政治講座ⅴ2671「欺瞞のCCP帝国」
日中国交正常化により、世界平和が来ると思ったが、幻想であった。世界の平和・安定に貢献と強調と中国国防部は主張しているが真っ赤な嘘である。言っている事とやっていることが真逆である。この嘘を信じるものは居ないと思うが、中国では嘘の百回言えば真実になると言う格言があるらしい。
東シナ海・尖閣諸島での領海侵犯、フィリピンへの領海侵犯と近隣諸国への武力侵犯など、「欺瞞の帝国」に相応しい行動と言動が目立つ。なお、報道記事で「新華社」関係は中国共産党の報道機関であり、欺瞞の塊として読んだ方が良い。
中国から日本に帰化して国会議員になった石平氏の著書によると、古今東西、中国人といえば「息を吐くように嘘をつく」が一大特徴として語られてきた。
いったい、中国人はいつから嘘をつくようになったのか。聖人孔子も嘘を奨励し、易姓革命もその理論的支柱となった儒教も欺瞞と嘘だらけ。豪傑・英雄も嘘で天下を取る者ばかり。ついに清末には「厚黒学」まで著され、儒教が述べる成功法則は「腹黒さ」だと説いた。現在も中国社会には嘘ばかり。なぜ中国では嘘が氾濫し、約束が簡単に反故にされるのかを解き明かす。
今回はその欺瞞の報道記事も併せて紹介する。
皇紀2685年11月28日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
報道記事紹介
中国ではウソは最大の文化 だまされる者こそがバカ 石平さん「中国五千年の虚言史」
2018/10/29 21:20

「南京大虐殺の30万人の犠牲者」「尖閣諸島の領有問題」…なぜ、中国人は明らかなウソをつき、何ら恥じ入ることがないのか? それは「ウソとだまし」こそが、中国最大の文化であるからだ。元中国人の気鋭の評論家が明かす、仰天の1冊。(文と写真 南勇樹)
--日本人はウソを恥と感じる。ところが、中国人はそうではないと
「中国語に『ウソつき』という明確な言葉はありません。私自身、家庭や学校で『ウソをつくな』と教えられたことはないし、ウソをついて怒られたこともない。これが、日本人には不思議でしようがないのでしょう。私が来日したとき、日本人ビジネスマンから『なぜ中国人が取引の場でも堂々とウソをつくのか分からない』と聞かれたことを思い出しますね」
--ウソが文化になっている。それは5000年前から変わらない
「そもそも中国の歴史が5000年というのも怪しいんですが(苦笑)。ウソの文化の根本は、儒教が理論づけた『易姓(えきせい)革命』にあったと思います。それは、天命を受けた『徳の高い』天子が国を治め、民衆を統治するというものですが、もし天子が徳を失えば、別の有徳者に天命が与えられ、新たな王朝を建てる…。ところが実際の歴史では、武力で前政権を倒して権力を奪うわけです。だから『徳が高い』状態を維持するにはウソで歴史を塗り固めねばなりません。『禅譲』などウソもウソですよ」
--項羽を破った漢の劉邦や、三国志の劉備など、日本では「正義のヒーロー」のイメージです
「全部ウソですね。項羽が敗れたのは、劉邦ほどの腹黒さと厚顔さがなかったからでしょう。物語『三国志演義』では、義理人情に篤(あつ)い聖人君子として描かれる劉備も実際は、約束は守らないし、だまし討ちで国を盗ってきた男でした。ただ中国では、ウソとだましによって権力の座につくことは当然のことであり、何ら非難されることではない。むしろ、正直に行動してだまされる者こそがバカなのだと考えます。(儒教をつくった)孔子だってウソを認めているくらいですから」
--やはり、儒教の影響が大きいわけですね
「儒教では、血族でつながった集団の繁栄を何よりも重視します。利益を分け合う一団を『圏子(チェンズ)』と呼ぶのですが、中国人が信じられるのは、その集団の中の人間だけ。だから、それ以外の人間に対するウソとだまし、は構わない。むしろ、それを最大限駆使して圏子に利益を獲(と)ってくることが求められるのです。逆に、それができないリーダーは無能呼ばわりされても仕方がない。現在でも、中国共産党の幹部らが一族でせっせと汚職に励み、けた違いの不正蓄財を行っているのがその典型ですよ」
--中国共産党の歴史もウソで塗り固められている
「結党のいきさつや、日中戦争で、日本と戦ったという人民解放軍の前身である『八路軍』もウソだらけ。第2次国共合作で、共産党軍は国民党軍の指揮下に入ることになり、国民革命軍の一部に編入されたのが『八路軍』の実態です。でも、そんなことは今の中国でも知っている人は少ない。共産党政権が隠し通しているからですよ。国家が発表する統計類も、共産党機関紙『人民日報』の報道だってウソだらけです。中国国民は最初からウソだという前提で聞いたり見たりしているから驚かない」
--共産党政権下で、毛沢東から後継者に指名された林彪(りんぴょう)を中国歴代で三大うそつきの1人に挙げている
「毛沢東が林彪を後継者に指名したのは、ライバルの劉少奇(文化大革命で失脚)を牽制するためであって、本気で後継者にするつもりなどありませんでした。林彪もそのウソを知っていたからこそ、クーデターを起こそうとしたのです。でも失敗し、逃げる飛行機が墜落して死亡した。つまり毛も林も互いにウソのつきあい、化かし合いでした」
