月弓ノート#052 ムーン・リターナー | 「オリオン」が月への旅から帰還
記事の最後で教材PDFが無料でダウンロードできます。よろしければ家庭学習にご利用ください。
どうして月の裏側は地球から見えないの?
宇宙船が地球に帰ってくるとき、通信が途切れる「魔の6分間」があるのはなぜ?
地球の裏側にある宇宙船と通信するために、どんな工夫をしているの?
母「この教材作りながら、ずーっと『かごめかごめ』の歌が脳内リピートしててん。地球の周りを月が回って、『籠の中の鳥は~』ってね。で、月に囲まれて動けない地球が、とうとう月の囲いを超えましたとさ。それも『後ろの正面、だ~れ?』って言ってる間に地球が月の背後を取る、ってやばくない!!」
月「えっとー、『かごめかごめ』ってトマトジュース???」
母「はー?そこから? 母めっちゃ面白いこと言ってると思ってたのに、、。そういうわらべ歌があるんだけど、って一から説明したら台無しやん。阿吽の呼吸でついてきてよ」
月「俺に昭和は無理っす・・・」
母「(いやいや、江戸っす・・・知らんけど)」

2026年4月、アメリカ航空宇宙局(NASA)などの国際プロジェクト「アルテミス計画」で、有人宇宙船「オリオン」が月への旅から帰還しました。アポロ計画以来、半世紀ぶりに宇宙飛行士が「月の裏側」を直接見てきたのです。
どうして月の裏側は地球から見えないのでしょうか。夜空の月は、いつも同じ模様を地球に向けています。月も地球と同じように回転(自転)していますが、地球の周りを回る時間と自分が1回転する時間がぴったり約27.3日で同じため、地球からは常に同じ面しか見えません。これを「潮汐ロック」と呼びます。裏側には平らな部分が少なく、無数のクレーターが広がっています。
宇宙船が猛スピードで地球の大気圏に戻ってくるとき、前方の空気を激しく押しつぶすことで「断熱圧縮」という現象が起こり、機体の周りが摂氏2700度という超高温になります。すると空気が「プラズマ」という電気を帯びた状態に変わり、電波を反射したり吸収したりするため、約6分間、地上と全く通信できなくなるのです。
さらに、地球が自転しているため、アンテナが一箇所だけだと月が地球の裏側に隠れて通信できなくなります。そこで、アメリカ、スペイン、オーストラリアの3つの国にアンテナを置いています。これらは経度で約120度ずつ離れていて、地球が回っても3つの拠点がバトンリレーのように月を捉え続けることで、常に通信ができる仕組みになっています。
南半球のオーストラリアでは、低重力でも滑らないカンガルーのような月面探査機「ルーバー」の開発も進んでいます。遠い宇宙の探求は、地球の物理法則を知り、世界中の国が協力し合うことで成り立っているのです。
やってみよう
●ワーク1 自分自身を使って「潮汐ロック」を体感しよう
月がいつも同じ面を向けている不思議を、自分の体で確かめます。部屋の真ん中に椅子(地球)を置き、あなたが月になります。椅子の方を向いたまま横歩きで一周してみてください。元の位置に戻ったとき、体は自然と1回転(自転)しています。自転しながら公転することで同じ面を向け続ける力学の仕組みが体感できます。
●ワーク2 空気入れで「魔の6分間」の熱を作ろう
宇宙船が大気圏に入る時の超高温は、空気との摩擦ではなく空気を押しつぶす「断熱圧縮」が原因です。手押しタイプの自転車の空気入れを用意し、空気が漏れないようにホースの先を指で強く塞ぎます。そのままハンドルを素早く数回押し下げてみてください。筒の部分が熱くなるのを手で感じ、運動エネルギーが熱に変わる法則を体感できます。
●ワーク3 物理法則を感じる「静かな観察」
物理学者の寺田寅彦が大切にした「懐手」、つまり作業を止めて静止する時間を持ちます。椅子に座るか立ったまま目を閉じ、1分間完全に動きを止めます。皮膚で感じる温度、耳に届く音、足の裏にかかる重力など、自分の体に触れている物理現象だけに意識を向けます。目を開けた後、一番強く感じた法則を言葉にしてみましょう。
上記は、息子(月)と私の家庭学習用に作成している教材の抜粋となります。
【教材内容】 ムーン・リターナー
月の自転と公転が同期する「潮汐ロック」の仕組み
大気圏再突入時に生じる断熱圧縮とプラズマシースの正体
地球の自転を考慮した深宇宙通信網の120度配置
月面探査機「ルーバー」の低重力下での重心設計
寺田寅彦の文章を通した、科学者の観察眼と好奇心の重要性
アポロ計画から半世紀ぶりに月の裏側を直接観察した有人ミッションの記録
エッセイ(作文):「空間を越える技術と協力」
ディベート:「宇宙開発は地球の問題解決より優先すべきか」

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(STORES) https://tuskiyumi.stores.jp/
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