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宝の持ち腐れと化す寸前のワイングラスと | 雑記

世の中で生きていれば、せっかく欲しいと思って買ったものを使わず、そのまま日の目を見ることなく暗いところなる場所にしまわれ、眠ったままと化してしまうケースは少なく無い。


私の場合、幼少期から学生の頃にかけて、テレビやネットなどで見かけた商品が欲しくて親におねだりしたりして、いくつか買って貰ったことはあった。

しかしその多くのものは、ほんの数回しか活躍することがなく、後に押し入れ行きとなり、やがて半永久的に凍結状態となってしまったものばかりだ。


それが今もなお、それと似たような状況に出くわしていることに違いはない。現在私の自宅には、とあるクーポンを利用して購入したワインや頂き物の日本酒を置いている。

いざとなれば、アルコール依存症ならぬアルコール難民にならずに済む構図を敷いている。だが、最近は一向に減らないどころか、ほとんど手を出したりしない日が続いている。

おまけに、最近購入したばかりのワインに関しては、栓を抜かず新品の状態だ。手持ちにオープナーやストッパーを用意してあるにも関わらず、未だに日の当たらない場所に眠らせたままである。


そもそも私は、自宅に自分以外の人間を招くこと自体、一切しない。そのため、比較的嗜む頻度の低いワインやその他の道具を含めて、もはや宝の持ち腐れだと揶揄されても仕方がないのかもしれない。

いざという時のために用意しておいたペアのワイングラスも、依然として、二つまとめてその日の食事後にキッチンシンクに放り込まれる光景を目にしたことがない。

何らかの拍子でやろうとすれば可能だが、わざわざ既成事実を作ってまでやる必要は全く無い話である。


またこの日も…またしてもワインの代わりに、冷蔵庫に予め冷やしておいた水を注ぐという、本来の趣旨とは程遠い飲み干し方で、若干結露を生じさせていたグラスを空にしてしまう。

そして、肝心なワインを栓から開ける行動に移すことなく、一杯、または二杯と注ぎ足しては飲み干すことを繰り返すうちに、開ける行為ですら全く取とうとせず、あのキンキンに冷えた水の喉越しの良さに満足してしまうのである。


もしも本気でアルコールから徐々に脱却していくのなら、こうした擬似体験を重ねていくのも一つの手段かもしれない。代替のものを用いて、不健康に陥ろうとしている体から脱却していけるのなら、継続してみる価値は十分アリなのだと思う。

とはいえ、いつまで経っても栓から抜かないままではせっかく買ったあるいはいただいた代物が、脚光を浴びることなく暗い場所に閉じ込めておくことに、なんとも云えない不憫なかんじがしてままならない。


それに、二つあるうちのまったく使用していない片方のワイングラスも同じだろう。本当なら一つあるだけで十分の筈が、何のつもりでペアを購入してしまったのやらと、同様に反省せざるを得ない。

予定は未定。

けれども、どこかのタイミングを見計らってなんとかせねば…。そう考えつつも、再び少々緩さを帯びた水をワイングラスに注いでは、味の分かるどこぞの国の紳士を装いながら、喉を鳴らして一気に飲み干すのだった。





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タダノツカサ 最後までお読みいただきありがとうございました。 またお会いできる日を楽しみにしています!