--こんなすさまじい文化を持つ中国人と日本人が付き合うには
「国家間の外交交渉においても、ビジネス取引においても、『中国人は平気でウソをつく』ということをしっかり念頭に置いておくことです。そうしないと痛い目を見続けることになりかねませんよ」
■石平さん『中国五千年の虚言史』徳間書店1500円+税
中国の歴史は「ウソとだまし」にまみれている。古代の王朝から、現在の中国共産党政権に至るまで、ウソとだまし、によって権力の座についてきた歴史の真相が明かされる。中でも、著者が「三大ウソつき」として挙げたのが、王莽(おうもう=漢を倒して『新王朝』を建てた人物)、袁世凱(清・滅亡後の中華民国初代大総統)、そして、毛沢東に取って代わろうとした林彪である。元中国人の著者が教える驚愕の歴史本である。
中国「日本で中国人への犯罪が多発」 日本側の否定に「先週も5人逮捕」と反論
TBS NEWS DIG_Microsoft によるストーリー

日本の外務省が、日本で「中国人を対象とした犯罪が多発している」との中国側の指摘を否定したことについて、中国外務省の報道官は「多発している」と改めて主張しました。
高市総理の台湾有事に関する答弁を受け、中国外務省は14日、日本で「中国人を対象とした犯罪が多発し、中国人が襲撃される事件が相次いでいる」として、渡航の自粛を呼び掛けました。
これに対し日本の外務省は21日、日本国内で中国人が被害者となった凶悪犯罪の認知件数を公表。過去3年間は同程度で推移していることから、中国側の「指摘は当たらない」と反論していました。
中国外務省 毛寧 報道官
「現在、日本社会では中国国民に対する犯罪が多発している」
中国外務省の毛寧報道官は26日の記者会見で、このように改めて主張し、「先週も日本の警察が中国人を襲撃した容疑者5人を逮捕した」と指摘。
日本では「インターネット上で中国に対する脅迫的な言論が大量にあり、中国の大使館や領事館は右翼による嫌がらせを繰り返し受けている」として、日本に対し「中国の懸念を重視し、日本にいる中国人の安全を保障するよう」要求しました。
中国国連大使「反省せず撤回していない」 「台湾有事」発言めぐり書簡
FNNプライムオンライン によるストーリー

新華社通信によりますと、中国の国連大使は21日、グテーレス事務総長に対して書簡を送り、「日本の指導者が公式の場で初めて台湾問題に関して武力介入の野心を表明し、公然と中国の核心的利益に挑戦した」と批判しました。そのうえで「日本側は反省せず、誤った発言を撤回していない」「もし(日本が)武力で台湾に介入するなら、(中国は)自衛権を断固として行使する」との考えを示したということです。 書簡は国連総会の正式文書として全加盟国に配布されたとしていて、国際社会に中国の立場をアピールする狙いがあります。
中国の国連代表部によりますと、グテーレス事務総長に宛てた書簡では、高市総理の台湾有事をめぐる発言について、1945年の敗戦以来、初めて台湾問題に関して武力介入の野心を見せたなどと強く非難し、中国側が繰り返し強く抗議したが反省せず、撤回もしないと不満を表明しました。高市総理の「発言撤回を」 中国が国連事務総長に書簡

在日本中国大使館、『安保理の許可なく日本を攻撃可能』Xでの主張にネット大反発「宣戦布告?」「こういう発言をする事で…」
11/22(土) 20:45配信

在日本中国大使館が21日、国連憲章の「敵国条項」により、中国は安全保障理事会の許可なしに日本を軍事攻撃できると、公式X(旧ツイッター)で主張した。公的な立場からの物騒な書き込みに、ネット上には「幼稚な論理で論評に値しない」「これって事実上の宣戦布告ではないのか?」「これ首ハネよりもヤバい発言では?」などと、反発やあきれる声があふれている。
◆在日本中国大使館の実際の投稿「中・仏・ソ・英・米など国連創設国は…直接軍事行動を取る権利を有すると規定」【写真】
同大使館は、高市早苗首相による台湾有事を巡る国会答弁に対し、猛反発する書き込みを続けている。
今回の投稿では「ドイツ・イタリア・日本などのファシズム/軍国主義国家が再び侵略政策に向けたいかなる行動を取った場合でも、中・仏・ソ・英・米など国連創設国は、安全保障理事会の許可を要することなく、直接軍事行動を取る権利を有すると規定している」と記した。
敵国条項は、第二次世界大戦での連合国の「敵国」の措置を規定した文言。1995年の国連総会決議で、死文化したとの確認がなされたが、削除には至っていない。
武力行使も辞さないとの脅し文句に受け止められうる内容なだけに、投稿には反発が殺到。
22日午後8時時点で2300件を越える返信が寄せられ、「いいかげんに古い脅し文句に頼るのはやめましょう」
「こんなどう喝こそ、非難されるべき。軍国主義?鏡見て言いなさい」などと批判的な意見が大半を占めている。
「日本では頭のイカれた陰謀論者しか言わない陰謀論を大使館がつぶやくとは」
「グレーバッジ付けたアカウントの発言とは思えんレベルの品のなさ」
