難病と診断され、これからが怖くなったり不安になっている方へ
難病と診断されたあなたに、まず一番お伝えしたいことがあります。
今日、これからの人生全部を悲観しなくても大丈夫です。
落ち込んでもいい。
泣いてもいい。
怖くてもいい。
でも、「もう私の人生は終わった」と、
今日、決めてしまわないでほしいのです。
私も、未来が真っ暗に見えました
私は2014年、「重症筋無力症」という指定難病を発症しました。
症状が悪化したころは、
目を開けることも、
手を上げることも、
噛むことも、
飲み込むことも難しくなり、
自分の頭さえ支えられなくなりました。
呼吸まで苦しくなり、緊急入院したこともあります。
家族に助けてもらいながら、
「こんなに迷惑をかけるばかりの私なら、いなくなったほうがいいのではないか」
と思ったことさえありました。
そんなとき、私を救ってくれた忘れられない一言があります。
SLEという難病を経験された黛多賀子さんから言われた言葉です。
もちろん私は今、この言葉を
「心を整えれば、誰でも難病が治る」
という医学的な意味でお伝えしたいわけではありません。
病気も症状も治療への反応も、一人ひとり違います。
けれど、当時の私の頭の中には、
「難病=治らない」しかなかったんです。
そこへ黛さんが、「もしかしたら」
という小さな光を入れてくださったのです。
真っ暗闇に包まれると目の前に道があっても見えません。
でも照らされて、「私の前にはこんな道もあったんだ」「あんな道もあったんだ」とわかれば「私にも、まだ何かできることがあるかもしれない」と、立ち上がる気力がわいてきたのでした。
私の人生を変えた一冊
もう一つ、私に希望をくれたものがあります。
川竹文夫さんの
『幸せはガンがくれた 心が治した12人の記録』
という本です。
川竹さん自身が腎臓がんを経験し、がんの自然退縮について取材・研究を重ね、さまざまな患者さんの記録をまとめた本です。私も何度も読み、がんや難病になった知人に贈ってきました。
この本を読んで私が受け取ったものは、
「前向きに考えれば病気が治る」
ということではありません。
「未来は、今自分が想像している通りになるとは限らない」ということでした。
病気になった私は、いくら頑張っても一向に症状が改善しなかったときに、まだ起きてもいない最悪の未来を、すでに決まった未来のように考えて、自分で自分を苦しめていました。
でも、本の中には、私が想像していた未来とは違う道を歩んだ人たちがいました。
それが、大きな希望の灯になったのです。
難病があっても、なくても人生は続いていく
その後、私と同じ重症筋無力症や難病を抱えながら、ご自分らしく生きているたくさんの方々とも出会いました。
病気に人生全部を支配されるのではなく、それぞれのペースで日々を生きておられる姿に、私自身何度も励まされました。
詳しくはこちらに書いています。
*人は変われる、元気は取り戻せる!
(私の本の第7章にもご登場いただいています)
ただし、私は「難病になっても、活躍しなければ」と言いたいのではありません。
一日ベッドから起きられない日があってもいい。
仕事ができなくてもいい。
誰かの力を借りてもいい。
大切なのは、今病気になったからといって、あなたの人生の可能性まで、すべてなくなるわけではないということをお伝えしたいのです。
「もうダメ」を「まだ、わからない」に
私はその後、
「どうしようもないことは、どうしようもできなくてもいい」
「起きた出来事は変えられなくても、その受け止め方は一つではない~どうせなら自分の力を引き出すようなとらえ方にひっくり返していこう」
ということを、たくさんの人や本、そして自分自身の経験から学びました。
それを後に一冊にまとめたのが、私の著書『絶望から希望にひっくり返す考え方』です。
病気を治すための本ではありません。
どうしようもない出来事に出会ったとき、出来事そのものに加えて、自分の考えで自分をさらに苦しめないために、どう考えればいいのか。
私自身が絶望していたころに知りたかったことをまとめました。
だから今、難病と診断されて先が見えなくなっている方にも、同じことをお伝えしたいのです。
無理に「きっと治る」と思わなくていい。
希望なんて持てない日があってもいい。
ただ、「もうダメだ」と決めてしまうかわりに、
「まだ、わからない」くらいにしておいてください。
治らないといわれる病気でも元気に何十年も生き生きと活躍されている人は多いです。
これから出会う治療があるかもしれませんし、これからどんな人や出来事に出会うかわかりません。
病気をきっかけに無理や我慢を手放し自分らしい生き方ができるかもしれません。
私自身、難病と診断された日に想像していた未来と、実際にやってきた未来は、まったく違いました。
病気になる前より、なった後の方がぐぐっと幸せになれたのです。
だから、今日、人生全部の結論を出さないでください。
ご自分を苦しめる思考でご自身を傷つけないでいただきたいのです。
なぜそんなことを私が申し上げるかというと
患者の患、患うという漢字は串の下に心と書きます。
自分の心を突き刺すような思考を手放すだけで人は患いから解放される
ということをたくさんの方々の実例から教えていただいたからです。

あなたの物語には、まだ続きがあります。
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最後まで読んでいただき心より感謝申し上げます。

