詩 : 人生の豊かさが見出せる
誰の心にも
時を刻むものがある
生年月日を知っていれば
いつから刻み始めたかが分かる
けれど その記憶は曖昧で
明確な出発点とはなりえない
自律的に心の中で時を刻み始める
そんなものがあるならば
それは誰かを愛し始めた時から
刻み始めるものではなかろうか
誰かに愛され始めた時ではなく
誰かを心から愛し始めた時に
心の中で時を刻み始める
愛する相手の数だけ時を刻むものがあるが
途中で止まってしまうものもあり
命ある限り永遠に刻み続けるものもある
それは たとえ愛する相手が
天に召されても刻みを止めない
いつまでも刻み続ける時の数
その数には
人生の豊かさが見出せる