「これニセアカウントでしょ?まさか正式な大使館が自国が破棄した条文があると投稿するわけない」と、大使館からの発信への不信感も目立った。
「死文化に中国は賛成していますよ」
「ソ連ももうないけど?」この条項が指す中国は中華民国であることや、ソ連がすでに存在していないことや、中国が95年の”死文化決議”に賛成していることへの冷静な指摘も。「で? 日本がいつ侵略政策に向けた行動を取り始めたの?」
「今の日本は軍国主義国家ではないですし、侵略政策もとってはいません」
「貴国と違いまして、日本に侵略政策は全く存在していません」などと、「再び侵略政策に向けたいかなる行動を取った場合」という前提がなりたっていないことを挙げる書き込みもあった。
「そんな無理筋を言ったところでマイナスにしか映らんのもわからんくらい中国もうヤバいんですか?」
「こういう発言をする事で日本人が結束して中国の勝手な行動を許さず一枚岩になることを理解できない中国人」
「本物なら、これを持ち出す中国は世界の笑いものになるが…」と、投稿が逆効果にしかならないとの意見も上がった。
外務省、中国の旧敵国条項発信に反論 「既に死文化」
日中対立
2025年11月23日 19:08

外務省は23日、在日本中国大使館が国連憲章の「旧敵国条項」に触れるSNS投稿をしたことについて、X(旧ツイッター)などで反論した。1995年の国連総会で「既に死文化したとの認識を規定した決議」が採択されていると発信した。その際に「中国自身も賛成票も投じた」と指摘した。
中国側の発信は国連の判断と「相いれないものだ」と批判した。
旧敵国条項は第2次大戦の「敵国」に対し、国連安全保障理事会の許可がなくても例外的に軍事攻撃を含む「強制行動」を取ることを認める内容だった。「敵国」は日本やドイツなどを想定していた。
2005年には国連首脳会合で、国連憲章から「敵国」への言及を削除すると決意する国連総会決議も採択されたと説明した。「中国もコンセンサスに加わっている」と強調した。
中国が高市発言に激怒した理由、「一つの中国」原則の歴史と日米の理解
横山 恭三 によるストーリー

はじめに
2025年11月7日の衆院予算委員会での岡田克也氏(立憲民主党・常任顧問)の質問に対する高市早苗首相の答弁が中国の反発を巻き起こし、日中間の外交問題にまで発展した。
岡田氏は、高市総理が1年前の自民党総裁選挙で、「中国による台湾の海上封鎖が発生した場合を問われて、存立危機事態になるかもしれないと発言した」ことを取り上げ、これはどういう場合に存立危機事態になると考えたのかと質問した。
高市首相は、「台湾有事について、いろいろなケースが考えられる」と説明した上で、「戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースだ」と答弁した。
高市首相の答弁に対して、中国外務省の林剣報道官は11月10日の記者会見で、高市首相が台湾有事は「存立危機事態」に当たる可能性があると国会で答弁したことに対し、「中国の内政への乱暴な干渉で、『一つの中国』原則に深刻に背く」とし、日本側に「強い不満と断固とした反対」を表明し、厳正な申し入れと「強い抗議」を行ったことを明らかにした。
林剣氏は「いかに台湾問題を解決し、国家統一を実現するかは全くの中国の内政だ」と主張。「外部勢力の干渉は許さない」と強調した(出典:産経新聞2025/11/10)。
また、中国の傅聡国連大使は11月18日、国連総会の安保理改革に関する会合で高市首相の発言に触れ、「厚かましい挑発的発言だ」と批判した上で、「国際正義への侮辱であり、戦後の国際秩序の破壊につながる」などと強く反発した。
さらに、「こうした国は安保理の常任理事国になる資格を全く有していない」と述べ、日本が目指す常任理事国入りに明確に反対した。(出典:FNNプライムオンライン)
さて、日中関係の悪化が長期化の様相を呈している。中国外務省は11月14日、日本への渡航を避けるよう注意喚起し、16日には中国教育省が日本への留学を慎重に検討するよう通知し、文化旅行省が日本への旅行自粛するように通知した。
中国政府は11月19日、2週間前に再開したばかりの日本産水産物の輸入を、事実上停止する措置をとった。
また、11月22日から24日にかけて北京で予定されていた民間有識者会議「第21回東京-北京フォーラム」の開催が延期された。
11月16日に中国側の実行委員会から、高市首相の「台湾問題に関して挑発的な発言と武力威嚇」があったことを理由に延期の通知があったという。
宮本雄二・元駐中国大使は、中国側の日本に対する空気感は「大きくは変わっていない」とする一方で、「やっぱり台湾問題は別格」とも指摘。 中国側が内政問題だと主張していることもあり、「強く反応するテーマ」だとみている。
ただ、中国側は「日中関係がどうなってもいいと考えているわけではない」ため、一定期間が経過した後に事態収拾に動くとの見方を示した(出典:J-CASTニュース11月17日)。
以下、本稿では初めに、中国が高市発言に激怒する理由について述べ、次に中国・米国・日本の「一つの中国」原則に対するスタンスについて述べる。
