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50ccでも300km走れる話

読む前に
私は原付に乗る前は、自転車のロングライダーでした。
ロードバイクで1日200kmとか走ったり、近辺の2000m級の山を自転車で登るタイプです。スポーツ自転車の、小さくて固いサドルにも負けない尻を持っています。その前提で、お読みください。

「50㏄で数百km走っている」
…と伝えると、たいていの反応は2つ。
普通に驚かれるか、若干引かれるか。

そしてだいたい同じ質問をされる

「それ、本当に走れるの?」

結論から言うと
走れる。
ただし、やり方ミスると普通に地獄。

直近の旅の概要(1泊2日約520km)

1日目 約270km 約13時間 5:54→19:00
長野県松本市→山梨県甲府市→東京奥多摩湖→檜原村→神奈川県座間市

いつもは20号で都内に行くので、
奥多摩経由は初めてでした。

2日目 約250km 約12時間 7:08→19:15
神奈川県座間市→湘南→相模湖→山梨県甲府市→長野県松本市

急遽カブミーティングに参加してから帰宅

50cc長距離が、キツいと思われている理由

以前から、色んな人に同じようなことを言われる。

①「50ccでそんな距離走れるの?」

これが一番多い。
そもそも前提として無理だと思って聞いてくる。

しかし制限速度30km/h
高排気量に乗っている人からすると、確かに不安になるスピードだ。
到着まで、それで何時間かかるの?と、普通に不安になるらしい。

②「休憩ってどれくらい取るの?」

これもよく聞かれる。
「気づいたら一気に疲れそうで怖い」という声が多かった。

③「お尻とか腰やばくない?」

これも、ほぼ全員聞いてきた。
長時間座るので、絶対どこか壊れると思われてる。
これに感じては、大きなバイクに乗る人もそう変わらないのでは、と思うのだが…。
大きなバイクは、やはり乗り心地が違うのだろうか。

④「車に煽られたりしない?」

これも結構リアルな不安だ。
スピード出ない=邪魔になるという意識があるので、後ろに車来るだけでプレッシャーを感じそう、という不安。

⑤「坂道とかちゃんと登れるの?」

エンジンの不安。
特に山道とか想像すると「途中で止まるんじゃないか」と思うらしい。

⑥「ガス欠大丈夫?」

これも地味に多い。
確かにタンクは小さいし、長距離だと給油タイミングをミスりそうという不安。
特に地方だと、休日はクローズしているスタンドも多い。
マップ上で当てにしていたら、休業日でした…なんてこと、確かにありそうだ。

こんな感じで、速さ・体力・周りの環境・マシン。
まんべんなく不安持ってる人が多かった。

そんな不安への対策

それぞれの不安への対策。
私が普段心がけていることや、対策など。

①②への対策

「50ccでそんな距離走れるの?」
「休憩ってどれくらい取るの?」

1時間に1回は止まる。2時間に1回はバイクから降りる。
特に信号の少ない山間部や山道などは、気が付いたら2時間走っていたなんてこともある。

邪魔にならないところで停車して体をほぐす。道の駅やコンビニに停めて、バイクから降りる…など。
自分では「まだまだ走れる」と思っているタイミングでも、必ず定期的に休憩を入れるのだ。

補給はこまめに。
一度に食べるのではなく、通常の1食分を2~3回に分けるくらいの気持ちで食べる事が多い。特に連日長距離を走る時。
最初の休憩で生野菜や果物、野菜ジュース。
次にタンパク質。ヨーグルトやサラダチキン、お惣菜。
最後におにぎり1個とか。

勿論普通に食事する時もあるが、腹7分目くらいを心がけている。血糖値スパイク対策だ。あと、ちょこちょこ食べをしていると、翌日の疲労感が軽い…と感じる。

長距離は無理すると、後半以降死ぬ。
そして集中力が途切れると、運が悪ければ本当に死ぬ。

・距離の伸ばし方
1日の距離目安は、
はじめの頃は「いつもより10〜20km長く走ってみる」
程度で十分だ。時間にしたら30〜1時間程。
慣れたら徐々に伸ばしていけばいい。

