3名の楽器選定(東京音大吹奏楽アカデミー)
先日、いつもお世話になっている新宿のドルチェ楽器さんにお伺いして、講師をしている東京音楽大学吹奏楽アカデミー専攻生3名の楽器選定をしました。
ドルチェ楽器さんは今ちょうどトランペットフェアを開催中で、そのお知らせをいただいたので、学生にもし興味があったらフェアでいろんな楽器を体験してみては?と伝えたところ、もともと購入を検討していた学生3名が名乗り出たので楽器選定をした、という流れです。
しかもドルチェ楽器には吹奏楽アカデミー専攻の卒業生が働いているので、とても信頼できるし、安心です。今回も選定前から連絡を綿密に取り、いろいろサポートしてもらえて助かりました。ありがとうございました。
僕はこれまでにもたくさんの一般の生徒さんの楽器選定をさせていただきましたが、同時に3名の選定をするのは初めてです。しかも2名がB管、1名がC管だったので、2つのスタジオをお借りして同時進行しました。

楽器選定の方法
選定において最も大切なのはその楽器の持つ「響き」と、その時のサウンドが自分の求めているものに近いかどうかです。詳しくは割愛しますが、僕の選定はまず購入希望の生徒さんに一通り吹いてもらい、メーカーや型番による違いがあることを少しでも知ってもらいます。その際かならず伝えるのは「自分の意思を楽器に押し付けないこと」。例えば、力ずくで息を吹き込んで鳴らせばどんな楽器でもビャービャーと同じ音がでます。なんなら鉄パイプでも同じ。これでは楽器の個体差はわかりません。
あと、よく「息が通りやすい/通りにくい」を選定基準にしている方がいますが、これも注意が必要です。もちろんLボアなど抵抗感を発生させにくい楽器が万人に合うことはないので、そうした要素も必要ではあります。しかし、そもそも楽器に息を強く入れることは金管楽器の音の発生方法ではありませんから、「息の抜け感」に関しては気をつけるべき選定要素です。
他にも、経験年数によって大きく変わりますが、自分の今のスキル(特に音域変化)でコントロールしやすいというのもあまり選定基準にしないほうがいいかもしれません。今吹きやすい楽器は自分が今後成長した時に物足りなさを感じる可能性もあります。自分の成長と一緒に楽器が支え、歩んでくれる、そうしたポテンシャルの高い楽器に出会えるのが理想と考えます。ただ、それも少し見誤ると「自分には吹きこなせない難しい楽器」の場合もあるので難しいところです。

選定時の話に戻ります。一通り吹いてみたら次は、音階やリップスラー、演奏できるメロディなどを決め、まったく同じパターンで全ての楽器を吹いてもらいます。このあたりで少し相性の良い楽器とそうでない楽器が見えてきます。
次に、今度は僕がすべての楽器を演奏します。自分で吹いているとわかりにくいことが、客観的に聴くと見えてきます。特に、音の響きや音色などの個体差を明確に知ることができます。このあたりまでくると、結構本数が絞られます。
そんな感じで、吹いたり聴いたり相談しながらどんどん絞っていくと、だいたい僕と生徒さんの意見は一致していきます。みなさん最初は「選定なんてできない、わからない」とおっしゃるのですが、実際に吹いてみるとそんなことありません。みなさんしっかり見抜けています。ただ、購入者ひとりでこの選定ができるか、と言えばそれは難しいでしょう。やはり講師など見抜く力がある人と一緒に選定するのがとても大切だと思います。
そんな感じで吹いたり聞いたりしていくと、最終的には1,2本にまで絞られます。
あとはもう好みだったり、予算だったりするので、生徒さんの意思を尊重することが多いです。

こんな選定を3人分繰り返していたら結局4時間かかりました。何十回ハイドンとサモンザヒーローと展覧会の絵とペトルーシュカ吹いたんだろう。
でもそんな甲斐あって3人とも満足のいく楽器を決めることができました。楽器が良いと自分の成長スピードも上がりますし、何より「新しい楽器」という存在が楽器を吹くことに今以上ワクワクするでしょうから、今後の吹奏楽アカデミーの合奏授業やレッスンもどんな演奏を聴かせてくれるか楽しみです。
ドルチェ楽器さん、今回も大変お世話になりました!ドルチェ楽器東京では現在トランペットフェア開催中です。ぜひお越しください。
✨トランペットフェア開催🎺✨
— ドルチェ楽器管楽器アヴェニュー東京店 (@DolceTokyo) June 13, 2026
本日13日(土)、14日(日)2日間は、V.Bach Days‼️
総勢60本のバックトランペットたちでお迎えいたします🥺
普段なかなかなないモデルももちろん、スタンダードなモデルのボア・ベル違いの楽器も勢揃い✨
また、ラッカー仕上げもたくさん♪♪… pic.twitter.com/ibLkbJjqCX
荻原明(おぎわらあきら)
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