次に、集団的自衛権の行使を限定的に容認する閣議決定の概要について述べ、最後に中国の経済的威圧への対応に関する私見について述べる。
中国が高市発言に激怒する理由
本項は、元経済産業省官僚の古賀茂明氏が「起きないはずの『台湾有事』を自ら起こそうとする高市首相 『どう考えても存立危機事態』は中国に宣戦布告したような大失言!」というタイトルで寄稿したAERAデジタルの記事(2025年11月18日)を参考にしている。
11月10日に行われた衆院予算委員会で高市首相は、11月7日の答弁を撤回しない考えを示す一方で、政府の従来の見解を変更するものではないと釈明した上で、「反省点としましては、特定のケースを想定したことにつきまして、この場で明言することは慎もうと思っております」と「反省」という言葉を表明した。
さて、なぜ、特定のケースを想定したことを明らかにすることを反省するのであろうか。
一つには、秘密漏洩になるからである。なぜなら、敵に手の内を晒すことになり、いざ武力衝突になるというときに日本側が不利になるからである。
もう一つは、台湾有事を具体的に想定した発言は、中国を激怒させるからである。では、なぜ、中国は、高市発言に激怒するのであろうか。
11月10日、中国外務省の林剣報道官が、高市発言に対し、「中国の内政への乱暴な干渉で、『一つの中国』原則に深刻に背く」と述べたように、高市発言は(中国側から見れば)日中間の公的な約束に反するものであるからである。
中国と国交正常化をした1972年の日中共同声明第3項には、「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」と書いてある。
日中共同声明の詳細は、次項の「日本の『一つの中国』原則に対するスタンス」を参照されたい。
日中間で合意した共同声明は、台湾が中国の領土の一部であるとする中国側の主張を日本側は無条件ではないものの、事実上認めたと外形的に見える。
台湾が中国の領土であることを日本が完全に「認めた」ということになると、台湾に対する中国の武力行使は国際法上内戦の一環(正統政府による反乱政権に対する制圧行動)として正当化され、それに対して他国が干渉することは、中国の国内問題への違法な干渉であり、認められないということになる。
しかし、日本政府や米国政府などは、日本は単に「理解し尊重する」と言っただけで認めるとは言っていないので、この主張は正しくないと主張する。
その際、必ず引き合いに出されるのが、大平正芳外務大臣(当時)の1972年衆院予算委員会における「中華人民共和国政府と台湾との間の対立の問題は、『基本的には』中国の国内問題であると考えます」という答弁である。
「基本的には」と述べているのは、将来中国が武力により台湾を統一しようとした場合は例外であり、我が国の対応については、立場を留保せざるを得ないということだと解釈されている。
しかし、この解釈は、中国に対しては有効ではない。
それを認めたら、台湾が完全に中国の領土であるとは言えなくなるからである。
さて、多くの外交交渉では、どちらか一方が完全に勝者となり他方が完全に敗者となることを避けるため、つまり交渉の決裂を避けるため双方が納得できる玉虫色の結果になることが一般的であるとされる。
後述する「米中の外交関係樹立に関する共同コミュニケ」や「日中共同声明」がまさにその通りである。
「一つの中国」原則に対するスタンスの違い
(1)中国のスタンス
1949年に中国共産党は国共内戦において決定的勝利をおさめ、中華人民共和国を建国した。一方、中国国民党政権は台湾に逃げ込み、中華民国の体制を維持した。
中国共産党は台湾の解放を目指していたものの、実際にはそれを達成する実力を持たなかった。
解放軍は台湾解放に向けた準備段階として1949年10月に福建省沿岸の金門島攻略を目指し上陸したものの、中華民国国軍に大敗を喫し、台湾攻略は遠のいた。
さらに1950年6月に朝鮮戦争が起き、米国が共産主義の拡張を防ぐために台湾海峡に第7艦隊を派遣し、台湾の国民党に対する支援を強化したことで、台湾攻略はほとんど不可能となった。
1954年12月には米華相互防衛条約が締結され、台湾防衛への米国のコミットメントが条約化された。
こうして、中国にとって台湾問題は、統一を完成するという問題であると同時に、冷戦の最前線が台湾海峡となったことで、米国による包囲網にいかに対抗していくかという問題ともなったのである。
台湾を解放することはできないが、しかし大陸と台湾がそれぞれ別の国家として存在するという「二つの中国」を認めるわけにはいかなかった中国は、国際社会で台湾を孤立させることに重点を置くようになった。
その中で重要となっていった論理が「一つの中国」原則であった。
「一つの中国」原則とは「世界には一つの中国しかなく、台湾は中国の一部分である。中華人民共和国は全中国を代表する唯一の合法政府である」という原則的立場のことである。
1971年には国連代表権を中国が獲得し、台湾を国連から追い出すことに成功した。
また1971~72年に起きた米中接近の過程において、中国側は台湾問題を重視し、「一つの中国」原則についての立場を堅持した。