・ナビアプリについて
あと、グーグルマップやナビアプリなどの到着時刻は、鵜呑みにしない。
悲しいかな、速度30km/hの現実。思ったより進まない。
休憩を含めると尚更だ。

③への対策

「お尻とか腰やばくない?」

これは私の座り方のクセなのだが、尻で座るというより「腿で座る」イメージ。
シートへの接地面積が広いので、負担が分散される。
更に、信号待ちの際に軽く体を解す。
これで今のところ、下半身に大きな負荷を感じる事はない。

④への対策

「車に煽られたりしない?」

トラックなどは、気付いた時点でスピードを緩めて端により、さっさと抜いてもらう。
これだけでも、心理的プレッシャーがずいぶんと違う。
普通車などは、申し訳ないが特に対策はしていない。
やっていたらキリがないので。

⑤への対策

「坂道とかちゃんと登れるの?」

基本的に大抵の坂は登れる
ただしスピードは出ないし、条件による。

斜度25%あると言われている檄坂のあるコースも、1速で何度か走った。
荷物を少なくしているのと、私自身の体格(154cm48kg程)もあると思う。

こればかりは本人の技術や積載量、コースの斜度によるので「どの坂もいける!」と断言は出来ない。
実際私は納車当日、そこそこの斜度を登ろうとしたら立ちゴケした。斜度がきつくてエンジンが止まったのだ。

走り慣れた今は、斜度10%程ならば、よほど重くしてない限りいけそうだな…という印象。

ちなみに自転車用のナビアプリだと、おおよその斜度も表示される。
初めて走る登りコースの際は、こちらも使ってみる事をおすすめする。

⑥への対策

「ガス欠大丈夫?」

これについては…ごめん。燃費オバケのスーパーカブ様なので…。
満タンで300kmくらい走る…。

今日は沢山走るとわかっている時は、早めに給油はしている。

ロングツーリングの持ち物・準備

長い距離を走る為に持っているものは

・モバイルバッテリー100000mAh✗2個
・充電ケーブル3本
・目薬
・リップクリーム
・ハンドククリーム
・日焼け止め
・補給食(ソイジョイ1本)
・寒さから腹部を守るもの(コルセットやカイロ、腹巻きなど)
・雨具
・工具

ひとつひとつ解説していこう。

モバイルバッテリーと充電ケーブル

スマホが使えなくなったら、普通に詰む。
ナビ、連絡手段、宿の確保、決済、その他諸々。スマホありきだ。
バッテリーは絶対に枯渇させてはいけない。

以前、山の中でバッテリーが故障したり、ケーブルが断線したりというトラブルを経験した。
以来、複数持ちしている。

目薬、リップクリーム、ハンドククリーム、日焼け止め

それぞれ眼精疲労やドライアイ、乾燥、日焼け対策。
唇はどうしても乾くし、日焼けも地味に体力を奪う。
乾燥は進行し過ぎると皮膚が痛いので、こまめに保護を鉄則としている。

補給食

納車して間もなく、走るのに夢中になりすぎてハンガーノックを起こしかけた(所謂エネルギー切れ)
自転車旅という訳でもないのに…。

幸い(幸い?)自転車旅で一度やらかしていたので、前兆を察知出来たのだ。
その時は速攻でコンビニに駆け込み、腹を満たせた。
以来、原付旅でもカバンにソイジョイと、ちょっとしたおやつを入れている。

腹部の防寒具

これは自転車旅での経験なのだが、内蔵が冷えると消化機能が落ちる。めちゃくちゃ落ちる。
初めて1週間の自転車旅をしたとき、終盤コレに苦しんだ。
次からウィンブレを巻きつけて、しっかり防寒してたら無事だったので…冷えによるものだと思う。

食事をとっても「腹は満たされたのに、エネルギーに変換されてる感じがしない」という、謎のデバフがかかるのだ。

雨具

特に、夏。
突然の雨に警戒しよう。リアボックスに入れっぱなしだ。
濡れた体で向かい風は、夏でもキツイ時がある。

工具

絶対入れときたいのが、ミラーを増し締めするための工具!
振動で緩み、グラつく事がある。
放置すると走っていて危ないので、これもリアボックスに入れっぱなしだ。

体力よりメンタルが削れる

山間部を走っていると
次の交差点まで数十km超え。時には100km以上とかいう、バグみたいな案内をされることがある。単純計算、2~3時間交差点無し。
そういった時は、頭の中で10km~20km程を一区切りにしてカウントしている。

