アンサンブル発表会と飛ぶコルク(東京音楽大学吹奏楽アカデミー専攻)
東京音楽大学吹奏楽アカデミー専攻では、2年生と3年生が選択で履修する「管打アンサンブル」という授業があります。

履修する学生の人数や楽器によって主に同属(同じ楽器)と木管5重奏や金管アンサンブルなどの混合の編成を組み、場合によっては講師も演奏に参加して練習します。

先日、秋学期(後期)のまとめとしてTCMホールにて発表会を行いました。

金管楽器は10重奏と4重奏に僕も参加し、他に学生だけで8重奏を演奏しました。

学生だけの編成では、アンサンブルコンテストでもよく演奏される河合和貴作曲「金管八重奏のためのラファーガ」を演奏しました。

金管4重奏はトロンボーンの渡邉善行先生と一緒にK.スライヴァーという作曲家の「3楽章の組曲」という作品を演奏し、また、10重奏ではこちらも演奏される機会の多いG.リチャーズ作曲「高貴なる葡萄酒を讃えて」から抜粋で演奏しました。

人数の足りないところは1年生にも協力を仰ぎ、複数のアンサンブル編成を組みました。
毎年のことではありますが、アンサンブル慣れしていない学生がとても多いことを感じます。先日このブログでも似たようなことを書きましたが、アンサンブルは合奏以上に自主的にテンポを提示することと、それを受け取ることで作られるため、吹奏楽部によくあるメトロノームがガンガン鳴っている過保護な環境でテンポやリズムを合わせる「作業」に慣れているとアンサンブルはなかなか成立しません。
案の定、今回もそこに苦戦しました。もちろんそれだけでなく音程やピッチ、バランスなど課題は山積でしたが、まずは経験することが大切なので、可能であるならばこの授業だけでなく学生たちだけで自主的にアンサンブルを組んで欲しいと願います。
さてそんな発表会でしたが、やはり本番は本番にしか起こらないアクシデントはつきもので、今回演奏した「高貴なる葡萄酒を讃えて」という作品には、ポップガンという打楽器が使用されることが多いです。

持ち手の部分を引き、勢いよく押し込むと筒の中が高圧になり、まるでスパークリングワインのコルクを「ポンッ」と開けた時のような音が鳴ります(原理は同じ)。
本番、この楽器のコルクが飛んでいかないようにするための紐が切れ、見事にホールの天井高く飛びました。

僕の真後ろで起きたことなので本番中はまったく知りませんでしたが、視界に入っていた学生は相当面白かったようです。これはリアルタイムで見ていたら笑って吹けなかったかもしれない。危なかった。
それまで一度も紐が切れたことなどなかったのに。本番て面白い。
ということで、無事シャンパンも開けられてアンサンブルの授業も今年度はこれで終わり。来年度からは新しい編成でまた1から行っていきます。お疲れ様でした。
荻原明(おぎわらあきら)
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