結果的に1972年の上海コミュニケの中では米中それぞれが自国の立場を併記するという形で自国の立場をそのまま残し、さらに口頭了解の形で米国側に譲歩させることに成功した。
(2)米国のスタンス
リチャード・ニクソンが大統領に就任した1969年、中ソの緊張状態は戦争の危険性をはらむほどになっていた。
一方、ニクソン大統領は、米軍のベトナム戦争からの名誉ある撤退という大きな課題を抱えていた。
そのニクソンが政権につくと同時に外交問題のエキスパートとして選んだのが、当時ハーバード大学教授のヘンリー・キッシンジャー氏であった。
キッシンジャー氏はいわゆる「力の均衡」論者で、イデオロギー的な外交を嫌い、また国務省などの専門の外交官を嫌い、徹底した秘密保持と個人的なルートを重んじるタイプであった。
脱イデオロギー的な地政学、バランスオブパワーという考え方は、当時は国民も外交官も馴染みがなく、米国外交の主流を占める考え方ではなかった。
そして、1972年2月21日にニクソン大統領が中華人民共和国を初めて訪問し、毛沢東主席や周恩来総理と会談を行い、2月27日「ニクソン米大統領の訪中に関する米中共同コミュニケ」(上海コミュニケ)を発表した。
そのなかで両国は、平和5原則を認め合い、両国の関係が正常化に向うことはすべての国の利益に合致すること、両国はアジア・太平洋地域で覇権を求めるべきでなく、また他のいかなる国家あるいは国家集団の覇権樹立にも反対することを声明した。
1973年5月に米中両国は正式な国交を樹立する準備のため、北京とワシントンD.C.に米中連絡事務所を設立した。
1979年1月1日の「米中の外交関係樹立に関する共同コミュニケ」で米側は、「アメリカ合衆国は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する」(The United States of America recognizes the Government of the People’s Republic of China as the sole legal Government of China.)と共に「アメリカ合衆国政府は、中国はただ一つであり、台湾は中国の一部であるとの中国の立場を認める」(The Government of the United States of America acknowledges the Chinese position that there is but one China and Taiwan is part of China.)とし、台湾からすべての武力と軍事施設を撤去する最終目標を確認し、この地域の緊張緩和に応じて台湾におけるその武力と軍事施設を漸減することを声明した。
これは、朝鮮戦争以来米国が一貫してとってきた中国封じ込め政策の大転換を意味する。
1979年1月1日、米中両国が国交を樹立したため、台湾政府は米国との断交を宣言した。
さて、上記「米中の外交関係樹立に関する共同コミュニケ」では、米国は「中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認 (recognize) する」と明記しているが、中国の台湾に対する立場(「中国はただ一つであり、台湾は中国の一部である」)については、単に「認める (acknowledge)」という表現に留めている。
この「承認 (recognize)」と「認める (acknowledge)」という表現の違いが重要な外交的差異である。
米国は中国の主張に完全に同意したわけではなく、中国側の立場を「理解し、それに異を唱えない」という程度の意味合いで解釈されている。
(3)日本のスタンス
ニクソン米大統領が1972年2月、長く対立してきた中国を訪問した。対中政策で米国と足並みをそろえてきた日本は衝撃を受けた。その5か月後に首相に就任した田名角栄氏が中国との国交正常化を急いだ。
1972年9月田中首相が訪中し、周恩来総理との間で日中共同声明を調印し、日中国交正常化が合意された。
日本は、共同声明で「中華人民共和国が中国の唯一の合法政府」と承認し、台湾と断交した。「台湾が中国の領土の不可分の一部」とする中国側の立場について、日本は「十分理解し、尊重」すると記した。
「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」の関連する条文は次の通りである。
第二項 日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する。
第三項 中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項(注1)に基づく立場を堅持する。
さて、2023年4月24日に、原口一博氏より「いわゆる一つの中国と台湾有事に関する質問主意書」が提出された。
