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無名の人が語る、リアルで切実な文章:『私の孤独な日曜日』

5月16日より、エッセイ・アンソロジー『私の孤独な日曜日』を発売します。概要や目次は以下のページなどでご覧いただけます。

すでに多くの書店さんから注文をいただいており、このテーマの引きの強さを感じつつ、読んでくれた方に満足いただけますように…と願っています。発売日以降に、弊社HPで取扱書店リストを公開しますので、参考にしていただけると幸いです。

また、5月11日(日)の文学フリマ東京「ち-33」で先行発売しますので、早めに読んでみたいという東京近郊の方は、よろしければ買いにいらしてください。

今回初めて、いろんな方に文章を寄稿してもらうという形で本を制作しました。もともと私自身がひとりで休日を過ごすことが多く、街中にいる同じような「おひとり休日仲間」に勝手に親近感を覚えていたことが、本書のテーマを思いついたきっかけでした。彼らがどんな背景を持ち、どんな思いでひとりで休日を過ごしているのか、知りたいと思ったのです。

「孤独」というと寂しい印象を持つ人も多いかと思いますが、私は「心地よい孤独」もあると感じていて、いろんな温度感の孤独の風景に迫れればいいなと思いました。

もうひとつの動機として、SNSなどでいろんな一般の人の投稿を読むなかで、「うわ、この人の文章いい!」と心惹かれる瞬間がたまにあり、そういう人たちに何かを書いてもらいたいと漠然と感じていたことがあります。

このように書くと、「あなたが思う、いい文章とは?」と問われそうで、うまく答えられるか自信がないのですが…。

どこにアウトプットされるかによって、いい文章の定義は異なると思いますが、今回の本に収録したい文章という枠組みでは、「正直で、独自の味わい(芸風)があり、文章を書くことにある程度の切実さが感じられる」という3要素のうち2つ以上くらいを満たしている方にオファーをしていたように思います。

依頼した16人のなかの5人は以前からの知り合いで、知り合いのうち3人はnoteなどで文章を発信していましたが、残りの2人は取材執筆を仕事にしているけれど個人的な文章はどこにも書かれていない方でした。けれど、飲んで話したときの独自の視点や、SNSで発するちょっとしたユーモアのある一言に触れるなかで、「この人なら読みごたえのある文章を書いてくれそう」と思い、お願いしました。

残りの11人は、一部の方はSNSでつながっていましたが、基本的には見ず知らずの方でした。いろんなキーワードで検索したりしながら、主にnoteで見つけた方々です。ただ、魅力的な文章を書いているフォロワー数の多い方でも、すでにご自身でZINEを作って売ったり…ということを積極的になさっている方へのお声がけは控えました。

書き手のラインナップの独自性を高めたかったという意図もありますが、できるだけ「一般の人」「無名の人」といえるような方々の文章が載っているほうが、等身大感が出て良いように思えたのです。読んでいる人が変な嫉妬心などを煽られたりせずに、先入観なく読めることが大事だと思いました。NHKの『ドキュメント72時間』のような世界観が、私の目指していたものと近いかもしれません。

依頼した時点で、noteのフォロワーが数人くらいの方もいらっしゃいました。それでも、「この人の文章は、誰かの心を揺さぶるはず」と思えるような書き手の方が少なからずいて、そういう方々にオファーをしました。もちろん、私が見つけきれていない魅力的な文章を書く方々は、noteやSNS上に無数にいらっしゃると思うので、その意味では「たまたま出会った」人たちばかりです。

いただいた原稿は、ほぼそのまま載せている場合もあれば、何度か加筆・修正していただいた方もいます。「もっとこういう要素が入ったほうが、文章に強さと味わいが出る」と思える部分を、主に工夫していただいたように思います。その人の文章がどんどん魅力的になっていくのを目の当たりにするのは、なんともいえず嬉しい瞬間でした。

人の心を揺さぶるのは、「本当のこと」が書かれている文章だと思います。この本を読まれる方のなかには、物足りないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その場合は、期待してくださったものが私の意図とずれていたということなのでしょう。私は、どの方もご自身の「孤独」と正直に向き合って、その人にしか書けない文章を書いてくださったと思っています。
(一部の方は、noteに公開済みの文章をベースに、アレンジしていただきました)

最後に、本書に寄稿してくださった書き手の方々のうち、noteやXのアカウントをお持ちの方を以下にご紹介します(掲載順)。

>澁谷玲子さんには『私の孤独な日曜日』のカバーイラストも描いていただきました


ちなみに、エッセイの最後の1本は私が書いていますが、他の書き手の方々に比べると、孤独の切実さに迫れておらず、「あとがき」ふうになっているかもしれません…。読後感を微妙にさせてしまったら申し訳ないです。

ともあれ、かなり実験的な取り組みとして作ってみた本です。

期待はずれなところも、意外といいじゃんと思っていただけるところもあるかと思いますが、あたたかい眼差しでお読みいただけるとうれしいです。


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