「とりあえず、15km走ったら自販機で一服しよう」
「20km走ったら、路肩に停めて体をほぐそう」
「次のコンビニで、おやつタイムにしよう」

といった具合いだ。
スモールステップに分解して、セルフチェックポイントを設ける感じ。

建物の無い山の中では音楽を流すこともある。
私の定番のひとつは、ゴールデンカムイのオープニング&エンディングリストだ。何となく、熊よけになりそうな気がして。

ロングツーリング、やってはいけないこと

持っていくもの、やっている事の紹介の次は「やらないこと」の紹介。
これらは著しく安全性を犠牲にするので、やらない。
自分からすすんで、ロシアンルーレットの球数を増やすようなものだ。

無理なスケジュール

あまり予定を詰め込みすぎない。
渋滞などのアクシデントも踏まえ、余白多めのスケジュールにしている。
どうせ道中気になるスポットを見つけて、寄り道するし。

夜間走行

どうしても、という場合以外は、基本的に明るい時間で走り切る距離にしている。
高ボッチの雲海が見たかった時は、日の出前に出発したが、やはり走りにくかった。
これは自転車旅の頃から、心がけているルールだ。

休憩ケチる

「まだまだいける」と思えているうちに休む!というか、休め!!
喉の渇きと同じで、疲労を実感した時は相当消耗している。
疲労困憊になると回復まで時間がかかる。
こまめに休憩して、体力をキープしよう。

あきらかに無理な長距離

私の場合、軽い観光や食事を含めた場合は、300kmまでを日帰りの目安にしている。
スタンプラリーを何カ所もとりに行くような、「とにかく走る」を目的にした場合、日の長い夏でも350km程。それ以上は1泊入れる。

又、1週間以上の長めの旅の場合は、普段のボリュームの8割程度に抑えている。

長旅、楽しいのはわかる。

でも終始全力を出していると、確実に疲労は蓄積されていく。
普段近所しか走っていないのに、いきなり山岳ツーリングとかはやめとこうね。

実際、3桁km走ると…個人的感想

100km以上を走れると、色んな場所に行ける。
宿泊も挟めば、更に範囲は広がるだろう。

家からだいぶ遠い場所。
しかも公共交通機関の便が悪いところ。ちょっと気になるスポットがある、会いたい人がいる…なんてとき。ためらいなく、走り出せるのが嬉しい。

当然、達成感も相当だ。
特に、初めて使うルートを走った後は、楽しさも相まってテンションが上がる。

こんなに長い距離を走れた!という充実感と、
どこでも自由に行ける!会いに行ける!とうのが、一番嬉しいポイントだ。

自転車の時と違って、坂道も楽だしね。

まとめ

長距離を走る時に心がけている事や、物理的な準備を並べてはきたが。
これからチャレンジしてみよう、と言う人。
逆に「私には無理」と思った人。

まずはいつもの距離より、少し遠くへ…くらいで十分。
+10kmとか20kmでいい。

いつものコンビニの、次の街までとか。
帰りに遠回りしてみるとか。

長い距離を走る事そのものが目的という人は、あまりいないだろう。

こんな記事書いといて何だが、いきなり数百kmとか走らないでください。
体力の消耗具合が読めないのに、限界まで走ってから帰るのはしんどい。

多くの場合、走るのはあくまで「手段」だ。

出発前や、走っている最中に
「もっと走らなくちゃ」
など、語尾が「~しなくちゃ」になったら注意していただきたい。
精神的にちょっと…いや、きっとだいぶ疲れてきている。

「もっと走りたい」など、「~したい」と、自然に思えるところまで走れれば御の字だ。競争じゃないんだし。

これを読んで、「次はもう少し先まで行ってみようかな」と思ってもらえたら嬉しい。

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ノエル|A4サイズカバンで旅する人 ありがとうございます。カブのごはん代にします。

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