質問主意書では、「中華人民共和国政府が自らの立場について表明し、これに対し日本政府が『十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する』と述べた日中共同声明は、台湾が中国の領土の不可分の一部であるという、いわゆる『一つの中国』を日本政府が認めたものであるとの認識は正しいか。正しくないのであれば、日本政府が『一つの中国』を認めない理由は何か」と質問した。
これに対し、同年5月9日に政府は、「台湾に関する我が国政府の立場は、昭和四十七年の日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明第三項にあるとおり、『台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であるとの中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重するというものである』」と答弁した。
すなわち、日本のスタンスは、上記の「中国の主張に完全に同意したわけではなく、中国側の立場を理解し、それに異を唱えない」とする米国のスタンスと同じであると解される。
(注1)ポツダム宣言第八項の条文は、「カイロ宣言の条項は、履行せらるべく、又日本国の主権は、本州、北海道、九州及四国並に吾等の決定する諸小島に局限せらるべし」である。従って、ポツダム宣言第8項に基づく日本の立場とは、「カイロ宣言の条項を履行し、台湾と澎湖諸島を中華民国に返還する」と解される。
集団的自衛権行使を限定的に容認する閣議決定
(1)経緯
2007年第1次安倍内閣は、日本の安全保障環境が変化していると捉え、時代に適した実効性のある安全保障法的基盤を再構築する必要があるとの認識から、4月に首相決裁で「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の設置を決定した。
同懇談会は、安倍晋三首相(当時)から提示を受けた4つの類型(①公海における米国艦船の防護、②米国に向かう弾道ミサイルの迎撃、③国際的な平和活動における武器使用、④国連PKO等に参加している他国の活動に対する後方支援)についての提言をまとめた報告書を、2008年年6月に福田首相(当時)に提出した。
同懇談会は2007年8月30日の第5回会議まで開催されたのち、続く福田康夫内閣から2012年の野田佳彦内閣まで開催されず、報告書は棚上げされていた。
ところが、2012年に第2次安倍内閣が発足し、同懇談会は再開された。
2014年5月15日、同懇談会は、「集団的自衛権の行使は認められるべきだ」とする報告書を安倍首相に提出した。
これを受け、政府はさらなる検討を行い、そして、2014年7月1日、政府は、「国の存立を全うし,国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」を閣議決定した。
これが、いわゆる「集団的自衛権の行使を限定的に容認する閣議決定」である。
(2)閣議決定の内容
前文部分で我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることなどを記述しているほか、①武力攻撃に至らない侵害への対処、②国際社会の平和と安定への一層の貢献、③憲法第9条の下で許容される自衛の措置、④今後の国内法整備の進め方、という4つの柱に沿って、安全保障法制の整備に向けての政府の基本方針を示している。
同閣議決定のポイントは次の通りである。
①武力攻撃に至らない侵害への対処
・離島周辺などでの不法行為に対応するため、自衛隊による治安出動や海上警備行動の発令手続の迅速化を図るための方策を具体的に検討する。
②国際社会の平和と安定への一層の貢献
・他国軍隊への後方支援では、「武力の行使との一体化」論は前提とした上で、従来の「後方地域」や「非戦闘地域」といった枠組みはやめ、他国軍隊が「現に戦闘行為を行っている現場」以外での補給・輸送等の支援活動は可能であるとし、必要な法整備を行う。
③憲法第9条の下で許容される自衛の措置
・我が国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないときに、必要最小限度の実力を行使することは、従来の政府見解の基本的な論理に基づく自衛のための措置として、憲法上許容される。
・憲法上許容される上記の「武力の行使」は、国際法上は、集団的自衛権が根拠となる場合がある。
・他国に武力攻撃が発生した場合に、自衛隊に出動を命ずるに際しては、現在の防衛出動の場合と同様、原則として事前に国会の承認を求めることを法案に明記する。
④今後の国内法整備の進め方
・実際に自衛隊が活動を実施できるようにするためには、根拠となる国内法が必要であり、政府として、法案の作成作業を開始することとし、準備ができ次第、国会に提出する。
(3)集団的自衛権の行使の限定的容認
上記のように、2014年7月1日、政府は、集団的自衛権は保持するが行使できないとしてきた政府の憲法解釈を変更し、集団的自衛権を限定的に行使することを可能とする新たな見解を閣議決定した。
与党協議では、公明党が過去の政府見解との整合性や、自衛隊の活動の「歯止め」を強く求めたため、懇談会の提言(注2)と比べると、集団的自衛権行使の範囲をより限定した合意となった。
