外の流れは激しくとも、内に秘めた野望は捨てず | 日記
私の住んでいる自宅のマンションは、やたらと入れ替わりが激しい。
数日前、買い物から帰りマンションのエントランスを通り抜けようとしたところで、見覚えのある引越し業者が何やら例の作業をしている姿を見かけた。
見知らぬ誰かが引っ越してくるのだろうかと思い、自分の住む階まで足を運ぶと、奥のフロアにある一角に住んでいた方が、どうやら引き払う準備をしている最中であることを目撃したのである。
はたしてこの住人だった人は、住んでみて相性があまりよろしくなかったのか。はたまた、家賃を払っていくなどの生活維持が難しくなってしまったのか。
ちなみに私は、その人と会話するどころか挨拶する機会もないため、当然ながら真相のみならず、どれくらい住んでいたのかさえ全くわからない。
長いこと住んでいるにも関わらず、実家にいた時によく見かけるご近所付き合いですら、一切触れることはない。もはや答えなど「神のみぞ知る」と云っても良いくらいだ。
そんな中で入れ替わりが激しいと気づいたのは、ここ1、2年のことである。
私は今の自宅に住み続け、今年でちょうど五年経つ。前の職場の都合で、およそ1年ほど離れていた時期もあったが、今となっては「そんなこともあったもんだ」と、笑い話にできるくらいまで持ち直すことができている。
その一方で、元の生活に戻ってから現在に至るまでの間、チラシやDMなどの広告が入らないように、ポスト口に養生テープを貼られているのを見かけない年がほとんどない。
ようやく部屋が埋まったかと思いきや、半年も経たないうちに、空き家になった旨を知らせるように、例のテープがポスト口の一箇所を塞いでいたのである。
なかなか定住しにくい場所なのだろうかと思われがちだが、私のように長いこと住み続けている住人も、一定数いることに違いはない。
ただ、人の心理とはなかなか複雑なもので、空き部屋が目立つことをある意味で芳しくないと思われても仕方のないことだ。
何より、この1、2年間で急激に家賃が上がったことも、大きく影響していることだろう。それを証拠に、私の住んでいるマンションは、今も空き部屋が地味に目立つ有り様だ。
このままでいけば、近いうちに新たな入居者が仮に移住してきたとしても、住んでいた誰かが突然引き払っていくのだろう。マンション管理としてこの頻繁に入れ替わる状態は、本当に正しいと云えるものなのかはわからないが…。
なんていうふうに、私も客観視している場合ではない。周囲は現在もなお、物価高で悲鳴を上げている声が聞こえる渦中である。幸いなことに、今の私はある意味で奇跡的と云うべきかなのか、生活水準を大幅に落とすことなく維持できている。
だが、いつどこでこの生活が思いがけないことで転覆してしまっても、おかしくはない状態だ。その危機に直面して途方に暮れてしまわないように、なんとかやりくりしていかないとならない。
ただ、前述にも綴ったように、今の住まいに定着して五年が経過している。もしかしたら、次に契約を更新する時に大幅な値上がりが待ち構えているかもしれない。
そうなった時に、どこまで踏ん張れるかも含めて交渉材料を集めることも必要になっていくだろう。とはいえ、周囲の生活基準が停滞していく中でも、なんとか上げられる策を自分自身で見出していかなければ、おそらく次はないと思う。
それよりもあと何年、今の住まいに居られることができるだろうか。
そう思いながら、私は掲げている次なる道を模索していくのだった。現状維持もしつつ、さらに水準を上げるという無謀な野望を持ち合わせながら。
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