変わっていきます。
たとえば、映っている画像が鮮明になったりぼやけたりします。

鮮明な画像になるとスッキリするので、患者は無意識にそれを望みます。

そうやって「理想の脳波の状態」を無意識に学習させていく、という方法です。

つまりパブロフの犬と同じです。
そんなものでイケるのか?と僕は疑いました。

ですが調査を続けると、そこそこ認知度は高いようで、アメリカでは保険適用の州が多くあり、セラピストの認定団体も多数あることが分かりました。

電磁気刺激を使ったTMS治療と違い、脳波を計測するだけなので、副作用がほぼないのも普及の一因かと思います。
(TMS治療については

今まで無数の治療法を試し、結局効かないよと嘆く人はたくさんいると思います。

で記事で書きましたが、チャレンジする際には、その分野の専門家に必ずヒアリングしましょう。

知りたいことは、

自分の脳・身体の状態に対してこの治療法は合理的なのか?
その治療法が効いた人と自分と、症状にどのような違いがあるのか?

などです。

僕は久々に外出しました。

ニューロフィードバックを扱う複数のクリニックにおもむき、症状を伝えて、完治までの時間と費用を尋ねました。

3~6か月、10~50万円、どこもバラバラでした。

施術者に共通のコンセンサスがなかったのです。

その突破口?!

なので次は、大学の研究者を探しました。

名古屋大学で脳神経科学を専門にしている方です。特に面識はありません。

電話でアポを取ろうと思ったのですが、すぐに話を聞いてくれました。

(大学教授は暇ではありませんが、素人が自分の研究分野に興味を持つと喜んで時間を割いてくれることは多いです。)

その人が教えてくれたのは、ニューロフィードバックセラピストの資格団体は世界中に山ほどあるが、レベルはピンキリということ。

技術的に信用できるBCIAという団体のセラピストは、(当時)自分も含め日本に3人しかいないこと、でした。

「どこの誰ですか?」

僕は聞きました。

「ひとりは今韓国に住んでますね。もう一人は東邦大学医学部の田崎美弥子教授です」

都内だ!

そう聞いて、僕はすぐその人に連絡を取りました。

(余談:後に知りましたが、瞑想から入り、同じ思考過程でニューロフィードバックにたどり着いた人には、デイヴ・アスプリーがいます。)

次章へ続きます。

先に言っておくと、「僕はニューロフィードバックのおかげで社会復帰できました」という話ではありません。

以上です。

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