そして、集団的自衛権の行使は、①密接な関係にある他国への武力攻撃が発生し、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある、②国民を守るために他に適当な手段がない、③必要最小限度の実力の行使――の3要件が満たされた場合に限って容認されることになった。
そして、この集団的自衛権の行使3要件が、平和安全法制整備の際に、「存立危機事態」として導入されたのである。
「武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律」(通称:事態対処法)第二条第四項に、存立危機事態は、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態をいう、と定義された。
さらに、集団的自衛権の行使3要件が、2014年7月1日に「武力行使の新三要件」(注3)として閣議決定された。
(注2)「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の集団的自衛権の行使の3要件は、①我が国と密接な関係のある外国に対して武力攻撃があり、かつ、②その事態が我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるとき、そして③その国の明示の要請又は同意を得て、必要最小限の実力の行使が可能とするものであった。
(注3)武力行使の新三要件:
①我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること。
②これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと。
③必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと。
(4)平和安全法制の整備
上記の閣議決定を踏まえ、政府は、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする法案の作成作業を開始した。
そして、2015年5月14日、政府は国家安全保障会議および閣議において、「平和安全法制」の関連2法案を決定し、翌15日に国会に提出した。
2015年9月19日、平和安全法制関連2法が成立し、同30日に公布された。
中国の経済的威圧への対応に関する私見
2012年9月11日に日本政府が尖閣諸島を国有化した際には、中国税関当局が日本からの貨物に対して通関検査を強化する動きが広がった。
また、中国各地で反日デモが広がって日系スーパーなどが暴徒化したデモ隊に襲撃されたほか、日本人を標的にした暴行でけが人も出た。
日本製品のボイコット運動も全国で展開された。中国政府は反日デモなど抗議活動の一部を容認していた。
尖閣諸島を国有化した後の最初の日中首脳会談は2年以上経った2014年11月10日に北京で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際に安倍晋三首相(当時)と中国の習近平国家主席との間で実施された。
また、尖閣諸島国有化後の日中対立は、日中両国が全面的な軍事衝突や関係の決定的な悪化を避けるための外交的・政治的努力を継続したこと、及び米国の関与などにより沈静化した。
ちなみに、米ホワイトハウスのカーニー報道官は9月19日、記者団に対し「良好な日中関係が、地域のすべての人の利益となると確信している」と述べた。
さて、経済的威圧を振りかざす中国に対する具体的対応は次の通りである。
●まず、日本政府は中国からの経済的威圧に対し、感情的な対立を避けて冷静に対応しつつ、主張すべき点は主張すべきである。
高市首相は、「政府の立場は一貫している」と強調しているが、この点は、一貫して堅持すべきである。
前述したが、宮本雄二・元駐中国大使は、中国側は「日中関係がどうなってもいいと考えているわけではない」ため、一定期間が経過した後に事態収拾に動くとの見方を示している。
今、日本は、慌てず冷静に、中国の変化を待つしかない。
●次に、サプライチェーンの多様化・強靭化である。
小野田紀美経済安保担当大臣は、11月18日の会見で、「すぐ経済的威圧をしてくる所に対して依存しすぎるということはリスクではある」と中国への経済依存に警戒感を示したが、その通りである。
特定の国(中国)への過度な依存を減らすため、生産拠点や調達先を地理的に分散させるべきである。また、販路の多元化を通じた威圧の無力化をはかるべきである。
●次に、中国の宣伝工作に負けない情報発信を行う。
今、国際社会では国益の対立を背景として宣伝工作(プロパガンダ)が目に見える形、あるいは目に見えない形で熾烈に繰り返されている。
高市首相の台湾有事に関する発言を巡り、中国が国際社会に向けて日本批判の宣伝工作を続けているが、中国の強硬姿勢に同調する動きはロシアなど一部の友好国に限られているもようである。(出典:時事通信社11月24日)
我が国においても、各政府機関、特に外務省が国内外への積極的な情報発信を行うべきであろう。
●最後に、米国との連携である。
米国のジョージ・グラス駐日大使は11月20日、外務省内で記者団の取材に応じ、高市首相の台湾に関する国会答弁に中国が反発していることについて、「中国の経済的威圧の典型例だ」と指摘し、「我々は首相を支持する。あらゆる手段で反論を続け、可能な限り支援する」と語った(出典:読売新聞2025年11月20日)。
筆者は、今回も尖閣諸島の国有化の際と同じように、米国の力(中国への圧力)を借りてもよいのではないか思う。頼れるのは同盟国である。
中国国防部、軍備管理白書を紹介 中国は世界の平和・安定に貢献と強調
新華社 によるストーリー

【新華社北京11月27日】中国国防部の蒋斌(しょう・ひん)報道官は27日の記者会見で、国務院新聞(報道)弁公室が同日発表した白書「新時代における中国の軍備管理、軍縮、不拡散」について紹介し、中国は一貫してグローバルな安全保障ガバナンスに建設的に参加し、国際的な軍備管理、軍縮、不拡散のプロセスの推進に努め、世界の平和と安定に重要な役割を果たしてきたと指摘した。
蒋氏は白書について、2012年11月の中国共産党第18回全国代表大会以降で初めて発表された軍備管理白書であり、グローバル安全保障イニシアチブとグローバルガバナンスイニシアチブを実践する上での中国の具体的措置だと述べた。また、世界の平和と安全、戦後国際秩序、多国間の軍備管理プロセスを断固として守るという、中国の時代的な立場を示す宣言でもあると強調した。
さらに「国際情勢がいかに変化しようとも、中国は平和を愛するすべての国と共に、グローバル安全保障ガバナンスを改善し、国際的な公正と正義を守り、多国間の軍備管理プロセスを進め、世界の戦略的安定を維持していく」と表明。「変化と混乱に満ちた世界により多くの確実性と前向きなエネルギーをもたらし、人類運命共同体を共に構築していく」との決意を示した。
日本が一線越えれば甚大な代償 中国国防部
2025/11/27

【新華社北京11月27日】中国国防部の蒋斌(しょう・ひん)報道官は27日の記者会見で、日本が台湾の東約110キロにある与那国島へのミサイル配備を計画している問題で、日本が一線を越えて事態を引き起こすなら甚大な代償を払うことになるとし、次のように述べた。
台湾問題は純然たる中国の内政であり、これをいかに解決するかは中国人自身が決めることで、日本とは何の関係もない。今年は台湾光復(日本の植民統治からの解放)から80周年に当たる。日本は台湾侵略と植民地支配という重大な罪を深く反省するどころか、国際社会の非難をよそに台湾海峡への軍事介入をもくろんでおり、これは戦後の国際秩序を覆し、軍国主義の過ちを繰り返すものだ。中国人民解放軍は、侵犯するいかなる敵も撃退する強大な能力と確かな手段を備えている。日本が一線を越えて事態を引き起こすなら、必ずや甚大な代償を払うことになる。© 新華社
中国外相、台湾問題でフランスに支持要請-高市首相発言「挑発的」
Li Liu によるストーリー

(ブルームバーグ): 中国の王毅外相は27日、フランスのエマニュエル・ボンヌ大統領外交顧問と電話会談を行った。会談で王氏は、高市早苗首相による台湾に関する最近の「挑発的」な発言は中国の主権と領土保全を侵害するものだと述べた。中国外務省が会談の内容を発表した。
王氏はまた、中国の核心的利益に関わる問題についてフランスの支持を求め、同国が引き続き「一つの中国」の原則を順守することへの期待を表明した。
さらに中国に対する「前向きかつ理性的な」政策の追求、また対話と協議を通じた経済・貿易上の相違への適切な対処を、フランスが欧州連合(EU)に働き掛けることを期待していると伝えた。
日中関係を巡っては、台湾有事が集団的自衛権の行使が可能となる「存立危機事態」になり得るとした高市首相の国会答弁に中国が反発。日本が台湾海峡情勢に武力介入した場合、断固とした自衛措置を取ると警告する書簡を国連に送付するなど、中国側は対立をさらにエスカレートさせている。台湾を巡り衝突が生じた場合に中国を支持するか、あるいは干渉しないよう各国に圧力をかける狙いがある。

日本時間25日には、高市早苗首相がトランプ米大統領の要請を受けて電話会談を実施した。会談の内容について、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、トランプ氏が台湾を巡る発言の語調を和らげるよう高市氏に助言したなどと報道。これに対し、日本政府は台湾巡るトランプ氏の助言報道は事実ではないと否定していた。
一方、朝日新聞(電子版)は日米首脳の電話会談について、トランプ氏が事態の沈静化を図る必要があるとの認識を示したと、複数の日本政府関係者への取材を基に報じた。また共同通信は、トランプ氏が日中両国の対立に懸念を示していたと報道。トランプ氏は対立のエスカレートを避けるよう要請し、安定した日中関係を維持する重要性に言及したと、日本政府関係者の話として伝えた。
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